now onair

NEXT

さやかっぱのサッポロかっぽ記

2011年12月02日(金)

峠うどん

今年も、ゆっくりペースではあったけれども

やっぱり本は、かかせなかったな。

 

結構、読みました(*^^*)♪♪♪

 

 

一番、最近読んだのが

重松清さんの『峠 うどん物語』

 

峠の斎場の前に立つ一軒のうどん屋さんを舞台に

そこにやって来るお客さんを交えて物語がすすんでいくんだけど、

 

斎場の前にあるものだから、

お客さんといえば、どうしても葬儀の後にやってくる人たち、

というコトなんですね。

 

 

つまり、死に直面したお客さんたちが語りだす

人生や、人の想い描かれていて、

 

どの話も、あったかい話ばかり。

 

NEC_1775.jpg

 

特に、重松さんが震災後に書いたという話が

2つ入っているのだけれど、

 

その中の、「柿八年」という話が

ものすごく印象的だった。

 

 

うどん屋さんのある町は、かつて

   台風による水害で大きな犠牲者をだした

という歴史から振り返るストーリーで、

 

そこには「人は、想像以上に強い」という

人間の底力が語られてるんですね。

 

これは、主人公の想いというより

たぶん、重松清さんの願い。

この本の強いメッセージが感じられた話だったなぁ。

 

うどんみたいに、スルスルスルっと読める文体で

でも、ちゃんとお腹にたまる本。

 

さすがの重松さんでした。