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あなたとHTB


このページは平成29年4月23日放送分から引用しています。

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森・柳田両アナ

森さやかアナ

おはようございます。
新年度初の「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
よりよい番組作りや放送のあり方を目指すための番組です
新年度より、私、森さやかと柳田知秀の2人でお伝えします。

柳田 知秀アナ

今回は今年2月と3月に開催しました、
第491回第492回の放送番組審議会で、審議されました 
HTB制作「ハナタレナックス特別篇」とテレビ朝日制作の
「報道ステーション」についてお伝えします。

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ハナタレナックス特別篇 世界遺産・知床をゆく 
チームナックス5人旅

柳田アナ

最初に、今年2月にシリーズ第3弾として全国放送された
「ハナタレナックス特別篇 世界遺産・知床をゆく 
チームナックス5人旅」です。
お馴染みの5人が、素顔全開で繰り広げる自由旅は、
他では見ることのできない、まさに「ハナタレ」ならではの
珍道中となりました。
道内のファンだけではなく、全国の視聴者に楽しんでいただける
ちょっと変わった知床ドライブツアーです。

森アナ

この番組に対して、番組審議会委員から頂いた
ご意見の中から、まずは評価点をご紹介します。

《評価点》

●今までで1番面白かったです
特別編はどこかよそ行き感があったが 
今回はローカル感が出ていたということに尽きる

●単なる名所紹介にとどまらない
穴場めぐりの楽しさを生んでいた
知床のような有名観光地探訪の方法として 良い工夫だった

●キーワードである「ゆるさ」度合いを全開にして
自由気ままな旅歩きの予測できない面白さを見せてくれた

●北海道らしい穏やかさが伝わり 
なんだかアットホームな雰囲気を感じた

●今回は中だるみ感も無く 内容がすごく充実して
女子アナはいなかったですが 笑いと意外性は一番だった

●「全国でも知られているけど やっぱりローカル」という
 一周回ったところに意識的に重点をおいて
番組づくりの視点が修練されていた

●観たいと望むナックスの「日常」が再現され
それに見事に応えていた

●二日酔いの大泉さんに またまた遅刻の安田さんと 
オープニングから波乱含みですが
このドタバタ感も また すっかりハナタレナックスの
味わいとして定着したように思う

柳田アナ

●今回は看板探しそのものよりも 地元の人との交流が
中心になっていたことが良かった

●羅臼の看板娘の後藤さんは 道外出身だからこそ
漁師の暖かみ 歴史・文化という魅力に気付けた
その点で ひと味違う旅情報の提供に成功している

●羅臼の「熊の湯温泉」で
遅刻した安田さんと合流するというのも
想定外のハプニングを逆手にとった構成で 
裸での土下座を含めて 上手に番組の流れを作った

●観光客がクマにエサをやった帰結として
そのクマが撃たれてしまったエピソードのように
観光客が増えた知床半島で 特に最近問題化している事象に
さりげなく触れている点も良いと感じました

●今回特に印象的だったのは映像の美しさと新しい感じ
ドローンを多用した俯瞰的な映像は
これまで見たことのない知床の美しさに溢れていて秀逸

●まっすぐな「天につづく道」の紹介がよかった
どこにあるのかなと思った瞬間 地図がでてきて
ナイスタイミングという感じだった

森アナ

ここまでは、審議対象番組に対する委員のご意見の評価点を
お伝えしてきました。このあとは番組に対して頂いた
要望点・改善点と提言をご紹介します。

◆どこか中途半端で 番組の冒頭に感じた
「面白い」という感覚は番組終わりには無くなっていた

◆後半部分が間延びしていて
見終わって ちょっとつかれた

◆今回はちょうど晩秋から初冬の
一番寂しい季節だった点が 惜しい

◆年代によっては チームナックスといえど
15分以上は心をつかめないようです

◆「ナックス」も年齢を重ね
現在のメンバーの実力からすれば
珍道中でも 違った切り口があるのではないか

◆「クマの入った家」という民宿で
クマの視点からの再現ビデオは
慌ただしい映像だけで必要なかった

◆漁師めしは われわれ一般の人間では
体験できないことが少々残念
ナックスのメンバーが味わったような海の幸を
いただくことができるのであれば 素晴らしいが…

《提言》
★北海道の中から光るものを発見して紹介し
新しい知識や疑似体験として 全国の視聴者に
共有してもらう番組であってほしい

★これからも番組や活動を通じて
ますます北海道のコアなファンを増やし
北海道は面白いところだという発信を続けてほしい

柳田アナ

ここからは、テレビ朝日制作の「報道ステーション」に
ついての委員のご意見を紹介します。

「ニュースステーション」から数えて31年続く
テレビ朝日系列のフラッグシップ番組、「報道ステーション」は、
去年4月、メインキャスターが古舘伊知郎さんから
富川悠太アナウンサーにバトンタッチしました。
「ぐっと近づく」をコンセプトに、ニュースをお伝えします。

