＜今回のテーマ＞

今回は「家庭医」がめざす訪問診療について、「北海道家庭医療学センター栄町ファミリークリニック」の院長、中川貴史さんにお話を伺っていきます。

＜「家庭医」とは＞

日本の医学は臓器ごとに特化した専門的教育が為されていますが、「家庭医」は一つの臓器、領域に限ることなく、「内科」・「整形外科」・「耳鼻科」・「眼科」・「心療内科」など複数の診療科の知識と技術を習得したうえで、診療科目を横断して診療する医師になります。

＜訪問診療の条件＞

「家庭医」による訪問診療は、疾患の種類を問わず、病気や障害などで身体機能が低下したり、その他様々な理由で外来での通院が困難である方が、その適応の対象となります。最近では、がん患者さんやその家族の方々が住み慣れたご自宅での療養をご希望されることも多く、そのような患者さんに対して訪問診療を行うケースも増えてきています。

※在宅でのがんの療養は介護保険が適用されます。

＜在宅で提供できる医療内容とは＞

訪問診療による在宅で提供できる医療行為の範囲も最近では増えてきています。現在、在宅での医療行為は医師のみならず、看護師、薬剤師、理学療法士やケアマネジャーなど、他職種で連携して病院で受けられるような診療を在宅でも受けられるようになっています。

＜家庭医としてめざす訪問診療とは＞

患者さんは病院ではなく、ご自宅で過ごしている、というだけで元気になることもあります。そこで、「家庭医」は病気に主眼を置くのではなく、ご自宅で過ごされている患者さんを生活者として寄り添うような医療を提供することが何より大切です。

「栄町ファミリークリニック」が行っている家庭医による訪問診療などについては、同クリニックのホームページをご確認ください。

取材協力：
北海道家庭医療学センター　栄町ファミリークリニック
札幌市東区北41条東15丁目
TEL　011-723-8633
https://sakaemachi-fc.hcfm.jp/