北海道テレビ:HTB online 医TV

2019年03月20日10時09分

著者名:HTB医pedia編集部

正しく理解しよう「胆石症」①胆石症の原因と症状

  

<今回のテーマ>

今回の「医TV」は、食生活の欧米化により増加傾向にある「胆石症」の原因と症状について考えます。
番組では、胆のうや胆管に固形物(結石)が生じる「胆石症」について、どのような原因、メカニズムで「胆石症」に進展するかなど、その症状について、「斗南病院 消化器内科」の庵原秀之医長にお話を伺います。

<胆汁の流れ>

「胆石症」の原因となる「胆汁」は、脂肪の消化、吸収を助ける消化液として、肝臓で生成され、胆のうで蓄えられたうえで、必要に応じて総胆管を経由して、十二指腸に放出されます。

<胆石症とは>

「胆石症」は、胆のうに固形物のある「胆のう結石」、胆管に固形物のある「総胆管結石」、そして、肝臓の中にある胆管に固形物のある「肝内結石」と、三つの種類があります。

<胆石が出来るメカニズム>

胆石が一番多く出来るメカニズムとしては、コレステロールの高い食事を多く摂ることで、胆のうなどで胆汁のコレステロール濃度が上昇し、胆石が出来やすくなる「コレステロール結石」が代表的で、加えて、胆汁の流れが悪くなることで、胆汁成分が細菌に感染し、カルシウムと結合することで出来やすくなる「色素結石(ビリルビン結石など)」などがあげられます。

<胆石症になりやすい方>

「男女問わず、40歳以上の方」で、「肥満」、「脂質、高コレステロールの食事を多く摂られる方」が、「胆石症」になりやすい傾向があります。

<胆石症の痛みの特徴>

「胆のう結石の痛み」としては、脂質の多い食事を摂り、胆のうが収縮することによって、肋骨の右側周囲、背中の右側が痛むことが特徴として多くあげられます。「総胆管結石の痛み」としては、胆管の出口が詰まりかけているときに、脂質の多い食事を摂り、胆汁が胆管内に多く放出されることで、みぞおちや背中が痛むことがあります。

<胆石症の予防>

「胆石症」のある方は、「胆のうがん」や「胆管がん」までなってしまうことも多く見受けられます。
そこで、「胆石症」の予防としては、「食生活の改善」(「食事時間を規則的にする」・「脂質やコレステロールの高い食事は控える」)、そして、運動や食事による「肥満の改善」も重要な予防法となります。

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