8月28日月曜日 「ドラマ」撮影がいよいよスタートいたしました。
スタッフは、カメラマン(嬉野くんではありません)、音声、音声助手、スタイリスト小松、脚本家嬉野氏、そして私の6名。そう、たったの6人です。
これ以上は切り詰められん!っちゅうぐらいの少人数です。
こんな人数で「テレビドラマ」を作ってる人たちは、他にはいないのではないでしょうか。それも、映画なみの2時間に及ぶドラマを作ろうっちゅうのにです。
台本の読み合わせで、オールスタッフを見た大泉さんは言いました。
「えっ・・・藤村くん、これで全員なのか?」
「そうですよ。」
「おおっ・・・そうか・・・これなら[いばらのもり]の撮影の方が全然人数多いぞ。大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。」
「で、あれかい?やっぱりデジカムで撮るわけ?」
「そうですよ。全編デジカムですよ。」
「大丈夫かい?」
「大丈夫ですよ。」
そうです。今回のドラマは「全部デジカムで撮る」。つまり、やろうと思えば「みなさんにだって撮れる」ぐらいのお手軽さ。
そりゃ、テレビ局ですから「でっかい何百万もするカメラ」だってあります。使おうと思えば、いくらだって使えます。
しかし、カメラが大きくなれば、スタッフの規模も大きくなる。でもそれでは「どうでしょう風味」がなくなる。「ドラマ」だって同じことです。
私と嬉野くんは「小回りが効く」「全員の意思の疎通が完璧にできる」「臨機応変に対応ができる」という少人数に、あくまでもこだわっております。各人の責任と仕事量は圧倒的に増えますが、「よーし!やりますぞぉ!」という気合も圧倒的に増えます。
そうは言っても「本当にデジカムで大丈夫か?ちんけなドラマになるんじゃないの?」とお嘆きの貴兄も多々おいででしょう。
「ばかもの!そんなもんやってみんとわからん!」と言っておきましょう。
そのために我々は日々「練習」を積み重ねてまいりました。「練習」と言っても「役者の芝居の練習」ではありません。「スタッフの撮影の練習」です。
つまり、「撮影本番」を前に、「スタッフだけで、ひととおり撮影をやってみる」という「文字どおりの練習」です。当然、役者は代役。大泉くんの役を嬉野くんがやったりするわけです。
「ドラマ」を作ってるキー局あたりの人からすれば「かっこ悪いことこの上なし!」という前代未聞の話しでしょうが、なんせこっちは「やってみんとわからん主義」。
頭に思い描いていたシーンも、「練習」で実際に撮影してみると「うーん、これはちょっと違いますなぁ・・・考え直してみますかな」ということが、たくさん出てきます。
ここらへんの考え方は、「真っ向から素人です」。
ですが言い換えれば「練習」のおかげで悪いところは全部直しているので、「撮影本番」では、迷うことなく「撮影」に没頭できるわけです。
というわけで「本物のドラマ」の他に、「代役による練習ドラマ」が先行して出来上がってきます。嬉野くんやら助手やらのスタッフが出演するドラマ。昨日は、代役の人手が足りず応援を頼んだところ、以前「鈴井の巣」に出演した「猫塚くん」が代役をかって出てくれました。彼は、安田くんの劇団「アップスピーク」に所属しており、「代役でも、セリフは全部覚えます!」と、俺の役者魂を見ろ!とばかりに奮闘してくれましたが、セリフを忘れると、勝手にアレンジしてくるので、ちょっと困りました。
というわけで、みっちり練習を重ね、8月28日月曜日、いよいよ撮影本番がスタート。
午前9時。冒頭のシーンに登場する安田くん、森崎くんが登場。
「ホワイトストーンズとは全然違う・・・」と緊張感みなぎる安田くんでしたが、
「安田くん、こんな5~6人の撮影部隊の前で緊張してたらキミ、映画どうすんだよ。」
「いやそうですね!よし、今日はいい練習になるぞ!」
「おい!練習台か!おれらは・・・」
そして撮影開始。
「森崎くん、ちょっと芝居がでかいなぁ・・・これは怖い話しだからちょっと抑えて・・・」
「ハイ!わかりました!」
「よし!じゃぁ本番!」
「ヨシッ!」
「よーい・・・」
「ヨッシャ!行くぞぉ!」
「だから森崎くん・・・」
・・・というわけで、「時間はたっぷり使う」という嬉野くんの撮影方針のもと、冒頭2分間のシーンにたっぷり3時間以上もかけてしまいました。
万事この調子ですから、撮影は10月末まで「たっぷり2ヶ月」かかります。
そして9月1日金曜日。いよいよ主役・大泉さん登場のシーン撮影日。
「待ってました!」と、早くも皆さんのお声が聞こえそうな登場ぶりで、「これでドラマも成功!」と、また勘違いなところで勝利宣言をしたのでした。
気になる内容、番組タイトル、キャスティングは今月末までには、このHP上で発表する予定です。
さらに!「ドラマ・スタッフTシャツ」も発売予定!「ドラマ・タイトル」のロゴが入ったイカすデザインもすでに出来上がりました。発売日はまだ未定です。
「てぬぐい」も買わせちゃった上に、どうも申し訳ありません。