番組向上への取組

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あなたとHTB

このページは平成26年8月24日放送分から引用しています。

タイトル

オープニング

森さやかアナ

8月。2016年3月に開業予定の北海道新幹線の先頭車両の模型が1日からJR函館駅で展示されています。観光客にも見てもらうことで、道南地域一体となった開業ムードの盛り上げを狙います。展示は今月一杯行われる予定です。

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北海道新幹線の先頭車両の模型

遠藤雅也アナ

おはようございます。「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともによりよい番組作りや放送の在り方を目指すための番組です。

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森・遠藤両アナ

森アナ

冒頭にご覧いただきましたのは、8月1日の「イチオシ!」で放送したニュースの映像です。北海道新幹線の車両デザインは4月に発表されましたが、20分の1サイズの模型が展示されているということです。

遠藤アナ

きょうの「あなたとHTB」、最初は6月26日の第465回放送番組審議会で審議いたしましたHTBノンフィクション「復興を喰らう~12億円を使った男~」についてです。

森アナ

この番組は、旭川のNPO法人「大雪りばぁねっと。」が、岩手県山田町から受託した東日本大震災の緊急雇用創出事業の事業費を私的に流用したとして業務上横領の容疑で逮捕された岡田栄悟元代表を調査報道で追い続けたドキュメンタリーです。昨年7月に放送した「テレメンタリー2013 12億円の弁明復興支援疑惑のNPOを追う」に続く第2弾となります。岩手県警の捜査員が逮捕令状を執行する直前まで岡田元代表の姿を捉えた映像は、HTBの独占スクープとなりました。4月に盛岡地裁で開かれた初公判で、岡田被告は起訴内容を否認しています。

遠藤アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

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復興を喰らう~12億円を使った男~

森アナ

◇NPO法人「大雪りばぁねっと。」の岡田元代表が、「これから逮捕されるのでしょうか」と電話をかける冒頭のシーンは衝撃的だった。多くの報道陣が詰めかける中、HTBだけが自宅の中から撮影できたのは、しっかりとした密着取材の賜物と敬服した。

◇テレビメディアでなければ伝えられない表情や人間性に触れるエピソードが豊富でとても見応えがあった。地元局ならではの取材力に感服するとともに、あらためて未解明の部分が多いこの事件を考える機会になった。

◇岡田元代表が岩手県山田町の前町長などから何故あれほどの信頼を得られたのか。したたかにキャラクターを演じ分けていたのではないかという印象を持った。岡田元代表のパーソナリティーを掘り下げる丁寧な取材で「信頼された」理由が少し理解できたような気がした。

◇第一弾の「テレメンタリー2013 12億円の弁明」では、震災の復興支援である12億円もの疑惑の使い道などがテーマだった。第二弾となる本作では、岡田元代表の様々な顔、犯行に関わっていることが疑われる周辺の人物、横領の手口などが描かれていて、この事件をより立体的に理解することができた。

◇HTBのカメラが捉えた岡田元代表の逮捕直前の虚勢と不安、岩手県警の逮捕執行前を室内から捉えた映像に驚きというより唖然とした。喜怒哀楽の激しい取材対象者と人間関係を築いて、密着取材に成功したHTB取材陣の粘り強さに敬意を表したい。これほどの臨場感や緊張感を味わった番組は記憶にない。

◇衝撃的シーンだけでなく、早い段階から継続して独自に事件を取材して、国民が知りえない復興の闇の部分にも光を当てた。きめ細かく伝えた点で報道の大きな役割を果たしているのではないか。

◇岡田元代表の人物像を、できるだけ映像を使って特段の評価を与えずに描くことで、視聴者がどう考えるかは任せたいという姿勢を感じた。取材する側として人間の良し悪しを決めつけることはしないが、様々な不適切な行動をとっている事実を示しながら、見る側にきちんと最後まで伝える構成は成功していたと思う。

遠藤アナ

一方、改善点・疑問点として

◆冒頭から容疑者と取材者との距離の近さに強い違和感を覚えた。通常、容疑者への取材は困難を極めるが、今回のケースは容疑者がむしろ積極的に取材に応じメディア露出を望んでいるようにも見える。テレビに登場することで何をメリットと考えたのだろうか。まず想像できるのは捜査妨害や逃亡の判断であるが、別の事件を誘発するなどの危険性も高い。容疑者と取材者の間でなんらかの取引があったのではと想起させるような逮捕当日の自宅での取材、そこへ強制捜査のために入ってきた岩手県警のシーンは入れない方が良かったのではないか。


◆改めてこの事件の構図やどんな容疑が浮上しているのか、番組の冒頭部分で説明する必要があったのではないか。取材で浮かび上がった容疑の表現が手薄になっていると感じた。

◆経歴も年齢も公表しないと言われる岡田元代表だが、その半生をもっと取材していれば、より深く岡田元代表の行動の背景などを理解することが出来たかもしれない。

◆岡田元代表が俗っぽい悪人であるという切り口だけで俗悪な部分をかき集めて編集した印象をぬぐえない。復興支援事業費が食いものにされた、この事件の本質や背景に迫るジャーナリスティックな視点を感じることができなかった。

