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あなたとHTB


このページは平成25年12月22日放送分から引用しています。

タイトル

オープニング

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12/1 札幌芸術の森でクリスマスアート展

大野恵アナ

12月。あさってはクリスマスイブです。札幌芸術の森では、道内在住の作家が手がけたクリスマスアート展が開かれています。会場となった工芸館展示ホールには、陶芸や木工、染色など道内在住の作家が手がけたクリスマスを彩る様々な作品が一同に展示されています。作品のテーマは「いつもの暮らしをちょっとだけ楽しくする」で、一部の作品を除いて購入することができます。また、クリスマスツリーに飾るオーナメントやコースター作りを楽しむこともできます。このクリスマスアート展は25日まで開かれています。

遠藤雅也アナ

おはようございます。「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
よりよい番組作りや放送の在り方を目指すための番組です。

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大野・遠藤両アナ

大野アナ

冒頭の映像は12月1日の昼ニュースでお伝えしました、札幌芸術の森で開催されているクリスマスアート展の様子です。クリスマスも近づいて、年の瀬もいよいよ押し迫ってきましたね。

遠藤アナ

クリスマスケーキが初めて発売され、またサンタクロースが登場したのは実は明治時代なんです。日本で現在のようにクリスマスの習慣が定着したのは戦後の1950年代と言われているそうで、高度経済成長時代に機を合わせるように欧米の風習が全国に広まったのでしょうね。

大野アナ

ご家庭でお祝いされる方も多いのではないでしょうか。あさっては、クリスマス・イヴです。

遠藤アナ

きょうの「あなたとHTB」。まず初めに、10月18日の第458回放送番組審議会で審議いたしましたHTBノンフクション「託したものは~TPPと北海道農業 参院選の記録~」についてです。

大野アナ

昨年末の衆議院選挙前にはTPP、環太平洋経済連携協定への参加に慎重だった自民党は、政権奪還後3カ月余りで態度を一転させ、安倍政権は交渉参加を表明しました。こうした中行われた今年7月の参議院選挙でしたが、自民、公明の与党が非改選の議員と合せて過半数を大幅に上回る議席を獲得し圧勝しました。TPPへの参加は農林水産業に大きな打撃になるのではと懸念されていて、参院選北海道選挙区では大きな焦点となりました。「託したものは」はその選挙戦を追ったドキュメンタリーです。

遠藤アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

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HTBノンフクション「託したものは~TPPと北海道農業 参院選の記録~」

大野アナ

◇国会のねじれ解消を目論む自民党のTPP選挙戦略、TPP断固阻止を訴えつつも政権与党から揺さぶりを受ける農業団体。そして農業政策の下でブランド米を作りあげてきたコメ農家を残したまま政争の具となったTPP問題と参院選の結果を鮮明に浮き上がらせていた。

◇選挙というエゴイスティックに利害が現れる状況の中で、議員という地位のかかる人間が刻々と変化する様子が鮮やかに描かれていた。

◇丹念な取材とカメラワークで、それぞれの人間の奥にある「政治というもの」の生々しさやむき出しの姿を写しとっていて秀逸な番組だった。

◇参院選北海道選挙区で最大の争点となったTPP問題に、TPP交渉参加断固阻止を掲げて大勝した自民党。「自民党を信じて票を投じた選挙民への裏切り」と怒りをあらわにする農業団体。巨大な組織票を持つ伊達忠一議員の微妙な立ち回り方が、時系列に非常にわかりやすくまとめられていた。

◇なんとしても議席を守りたい伊達議員が、畜産への補助金で支援を迫ると、JA北海道中央会の飛田利章会長の態度が劇的に変化するシーンが大変印象的。

◇伊達議員と東川町のコメ農家の小林喜一さんとのコントラストが面白い。伊達議員を追って番組は構成されているが、番組の放つメッセージは小林さんにあるのではないか。彼の言葉には、米への愛、農業への哲学が込められていて、豊かな人間性が伝わってきた。

◇日本の政治や経済がどうであれ、消費者に安全でおいしいお米を食べてもらいたいという思いで日々誠実に努力されている農家の方の姿が大変印象深い。特定の政治団体に与せず、冷静に考え、悩み抜いて投票されていることが如実にあらわれていた。

◇ナレーションが落ち着いてとても聞きやすかった。適切なデータの利用、人間性を描き出す計算されたカメラワークなど、番組制作のお手本を見た思いだった。

◇TPP自体の問題にとどまらず、日本の政治や選挙のありようの本質を、客観的に、明確にそしてコンパクトに視聴者に示していた。特に伊達議員を中心軸に据え、その視点で全てを解説しているところに番組の面白さが凝縮していた。

◇衆院選に大勝してTPP参加に舵を切った安倍政権のもと、不安を隠せない伊達議員の表情。補助金拠出が決まりほっとする姿。選挙情勢が好転し一気に威張り出す姿をカメラはしっかりととらえていた。選挙という国会議員にとっての死活問題、自民党の選挙のありようをそのまま映し出している点が非常に興味深く作品を高く評価したい。

遠藤アナ

一方、改善点・疑問点として

◆東川町のコメ農家の小林さんを取り上げた効果はあまりなかったのでは。切実感が感じられなかった。例えば、借金を抱える道東の酪農家に焦点を当てる選択肢もあったのではないか。

