北海道テレビ:HTB online 医TV

2022年08月30日10時54分

著者名:HTB医pedia編集部

新型コロナウイルス感染症と口腔ケア② 咀嚼(そしゃく)と栄養

  

<今回のテーマ>

今回の「医TV」は歯周病の予防について、咀嚼(そしゃく)と栄養の視点から医療法人ハートフル会「すまいる歯科」理事長の阿部祐一先生に解説して頂きます。

<新型コロナウイルスの感染を予防するためには>

新型コロナウイルスの感染予防には、ご存じの通り、ワクチン接種を受けたうえで、三密(密接・密集・密閉)を避け、屋内ではマスク着用、換気の徹底、手洗い消毒の励行することが大切です。それら予防に加えて、実は口の中(口腔)のケアも新型コロナウイルスの感染予防の重要なポイントの一つになっています。

<新型コロナウイルスの感染予防に口腔ケアが大切な理由>

日本人の歯周病罹患率は30歳以上で約80%に上り、歯を失う原因の第1位となっています。長年にわたって歯周病を放置しておくと、口の中の細菌が増加して、歯を失うことに繋がります。歯周病の悪化により噛むことが出来なくなった多くの方々が、食事から適切な栄養を摂取できなくなりますので、体の免疫力の低下を招き、新型コロナウイルスも含め、様々な感染症に感染しやすくなります。従って感染症の予防として、噛むこと(咀嚼)は適切な栄養を摂取するためにもとても大切なことになります。

<新型コロナウイルスの感染を予防する口腔ケアのポイント>

肉や魚などからタンパク質を摂取しないと、血液中のアルブミン(血液中に最も多く存在しているタンパク質)が低下し、免疫力も下がってしまいます。歯を失ってしまえば、肉や魚の摂取を妨げる原因の一つともなりますので、歯を失う原因となる歯周病の予防はとても大切で、歯を失った場合でも入れ歯の調整やインプラントの埋入など、噛む機能を常に維持することが、免疫力の強化に繋がり、新型コロナウイルスの感染を予防する方法の一つになります。

取材協力:
医療法人ハートフル会 すまいる歯科
北海道札幌市中央区北4条東2丁目8-2マルイト北4条ビル2F
Tel: 011-242-1182
https://smile6480.jp/