北海道テレビ:HTB online 医TV

2022年09月07日10時30分

著者名:HTB医pedia編集部

第7波の新型コロナウイルス感染が高止まりを続ける中で① 新型コロナウイルスに感染したかもと思ったときの対応

  

<今回のテーマ>

最近では若干の減少傾向が見られるようになりましたが、新型コロナウイルスの感染は高止まりの状態を継続しています。そこで今回の「医TV」は、新型コロナウイルスに感染したかもしれないと思ったとき、医療機関などに対して、どのような対応を行うべきか、北海道家庭医療学センター栄町ファミリークリニック理事・院長である中川貴史先生にお話しを伺いました。

<第7波で感染の高止まりを続けるオミクロン株(BA.5)とは>

現在、主たる新型コロナウイルスの変異株である「BA.5」は、従来の「BA.2」に比較して、35.1%も早く感染することが分かっており、栄町ファミリークリニックにも、今までにない数の患者さんが受診に来られています。実は同クリニックの医療スタッフも複数人、「BA.5」による新型コロナウイルスに感染したのですが、中川先生は「無症状の期間に感染が拡がっており、一人の感染が認められたときには、他の複数人の感染も同時に判明した」とのことで、「BA.5」の感染力の強さを実感したそうです。

<新型コロナウイルスに感染したかもしれないと思った時の対応とは>

医療従事者の新型コロナウイルスの感染が拡がる中で、医療機関の受診、救急車の利用について、関係する4学会(日本感染症学会・日本救急医学会、日本プライマリ・ケア連合学会、日本臨床救急医学会が、2022年8月に声明を発表しました。この声明によりますと、新型コロナウイルスの感染が疑わる場合、症状が軽い方で65歳未満で基礎疾患が無い方はあわてて検査や受診する必要は有りませんが、症状の程度に関わらず、「65歳未満で基礎疾患の有る方」、「65歳以上の高齢者」や「妊婦の方」など重症化リスクの有る方は、早急に検査や受診する必要が有ります。一方で、「顔色が明らかに悪い」、「意識・呼吸状態がおかしい」など、症状が重い場合は、前述の重症化リスクの有無を問わず、ためらわずに救急車を要請してください。

<自宅療養で不安がある場合には>

しかし、新型コロナウイルスの感染が疑われる方で、一人暮らしの方や、軽症と判断されても症状が辛いなど、自宅療養中に様々な不安を抱えている場合も多いと思います。そのような場合は遠慮せずに、かかりつけ医への相談や、札幌市など自治体が開設している相談窓口(#7119)に連絡してください。

取材協力:
北海道家庭医療学センター 栄町ファミリークリニック
札幌市東区北41条東15丁目1番18号
TEL 011-723-8633
https://sakaemachi-fc.hcfm.jp/