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あなたとHTB


このページは令和8年8月23日放送分から引用しています。

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林和人アナウンサー

おはようございます。
「あなたとHTB」の時間です。「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに、
より良い番組作りと放送のあり方を目指す番組です。

まず、6月の第585回放送番組審議会です。この回では
「コロネケンの札幌地下グルメ マニアクス」が審議対象となりました。

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コロネケンの札幌地下グルメ マニアクス

この番組は、お笑いコンビ「コロネケン」が札幌のディープな地下飲食店街へ
アポなし突撃するグルメバラエティです。昭和レトロな空間に潜むマニアックな名店を探訪し、
個性豊かな常連客や店主とのリアルな掛け合いを繰り広げます。

この番組に対して、委員から出た意見を紹介します。

・全体を通して、それぞれ異なる特徴を持つ4軒のお店が紹介されており、バランスも良かった。
どのお店も、行ってみたいと思わせる魅力があった。

・和食の居酒屋、焼鳥店、中華、たこ焼き店と広くいろいろな分野のお店が紹介されており、各店の特徴をキャッチフレーズ風に紹介していてどんな店なのかを把握できて非常に良かった。

・有名芸能人が紹介する「特別な店」を眺める番組ではなく、視聴者自身が街を歩きながら店を探しているかのような目線で進行するため、自然と番組の世界に入り込める。

・アナウンサーが同行せず、コロネケンの二人だけでビルに入っていって店を探すスタイルは、インディーズ感があって引き込まれた。

・地下独特の中が見えない雰囲気など、扉を開いた者にしか味わうことのできない特権を覗き見でき、「どんな世界が待っているのだろう?」というわくわく感を一緒に体験できるところが一番の見どころだった。

・「地下」というくくりとオープニングのジャズのBGM、低いトーンの女性ナレーションが「知る人ぞ知る秘密の」という感じを醸し出していた。

・直接撮影交渉を行う手法は他局でもよく見かけるようになり、正直このパターンにはだいぶ飽きているため、もう少しさらりと見せる方法やまったく別のアプローチを検討しても良いのではないか。

・番組を見ると「探訪」感が薄く、地下飲食街らしさがほとんど伝わってこないため、ビルの歴史や地下飲食街の変遷を入れないと、ふつうの飲食店のルポになっている。

・アポなしでの取材許可が強調されているが、店に行き着くまでの流れや地下飲食街全体を見て回る場面がごく短いため、なぜその店を選んだのかという取材する理由がわからず、交渉する意味も薄く感じられる。

・番組を見て、ワクワクやドキドキは感じなかった。アポなし取材は断られることはなく、コロネケンの二人は提供されたメニューを例外なく「うまい」「おいしい」と言って食べるため、「札幌地下グルメ」「マニアクス」「アポなし取材」という言葉から連想されるものとはむしろ対極の印象を持った。

・交渉している様子をもう少し映像として流し、紆余曲折を経て何とかOKをもらった様子を映し出すともっと臨場感が出ておもしろかったのではないか。

次に、7月の第586回放送番組審議会で審議された議題「生成AI・SNS 時代における
テレビの『価値と責任』」について、委員から出たさまざまな意見をご紹介します。

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第586回 放送番組審議会
「生成AI・SNS 時代におけるテレビの『価値と責任』」

・視聴者がテレビに期待しているのは、事実を丁寧に確認し、その背景まで含めて伝えてくれる安心感や信頼感。その信頼をさらに高めるためには、「生成AIを使っていない」ことではなく、「どこで生成AIを活用し、どこからは人が責任を持って判断しているのか」を分かりやすく示すことが大切である。

・テレビの番組制作の価値は「時間をかけて相手に寄りそう」ことだと思う。人は新しいことに興味を示しやすいのかもしれないが、記憶から薄れていってしまうことを思い出させたり、改めて考えるきっかけを与え続けるのがテレビの役割であり責任ではないか。

・テレビ局は従来から、取材・編集・放送の各段階で厳格な確認を行っていると思うが、AIやSNSの活用により、さらに高度なファクトチェック体制が必要となる。そのためには、「利用ガイドライン」の設定や、報道、制作、法務などの部門を横断したガバナンス組織をつくるといったことが必要だと考える。

・生成AIとSNSが普及するほど、テレビには「信頼できる情報の編集者」としての役割が期待されていく。AIやSNSは情報の真偽や社会的意義までは保証してくれないが、一方、テレビは取材力、編集力、説明力を有していることが大きな利点である。特に災害報道や選挙報道など、高い公共性が求められる分野ではテレビの果たす役割は依然として大きいと思う。

・番組の根幹となるクリエイティブな部分については、AIへの依存には慎重であってほしい。著作権の侵害などが問題となる恐れがあるうえ、制作者ならではの視点が失われる懸念もある。AIはあくまで補助ツールとし、最終判断は人が担うべきである。

・テレビは未知の世界や多様な考えに触れられる重要な媒体であり、インターネットの追随ではなく独自の厳しい倫理観に基づいて生成AIの活用を模索すべきである。その際は、視聴者、表現者、そして社会に対する責任を考慮することが求められる。

・生成AIが市民生活にどう影響を及ぼすのか、議論を喚起することが大事な役割になってくる。権力側が市民の情報を管理しているのではないかという懸念を抱く一方で、痴漢のトラッキングといった犯罪防止の利点など、双方向で視聴者と考えていける番組があればテレビの社会的意義が見出せる。

・テレビという媒体の価値は、長い歴史の積み重ねで構築された放送前・放送時・放送後の確認作業が機能している点にある。加えて、BPOなどの第三者による検証体制が担保されていることこそが、情報発信におけるテレビの最大の価値である。

・テレビ局は、「情報の収集・分析のプロ」として国民からの負託に応えてきた存在である。情報が氾濫する今だからこそ、「真実」を照らし続ける存在であって欲しい。国民がSNSや生成AIから流れてくる情報にふと疑問を持った時、「テレビはどう報じているのか」と振り返ってもらえる存在でいて欲しい。

あなたとHTB。次回の放送は、9月開催と10月開催の放送番組審議会における
委員のご意見を紹介いたします。

過去の放送より