◆岡田元代表や、山田町の前町長や副町長などのコメントが、どの時点で取材されたものか分らず混乱した。時間軸が重要な意味を持つ番組では、取材した時期を表示したり、ナレーションで補足するなどの工夫が必要だったと思う。

森アナ

また、今後の要望として、これから司法の場でさまざまな事が明らかになると思うが、ぜひ今後もぜひ継続して取材して欲しい。復興事業全般にわたる課題や各種事業の評価や検証などについても深くメスを入れた番組作りを期待したい、というご意見を頂きました。

遠藤アナ

これに対して、番組を担当した山田佳晴プロデューサーと、見張祐介ディレクターはそれぞれ以下の様に答えました。

森アナ

◎800日に及ぶ長期にわたる取材を通して、岡田元代表に怒りを覚える局面も多くあった。冷静に岡田元代表の主張と山田町の主張を平等に扱うスタンスで追及を続けてきた。

◎事件の容疑者となりうる相手と取材する側の距離感は、番組制作のうえでいつも大きなテーマだ。事件の真相にせまる内容にしたいと取材と制作に臨んだ。

◎自宅から出てきたところで「被災者に対してどう思っているのですか」とたずねたのはHTBとは違う報道機関だった。あの質問は、取材相手との距離感を払しょくする意味でもHTBが室内で聞くべきだったと反省している。

◎取材対象に肉迫することで、相手に利用されている、また支持しているような見え方にならないよう、局としての公平性や中立性を保つにはどうしたらいいのかに留意しながら取材を続けた。近すぎる距離感に違和感を覚えたという意見については真摯に受け止めたい。


山田プロデュサーと見張ディレクターはこのように答えました。委員の皆さんから頂いたご意見は、今後の番組作りの参考にさせて頂きます。ありがとうございました。

遠藤アナ

次に、7月24日に開催しました第466回放送番組審議会で審議いたしましたテーマ審議についてです。

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今の時代、一番見たいテレビ

森アナ

テーマ審議は、テレビ朝日系列24社の放送番組審議会で統一して審議するもので、今年は「今の時代、一番見たいテレビ」について議論いたしました。次回の放送と2回に分けて委員の皆さんの意見をご紹介します。

◎メディア状況が激変する中、ユーザー優位のメディア選択が進み、コンテンツがメディアを制する時代へ変化している。北海道の人口が激減し、企業活動が停滞する中、営業力のない一部の局は東京キー局の放送中継局としての機能に特化する可能性があり、ひいては他局に吸収されるおそれもあるだろう。

◎生き残るためには、徹底して地域に根差したメディアになることだ。北海道の地域情報は、世界、特にアジアから必要とされている。北海道が縮小しても大きく広がる海外市場を意識して制作力アップを目指して欲しい。

☆自分の好きな時間に見たいコンテンツを選んで見るという新しい視視聴スタイルの時代になっている。テクノロジーの進化に伴い、いつでもどこでも見ることが出来る利便性が加速するが、だからこそ地域に根差した、視聴者に必要とされる情報発信が期待されている。

☆インターネット社会の急速な発展、ソーシャル化やスマートテレビ化は、若者を中心としたテレビ離れを生んでいる。これに伴って広告収入の減少など大きな課題をはらんでいるが、むしろ積極的に立ち向かって模索をすべきだ。

☆地上波テレビとしての軸足をしっかり据えた、質の高い番組を制作して、あらゆる可能性にチャレンジし先鞭をつけていくことが必要。いつの時代にあっても、基本はコンテンツの内容や質に対する品質管理レベルの高さである。

☆私たちはスクープよりも、悲惨な事故や事件を繰り返さないための情報が欲しい。特に一日の始まりの朝帯は、事件や事故のニュースより明るいニュースを見たい。自分たちの暮らしの中から幸せや癒しを感じるささやかな話題や、地元愛を育む道内ニュースをもっと多く制作して欲しい。

☆HTBが報道を中心に丁寧な取材で制作している番組、全社員で取り組むボランティア的な活動は、持続可能な北海道を作り上げるために必要な人づくりに大きく寄与している。

☆今後も地域メディアの生命線である報道を軸に、今を伝え、見たいときに欲しい情報を得られる地域の掲示版、発見と感動を発信する企業であって欲しい。


このようなご意見を頂きました。テーマ審議「今の時代、一番見たいテレビ」については次回の放送でもご紹介します。

遠藤アナ

委員の皆さんから頂いたご意見は、HTBの放送番組審議会の平本健太委員長が取りまとめて、10月24日にテレビ朝日で開催される、「テレビ朝日系列24社放送番組審議会委員代表者会議」で報告し、さらに全局で議論、審議を深めることにしています。

遠藤アナ

「あなたとHTB」、次回の放送は、9月25日に審議いたします、HTB制作の新番組「いずみ~北海道くらしの詩 」について、放送番組審議会委員の皆さんの意見を紹介いたします。「あなたとHTB」、次回の放送は10月26日(日)午前5時5分からです。



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