◆伊達議員だけではなく民主党の小川議員を含め、政治家や農業団体への突っ込んだ取材が必要。選挙と政争の中で揺れる生産現場と北海道農業への影響を掘り下げて欲しかった。

◆選挙制度がはらむ問題、一票のはかなさを明確に突きつけられた思いが強い。政治家に市民の声を届ける、またプレッシャーを与えるためにどのような方法があるのか提供して欲しかった。

大野アナ

また、今後の要望として、
TPPに対する道内選出議員の姿勢を考える良い機会になった。今後も政治家が北海道農業のためにどのような活動をしているのか検証する番組を制作して欲しい、というご意見を頂きました。
今後の番組作りの参考にさせて頂きます。ありがとうございました。

遠藤アナ

次は、11月28日の第459回放送番組審議会で審議いたしました、HTB開局45周年特別番組 TOYAから明日へ!「氷の島のメッセージ~グリーンランド 温暖化の最前線から~」についてです。

大野アナ

TOYAから明日へ!は、HTB脱温暖化キャンペーンのメインタイトルです。「氷の島のメッセージ」は、HTB環境特別番組の第5弾となります。

遠藤アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

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氷の島のメッセージ

大野アナ

☆北大の研究チームに同行してグリーンランドで過酷な環境のもと長期取材する姿勢は、道民にとって親近感がある。氷の島の今を報告する意味は大きく、また2008年に脱温暖化宣言をしたHTBの、地球環境を守るメディアとしてのメッセージは強く伝わった。

☆構成台本が素晴らしい。目と耳で楽しめる要素を随所にちりばめ、作品を立体的に感じさせてくれた。透き通ったブルーアイス、輝く氷山や極地での美しい風景、氷が融けるときの音など、とても興味をそそられた。

☆見るものを引きこむ、美しく迫力満点の貴重な映像。自然音をベースに雄大で神秘的な自然を引き立たせる音楽。また、原田知世さんの落ち着いたナレーションは深みと安定感を感じさせた。圧倒的な自然の力に身を任せることしかできない現実。研究者が見つめる変化と住民が日々の生活からとらえる変化を交互に織り交ぜた優れた構成だった。

☆氷河の中で起きている動と静を対比的に見せることで自然の急激な変化を際立たせることが出来ていた。池やブルーアイス、急流のように流れ出る水。早回しでとらえた氷河の崩落、白夜の太陽など技術を駆使した映像と音声に見入ってしまった。

☆最も印象的な映像は、氷河の上にできた池の中にカメラを入れて映したシーンだ。氷の中をゆっくりと奥へ進む様は臨場感に溢れ、3Dメガネをかけて見たような迫力があった。

☆北大低温科学研究所の研究活動を縦軸に据えてグリーンランドに住む日本人の生活を紹介。日本に多く輸出されるエビ漁業の変化は北海道でも起きているといったエピソードも紹介されていて、最後まで興味を持って見ることができた。

☆グリーンランドの氷床が1年で80㎝減少していること、日中は10度を超えるなど、北極だけでなく地球全体が変化していることに気づかされた。地球温暖化についても海の温暖化自体が大きな問題を生むことが理解できた。北大低温科学研究所の杉山さんの話や、地図やCGを駆使した説明や映像など大変わかりやすく、未来を担う子供たちへの教材としても十分に価値がある貴重な作品だった。

遠藤アナ

一方、改善点・疑問点として

◆「TOYAから明日へ!」というHTBの脱温暖化キャンペーンについて説明して欲しかった。2008年の洞爺湖サミットの意味や、世界で通用する「TOYA」という言葉の持つ力などについて示す必要があったのではないだろうか。

◆研究者は仮説を立てた上で研究を進め、それが立証されてこそ初めて事実に近づく。研究者の「今の氷河の流れがこれかも続くのか、止まるのかが分からない。それを知りたい」との言葉はかならずしも地球温暖化ありきという前提でこれらの現象を捉えていないと感じた。

◆筋とお話しが入り乱れた構成ではなかったか。同じ登場人物が分割して出てきたり、期待させるところとその答えが離れていた。内容をわかりやすくするには、エピソードをまとめたり、丁寧に説明を繰り返すなど工夫の余地があったのではないか。

大野アナ

また、今後の要望として、

北海道にとっての温暖化問題は、基幹産業である農業、漁業に大きな影響を与えるものだ。今後も「TOYAから明日へ!」というメッセージのもと、地球環境を考える番組作りを希望したい。というご意見を頂きました。息の長いキャンペーンを続けるためにも、励みにさせて頂きます。ありがとうございました。

遠藤アナ

さて、今年は、2003年に東京、大阪、名古屋で地上波デジタル放送が開始されて10年という記念の年でした。11月に開催された民間放送全国大会で、大会委員長を務めたテレビ朝日の早川社長は、災害時も安定して機能するネットワークの構築や新しい技術を生かした魅力あるコンテンツ、そして新しいサービスの提供を通じて放送の可能性を追求する。また民間放送は、基幹メディアとしての責任を果たし、創造性あふれる番組制作に邁進することを誓う、と述べています。

大野アナ

2014年もHTBは地域メディアとしての責任を果たし、魅力のあるコンテンツをお届けしたいと思います。

遠藤アナ

どうぞよい新年をお迎えください。来年もHTBを宜しくお願い致します。

※「あなたとHTB」、次回の放送は2014年2月23日、日曜日の午前5時5分からとなります。

過去の放送より