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報道ステーション

森アナ

それでは、3月に審議されたこの番組に対する
委員のご意見の中から、評価点をご紹介します。


≪評価点≫

●とりわけ放射能で汚染された飯舘村(いいたてむら)に
焦点をあてた良質なドキュメンタリーのようだった

●本当に終わらない原発事故の問題に
どう向き合っていくのかを深く問いかけた報道だ

●暗闇に浮かぶ真っ黒な袋に包まれた
除染廃棄物の山の映像から始まったニュース番組は
遠ざかり遠避けてしまっている現実を
突きつけてくれた

●「この土地に避難指示解除を出すことが
正しいはずはない」という
番組の作り手の静かな憤りが
通底しているように感じる

●フランスまで取材に行き ICRP副委員長から
「年間20ミリシーベルトの被爆は
長期間続くと安全ではない」という
証言を引き出したことは特筆すべきことだ

●今回の特集は「ダブルスタンダード」の
存在を印象付ける構成という感想を持った
その方向での番組作りとしては
完結した破綻のない内容になっていた

●「被ばく線量についてダブルスタンダードなのではないか」
との住民の怒りの声から出発して
実測と専門家の意見など事実の積み上げによって
この疑問に答える展開には 一定の説得力があった

●避難住民の生の声として
飯舘村区長の苦渋に満ちた言葉が重く響いた

柳田アナ

●「子どもは戻ってくるべきではない」と
きっぱり言った長谷川さんの言葉は
不安を抱えながら子育てしている方たちにとっても
力強い言葉だった

●殺処分対象になった牛とお別れする
農家の映像が心に響いた

●歴代の完成された高度な「芸」を持つ
キャスターではなく
自局アナウンサーの富川さんの
起用にはとても期待している

●富川キャスターの避難者へのインタビューも
誘導的 情緒的なものではなく
避難者の言葉を引き出す感じで好感が持てた

●指定された放送を見て
改めてとても暗い気持ちになった
スポーツニュースは僅かな救いでした

森アナ

ここまでは、評価点をお伝えしました。このあとは、委員のご意見の中から
要望・改善点と提言をご紹介します。

≪要望・改善点≫
◆汚染土が袋詰めにされ積み上げられた光景や
がらんとした牛舎の跡の映像が続き 既視感がある
あの大災害がもたらした現実と教訓を紹介するには
もう少し違った切り口があった方が良い

◆原状回復の遅れや矛盾という大問題を
「忘れない」ことは大切だが
マイナスイメージを植え付ける側面もある

◆無理やり避難指示を解除する国のやり方が
「悪」という構図だが
なぜ国はこのような方法を選んだかを
掘り下げなければ物足りない

◆政府関係者の「ダブルスタンダードではない」
というコメントは 非常に短い断片的なもので
視聴者に両論間における問題点の所在を
納得してもらうには 到底満足すべき水準ではない

◆「除染基準の6倍の放射線量」
「チェルノブイリの8倍」という言い方に疑問
そう言われると本当に不安になるが
どう危険か どの程度の汚染か まるで分らない

柳田アナ

◆科学や教育の視点は必要不可欠
基準値については 様々な意見があることや
単位のレベルから説明が必要

◆アンケート結果で 地域あるいは地域住民の
意見が分かれているというのは非常に大きな論点だ
番組で「戻りたい」あるいは「戻る」とする意見にも
スポットを当てるべきだった

◆復興庁がおこなった飯舘村の避難者への
意向調査の結果を
そのまま報じたことは非常に問題
選択肢が非常に誘導的だった

◆森友学園のニュースで 籠池さんと言う人を
完全に「悪者」と規定して報道が進んでいる
冷静な報道があったか疑問

≪提言≫
☆番組づくりの方向性に適合しない事実や意見も
適切公平に報じてこそ 番組への信頼性が増す

☆3.11は地震と津波だけではないことを
これからも国民や政府に思い出させる必要がある
原発事故とその影響についての取材を
ぜひ続けてほしい

☆実験をするわけにいかないタイプの
問題に直面しているからこそ
今この国の報道は ここを頑張らなければならない

森アナ

「あなたとHTB」次回の放送は、
4月と5月に開催される
第493回と第494回放送番組審議会における
委員の皆さんのご意見を紹介いたします。

6月25日(日)午前5時5分から放送です。

過去の放送より