北海道テレビ:HTB online 医TV

2020年06月16日17時10分

著者名:HTB医pedia編集部

正しく理解しよう「新型コロナ」 ⑤診断の最新事情

  

<今回のテーマ>

「医TV」は5月から6回のシリーズで、「正しく理解しよう新型コロナ」と題して新型コロナにウイルス感染症について解説しています。
第5回目となる今回は、「診断の最新事情」について、札幌医科大学医学部微生物学講座の横田伸一先生にお話を伺いました。

<新型コロナウイルスの検査方法とは>

新型コロナウイルスの検査は大きく2つに分けることができます。 今感染しているかを調べるためにウイルスそのものを検出する検査(PCR検査・抗原検査)と、過去に感染して抗体ができたかを調べる検査(抗体検査)の2種類です。

<PCR検査の検体採取に採用された新しい方法とは>

PCR 検査はどこから検体を採取するかが非常に難しく、現在は唾液中にかなりウイルスが出ていることが知られてきています。 鼻ですとくしゃみや飛沫が出ますので、唾液で検査をすることは感染予防の点で非常に有効な手段になると思います。

<抗原検査とは>

一方で抗原検査というのはみなさん存知のインフルエンザの検査と全く同じ原理です。クリニックで外来にかかっているわずか15分から30分の間に検出が可能になりますので、まず最初に抗原検査をして、もし陰性と判定されても、症状から感染の可能性が疑われる場合はPCR検査をする流れになっていくと思います。

<抗体検査とは>

抗体というのは感染した後に、免疫反応としてあがってくるタンパク質のことです。 ですから多くの方がこの抗体検査を受けることによって、どの程度の人が感染したかということがわかるわけです。あくまで抗体があるというのは過去に感染した履歴があるということであって、今後感染しないということを保証するものではありません。
現在、ワクチンが全世界的に開発が進められています。ただ治療薬に比べると、ワクチンは臨床試験に要する時間がより多くかかると考えられますので、常に感染予防行動 をしっかり心がけていただくことが必要です。

北海道では人と人との間隔を2メートル以上開けるなど新しい生活様式「新北海道スタイル」の実践をお願いしています。 ホームページでご確認ください。

取材協力:
札幌医科大学医学部微生物学講座
札幌市中央区南1条西17丁目
https://web.sapmed.ac.jp/

「新北海道スタイル」
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kks/newhokkaidostyle.htm

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