北海道テレビ:HTB online 医TV

2021年10月06日15時06分

著者名:HTB医pedia編集部

コロナ禍における家庭医① 「かかりつけ医」と「家庭医」の役割

  

<今回のテーマ>

今回の「医TV」から3回シリーズで、「コロナ禍における家庭医」について北海道家庭医療学センター 栄町ファミリークリニックの院長、中川貴史さんにお話を伺っていきます。第1回となる今回は、「かかりつけ医」と「家庭医」の役割について、中川先生に解説していただきます。

<「かかりつけ医」・「家庭医」とは>

「かかりつけ医」とは、病気の種類を問わず、健康状態に関することを何でも相談できる身近な医師のことをいいます。その中でも「家庭医」は、複数の病気を抱えている患者さんに対して、「内科」・「整形外科」・「耳鼻科」・「眼科」・「心療内科」など複数の診療科の知識と技術を習得したうえで、診療科目を横断して診療する医師になります。

<コロナ禍で受診をためらう患者さんが増えるなかで>

中川先生によりますと、毎月受診に来られていた患者さんの中に、「コロナが怖い」という理由で来られなくなった方々が時々おられるそうです。そこで、受診機会を控えることは本来安定していた症状が悪化してしまう可能性もあるため、中川先生が院長を務める「栄町ファミリークリニック」では、「かかりつけ医」」・「家庭医」として外来診療のみならず、訪問診療やオンライン診療など様々な医療提供体制を整えています。

<新型コロナウイルスに感染して訪問診療を受けるには>

「栄町ファミリークリニック」が行う、新型コロナウイルスに感染された患者さんに対する訪問診療は、保健所による定期的な健康観察で症状が悪化した場合、保健所の依頼を受けて患者さんのもとに伺い、診療を行います。また、患者さんが「栄町ファミリークリニック」でのPCR検査でコロナウイルスの陽性が確認され、血中酸素飽和濃度も低下したような場合には、同クリニックから保健所に対して連絡したうえで、患者さんへの訪問診療を行います。

<コロナ禍における家庭医の役割>

コロナウイルスに感染した方々は、コロナウイルスによる症状だけではなく、様々な他の病気を元々持っている可能性も有ります。そこで複数の診療科の幅広い知識と技術をもった「家庭医」がそのような患者さんに対応するという意義は、コロナ禍において大きな存在になっています。

取材協力:
北海道家庭医療学センター 栄町ファミリークリニック
札幌市東区北41条東15丁目
TEL 011-723-8633
https://sakaemachi-fc.hcfm.jp/