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あなたとHTB
このページは平成30年12月16日放送分から引用しています。
森・佐藤両アナウンサー
佐藤良諭アナウンサー
おはようございます。
「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
よりよい番組作りと放送のあり方を目指す番組です。
さて、今回の審議対象番組は
今年10月に開催された
第508回の放送番組審議会で審議されました
イチオシ!モーニングSP「美女と釣り~さかな天国積丹編~」と
11月の第509回で審議されました
「激震~あの日から1カ月~」です。
森さやかアナウンサー
「美女と釣り~さかな天国積丹編~」は、
イチオシ!モーニングお天気担当の吉田晴香さんと
元ミスさっぽろの矢野愛実さんが釣りの楽しさを
伝える番組です。
「美女と釣り~さかな天国積丹編~」
夏の積丹沖でブリの船釣りに挑戦しました。
初心者と釣り好きコンビが
「女性が楽しめる釣り」をコンセプトに。
日焼け止めや熱中症対策から料理まで
魅力をたっぷりとお伝えします。
佐藤アナウンサー
この番組に対して、番組審議会の委員から頂いた
ご意見から、まずは評価点を紹介します。
≪評価点≫
〇釣り番組で 若い女性2人が主人公で
ナレーターも女性アナウンサーというパターンは
あまり覚えがなく 新鮮だ
〇女性が楽しめる釣りというコンセプトは
良いと思う
〇番組の内容は初心者向けで
とてもわかりやすかった
釣り具や釣り船やグルメのことも
わかりやすく紹介されていて見やすい
〇普通の釣り番組なら疑似餌をアップで映し
字幕で説明しておしまいだが
出演者が釣具店に行き 説明を聞く
ひと手間かけたことで初心者にもわかりやすい
〇釣り番組は専門的すぎて 素人には
つまらないのではないかとの先入観があるが
今回の番組は情報量も多すぎず 晴香さんが初心者で
釣った魚の名前もわからないところに共感できて
素人にとってはとても見やすい
森アナウンサー
〇「女性が楽しめる釣り」ということで
道具の準備から始まり 日焼け防止や熱中症対策
釣った魚の調理や地域のグルメなど
釣りをしない人でも楽しめるような番組で見飽きない
〇熱中症にならないよう 飲み物を多めに
準備しようとか
日焼け対策は
最初ミルクタイプを塗って
効果が薄れてきたら スプレータイプといった
アドバイスなどもたいへん具体的で親切だ
〇女性2人が少々騒がし過ぎるようにも感じるが
本命の大物を釣り上げることができた興奮が
伝わってくるという意味では これで良い
〇ブリを釣って丼を作るなら
「ユッケ丼」ではなく「ブリごま丼」にしてほしかった
九州博多の「ごまサバ」を使ったどんぶりの「ブリ版」です
〇全体を通して千葉ディレクターの
「釣りと美女」に対する熱い思いや暑苦しい思いが炸裂する
好きな人にはきっと堪らない ある種のユルさが心地よい
マニアックな番組で 個人的にかなりハマった
佐藤アナウンサー
委員のご意見のうち
評価点をお伝えしました。
このあとは、番組に対して頂いた要望点、改善点と
提言をご紹介します。
≪改善点・要望点≫
▲「女性が楽しめる釣り」ということであれば
もう少し ターゲットの興味をそそる
題名にできるのではないか
▲先月の番審対象番組で「イケメンアスリート」
という言葉が気になったように
今回の番組でも「美人」ではなく
他のタイトルを考えても良いのではないか
▲ブリがヒットした瞬間の映像がないことが残念だ
釣り番組の醍醐味のひとつは ロッドをあわせて
魚を乗せるヒットの瞬間の動きだと思う
オンデマンドの番外編「魚と美女と時々おじさん」では
良い映像が使われているので いっそうもったいない
▲魚を捌くところをきちんと見せて欲しかった
とくにマカジカのように あまり捌いたことがない
魚については是非とも見たかった
▲徹底してオシャレに女性を巻き込もうとするのであれば
料理にもお洒落なシェフを招いて手ほどきをするとか
姿勢の中途半端さが番組全体に現れている
森アナウンサー
▲脱水予防と日焼け止めというそれなりに医療的なものを
わざわざ紹介するのであれば
矢野愛実さんの方法というのではなく
根拠のある有効な日焼け止めの方法を教えてほしい
▲せっかくかわいらしい2人で
女性を釣りに呼び込む番組なのに
途中から着込んだウィンドブレーカーが地味で
ファッション性という点で残念
▲山ガールが増えたと聞きます
同じように釣りガールが増えることもいいのですが
その楽しさのすぐ傍にある危険について
注意が必要だ
«提言»
☆釣りに着目したことは物凄く面白く
期待している
釣った後のコミュニケーションの豊富さ
釣りから派生する地域の人間関係の豊かさ
釣りというレジャーを通して
北海道の地域を元気にしたり
女性が生き生きとしたりできたら良い
☆今回オンデマンドの番外編を
補足的に見て感じたことは
地上波テレビ局における ネットの活用は
まだきわめて初歩的段階であり 大きな可能性がある
佐藤アナウンサー
「激震~あの日から1カ月~」では、
今年9月、北海道史上初となる震度7を観測した
