北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月16日11時14分

著者名:HTB医pedia編集部

~「認知症」①認知症の予防と早期発見の重要性について考える~

  

<今回のテーマ>
今回は、高齢化の進展とともに増加する認知症のリスク因子とともに、認知症を早期に発見し、適切な治療を行うことによる、認知症進行の抑制などについて、「札幌医科大学医学部神経内科学講座 下濱俊教授」にお話を伺いました。


<年々増加する認知症>
認知症患者のおよそ68%はアルツハイマー型認知症で、その他にも脳血管性認知症やレビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など、様々な種類がある認知症ですが、高齢化の影響により、その患者数は年々増加しています。
2012年では7人に一人でしたが、2025年では5人に一人になると推定されています。
また、近年では、いわゆる生活習慣病は脳血管性認知症だけでなく、アルツハイマー型認知症の危険因子でもあると言われています。


<認知症の物忘れの特徴>
例えば、「野球を観に行った」という事実があったとします。普通の物忘れでは、野球を観に行ったことを忘れることはないのですが、認知症では、野球を観に行ったこと自体を忘れてしまうという特徴があります。
脳の中では複数の認知機能が正常に働いて、いろんな行動が出来ています。
認知症になると、記憶力だけでなく、いつどこで誰がといった情報を理解できない認知機能障害や、行動心理症状と呼ばれる、すぐ怒ってしまう、物盗られ妄想をしてしまうといった行動も、非常に日常生活に支障をきたすようになります。


<認知症の症状に気づいた時は>
普通の生活ができるような時間を長くするためにも、早期に「物忘れ外来」などを受診して、適切な診断・治療・生活指導を受けることで認知機能の低下を抑制することが大切です。

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