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あなたとHTB


このページは令和5年6月25日放送分から引用しています。

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佐藤アナウンサー

佐藤良諭アナウンサー

おはようございます。「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに、
より良い番組作りと放送のあり方を目指す番組です。

まず、4月の第553回放送番組審議会で審議された
テレメンタリー2023「笑えればいい 突然、体が動かなくなった葉月ちゃん」について、委員の意見をご紹介します。

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テレメンタリー2023「笑えればいい 突然、体が動かなくなった葉月ちゃん」

この番組は、突然襲った病で寝たきりの生活になりながらも、
笑顔を絶やさず、SNSで様々な挑戦を発信し続ける渡邊葉月ちゃんと、
その家族の日々を追ったドキュメンタリーです。

この番組に対して、
番組審議会の委員から出た意見から評価された点を紹介します。

<評価点>
・葉月ちゃんと家族の生き様と思いが素直に伝わり、
完成度の高いストーリーになっていた。そう感じるのは、
何より彼女のキャラクターゆえだが、ご家族の生活に密着したリアルな映像、
飾りのない本音の言葉が力を持っていたからでもある。

・番組冒頭の葉月ちゃんの元気な時の映像が、
病気によって葉月ちゃんとその家族の生活が激変したことを
効果的に伝えていた。またMRI画像を用いた病気の解説、発症から
数日で緊急手術・長期入院に至ったこともコンパクトに
まとめられており、よく理解できた。

・葉月ちゃんの境遇、辛さ、悩み、そしてこれは誰にでも起こり得ること
なのだということを、30分という限られた時間で、
視聴者に対して非常にわかりやすく、コンパクトにまとめられていた。

・病気の人や、そうした人を支え続けているご家族、
様々な困難を抱えた人たちに対して、「諦めるな」というメッセージを
送ってくれていると感じる番組だった。旭川からこのような実例を、
このように爽やかな形で届けてくれるのは、やはりテレビしかないのだと思った。

・制作者が誘導することなく、理屈では割り切れない人間の葛藤を
語ってもらえたことは、渡邊家と制作スタッフの信頼関係の
賜物だと感銘を受けた。

佐藤良諭アナウンサー

ここまでは、評価点をお伝えしました。
ここからは、要望点・改善点・提言です。

<要望点・改善点・提言>
・葉月ちゃんや両親の話、ナレーション、病気についての専門的な説明の
バランスはよかったが、全体的に情報が少し不足していた。
もう少し工夫すれば、よりまとまった番組になったと思う。

・予定調和の範囲内で、引きつけられるような新しい発見がなく
終わってしまった。理由のひとつは時系列がはっきりしなかったこと。
発症、手術、退院、引越し、通学など様々なイベントの中で、
この3年間に病気と障がいをどう受け止め、
乗り越えようとしているのかが見えてこなかった。

・葉月ちゃんは、表舞台に登場することで無理をしていないのかなと
心配になった。また、今 私たちが目にすることができる
葉月ちゃんの姿や情報が、発信者側の方で都合のいいように
ゆがめられてはいないのか気になった。

・今後も継続的に伝えてほしい。今回は家族のストーリーにフォーカス
したが、今後も葉月ちゃんと家族の人生を継続的に記録し、
医療、介護のサポート、教育、経済的支援といった問題をテーマにしてはどうか。
葉月ちゃんの成長とともに、社会のありようにも
光をあてられれば、さらに意味のある報道になると思う。

佐藤良諭アナウンサー

次に、5月の第554回放送番組審議会で審議された
HTBノンフィクション「前進 杉谷拳士」について、委員の意見をご紹介します。

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HTBノンフィクション「前進 杉谷拳士」

番組では、元北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士さんに密着。
プロ野球選手から会社社長に転身し、
スポーツの魅力を伝えるため奔走する姿とその思いに迫りました。

この番組に対して、番組審議会の委員から出た意見から評価された点を紹介します。

<評価点>
・入団当時から引退まで、不遇の時代、人を楽しませるキャラクター等、
全体的にわかりやすく伝えられていた。最初から最後まで、
杉谷拳士さんを熱く紹介する、声援あふれる番組であった。

・長期間密着してきた地元テレビ局ならではの豊富な素材に
興味をそそられた。選手として活躍し、苦しんだ様々な場面、
栗山さんが杉谷さんについて語るシーン、顔もしゃべり方も
今とあまり変わらないドラフト当時の映像、幼いころの写真などなど、
杉谷さんのこれまでをたどるには十分な素材だった。

・杉谷さんのファイターズとの歴史、人生の転機になった
オーストラリアでの経験、引退してからの活動についての説明が、
わかりやすく、面白く伝わった。

・多くの伏線が張られていた。杉谷さんが、訪れた小学校で母親の話を
取りあげた後に両親が登場したり、「オレンジがキーカラー」と
述べていたが、タイトルやテロップ、随所にみられる小物もオレンジ。
最後の場面で杉谷さんの横顔がオレンジ色に照らされていたのも
印象的だった。

・両親との食事シーンが良かった。
母が関西弁、明るいキャラクターであり、また、親の子に対する目線で
素のままに答えていて、杉谷さんの違った一面も見られた。

佐藤良諭アナウンサー

ここまでは、評価点をお伝えしました。
ここからは、要望点・改善点・提言です。

<要望点・改善点・提言>
・番組を見ていて「長い」と感じた。盛り込みたい素材、
場面がたくさんあったのだろうと思うが、少し盛り込み過ぎたのではないか。
途中から、メッセージはもう十分伝わりましたよ、という印象だった。

・杉谷さんの持ち味を表すのに、
スーパーヒーローのサクセスストーリーを扱うかのような構成や
音楽の使い方だったことに違和感があった。

・杉谷さんの努力の背後にあった苦悩や、うまくいかなかったことを
どう乗り越えたのかが十分に伝えられていない。そこがなければ、
杉谷さんの魅力を伝えることにはならないのではないか。
もっと掘り下げてほしかった。

・「ZENSHIN CONNECT」は何をする会社なのかよくわからなかった。
杉谷さんが具体的に何をどうするのか、どう動くのか、
誰をサポートするのか、いまひとつ伝わってこない。

・総じて、いろいろなものをそぎ落とせばさらに完成度が
高まった気がする。あるいは、1時間番組なのであれば、わかりやすい
メッセージ以外の要素,変化があってもよかったのではないか。

佐藤良諭アナウンサー

あなたとHTB。次回の放送は、
6月開催の第555回、7月開催の第556回放送番組審議会における委員のご意見を紹介いたします。

過去の放送より