北海道胆振東部地震の被害実態をお伝えしました。
土砂崩れ、家屋倒壊、液状化に加え、
大規模停電=ブラックアウトなど
北海道民に自然の脅威を改めて突きつけた地震被害を
1カ月の節目に、様々な角度から振り返りました。
森アナウンサー
この番組に対して、番組審議会の委員から頂いた
ご意見から、まずは評価点を紹介します。
≪評価点≫
〇1カ月たった時期にあらためて
冷静にどのようなことが起きていたのかを
振り返ることは とても大切であり
報道番組としてこの時期に
取上げたことは良かった
〇「遺族の思い」「検証」「復興への動き」の
三部構成がわかりやすかった
〇1時間弱の尺で 厚真町 むかわ町 里塚
ブラックアウトなどが満遍なく盛り込まれており
現地からの生映像と町長インタビューも
上手く折り込まれていた
1ヵ月目の中間取り纏めとしては悪くない
〇地震と停電で情報が確認できない状況は
不安の中で大変だったということが
今回の番組でも知ることができた
〇道内全域で「ブラックアウト」に至るまでの経緯を
解明するため
周波数の変化を示す折れ線グラフを使って
説明していて たいへん分かりやすく示されていた
〇函館山の夜景が真っ暗になっていく映像は
自分自身の不安や恐怖を思い出して
鳥肌を立てながら見た
佐藤アナウンサー
〇冒頭の映像にあの夜を経験した道民は皆
今でもザワザワしてしまうのではないか
この感覚を共有できる道民を対象にした
オープニングはものすごくよかった
〇清田区里塚のもともと農地だった部分を
オレンジで塗り
住宅に関して応急危険度判定を色違いのドットで表し
3本の水路をその上に重ねた図など
被害に至る原因が非常に理解しやすい作りにだった
〇液状化の現場などが分かりやすく説明されていた
いずれも視聴者の「なぜ」に応え
「ああそういうことだったのか」とわからせてくれるもので
納得感というか満足感があった
〇たいへんな被害に遭いながらも
これからも生きていこうとしている人たちの言葉に
重く響くものがいくつかあった
〇「かわいそうな気もするけど仕方ない」
というコメントにやるせなさを感じ
「生きてたから前に進まんと」と
話す姿に胸を打たれた
〇全体としてアナウンサーの方達の
現地での聞き取りがきめ細かく
これによって 共感を覚えながら
視聴する気持ちになった
〇悲しさが伝わる中にも
前を向く気持ちや希望が少しずつ伝わってきて
この時期 このような番組を見る人にふさわしい
誠実な印象をうけた
こうした人間味のある言葉と
報道する方々の視点を感じるだけで心が癒される
森アナウンサー
委員のご意見のうち
評価点をお伝えしました。
このあとは、番組に対して頂いた要望点、改善点と
提言をご紹介します。
≪改善点 要望点≫
▲苫東開発の失敗とブラックアウトの関係が
よくわからない
▲ブラックアウトのわかりやすい解説の一方
苫東開発の部分は 尻切れとんぼに感じる
▲ブラックアウトの検証に大きな不満が残る
タービンからの出火原因が何だったのか
知りたかった
発電所の元幹部の「止まるとは思わなかった」という
コメントを匿名で紹介しながら
ではなぜそれが止まったのか
その検証がなかった
▲周波数の変動を示すグラフ自体は
一見して分かりやすかったが
ブラックアウトの解説を聞いても
未だに何で生じたかよく分からない
私のような素人のために
もっと分かりやすい説明がなかったのか
▲ブラックアウトの原因を
「苫東への一極集中が招いた」と結論付けたが
一極集中の原因が「苫東開発がとん挫したこと」と
いうのは違う
我が国のエネルギー政策に振り回された
北電の被害者的側面もある
あまりに検証が浅すぎる
▲番組冒頭 黙祷をしている人々のすぐ後ろで
依田さんと国井さんが番組の進行をはじめたことに違和感
黙祷が済んでから進行を始めても良かったのではないか
佐藤アナウンサー
▲厚真町 むかわ町の被災の方々の状況を
取上げていたが
震源地に近い安平町の状況もわかれば
被災地に寄り添う気持ちがもっと伝わった
▲「支え合ってオール北海道で」という
まとめの言葉は無難ですが
もっと具体的に何が必要か
町長の口から聞き出せなかったのか 疑問が残る
▲現場からの生放送でなければならなかったのか
放送時間の多くは収録済みのVTRで
生中継の意味があるのは 冒頭の黙祷シーンと
ヘリコプターの俯瞰映像くらいではないのか
≪提言≫
☆コミュニティの助け合いやしくみなどを成功例として
番組にしてもらえれば ぜひ視聴したい
北海道の非日本語圏の方への対応の検証も同様で
ホテルから放り出され 避難所で断られ
近隣の炊き出しに助けられた事例があふれていた
☆日本語が話せない 読めない人向けの情報発信が
足りないという課題が残る
緊急事態のときに行政や報道関係者がどう対応すべきか
しっかりと考えてほしい
☆被災ローン減免制度などはあまり知られていない
生活再建につながる制度等の情報提供も必要だと感じる
佐藤アナウンサー
次回「あなたとHTB」次回の放送は
1月に開催される
第510回放送番組審議会における
委員の皆さんのご意見を紹介いたします
来年2月24日(日)午前5時35分から
放送です