TOP > HTBについて - 番組審議会だより
番組審議会だより
放送番組審議会は、放送番組の適正化を図るため、放送法で設置が義務付けられた機関です。北海道テレビ放送では概ね月に1回、年に10回程度審議会を開催し、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題について審議が行われています。
第578回北海道テレビ放送番組審議会概要
日時
2025年10月23日(木)15:00~17:00
審議対象番組
HTBノンフィクション「看護師になりたかった… ~届かぬ叫び 沈黙の行政~」
出席委員
| 作間豪昭 | 委員長 |
| 横田伸一 | 副委員長 |
| 清水友陽 | 委員(レポート参加) |
| 土田 拓 | 委員(レポート参加) |
| 本田真里 | 委員 |
| 黒岩麻里 | 委員 |
| 小澤 香 | 委員 |
会社側出席者
| 代表取締役社長 | 寺内達郎 |
| 取締役 | 武山 忍 |
| 報道情報局長 | 山本裕之 |
| 編成局長 | 戸島龍太郎 |
| 報道部長 | 海野祐至 |
| 番組担当プロデューサー | 高橋啓人 |
| 番組担当チーフディレクター | 喜多和也 |
| 番組審議会事務局長 | 渡辺 学 |
| 番組審議会事務局 | 吉田みどり |
【審議対象番組についての委員意見要旨】
≪評価点≫
・全体として、取材の丁寧さと問題の本質を突く構成力が際立っていたと思う。被害者の尊厳を守りつつ、問題を浮き彫りにした本番組は高いジャーナリズム精神に基づいていると評価した。
・人の命を支える看護師を育てる学校なのに、それを志して入学してきた青年が自ら命を絶ってしまうとは、あまりに悲痛な出来事。取材班が、お母さんや友人、当時を知る学校関係者などにとても丁寧に取材を重ねてきたことが、番組全体から伝わってきた。
・道立の看護学校で生徒が自死した背景にハラスメントがあったこと、それに対する北海道の対応が変遷し、ハラスメント被害に誠実に向き合っていないのではないか、との問題意識から作成されたドキュメンタリーであると思う。その問題意識を高く評価する。
・自死した生徒の親や複数の同級生、教師や元学校関係者への聞き取りや、裁判資料の閲覧などに基づいた番組作りは、多くの労力を割いて取材がなされたことがうかがわれる内容だった。特に、教師や元学校関係者への取材は、このドキュメンタリーに迫真性と真実性を付与するものであった。
・番組で明らかにされた教員によるハラスメントの内容は信じがたいものだった。また、学生が不当な扱いを訴えたり、支援を求めたりできるしくみが機能していなかったことにも大変に驚かされた。
≪要望点・改善点≫
・第三者調査委員会の認定が事実であれば、ハラスメントの問題は教師の指導をめぐる問題ではなく組織的な問題である。なぜこの学院で教師によるハラスメントが常態化することとなったのか、大きな疑問が残った。
・地方病院の規模縮小を「看護師不足が原因である」というストーリーに仕上げていたが、実際のところは人口減少によって患者数が減少していることから、医療人材の不足だけが縮小の要因ではなく、経営上の要因もあるはず。地域医療の現状を多面的にとらえているのか疑問が残った。
・教師達の意識はどこにあったのだろうか。人材育成のため高い倫理観や道徳観を守ろうとして生徒に厳しい要求をしていたのか。だとしたら人格を否定する言葉を使っていたのは何故か。昔ながらの教育方針に漫然と従っていたのか。こうした点を深掘りして欲しかった。
・番組を見て、「パワーハラスメント」という言葉が含む意味の幅について興味を持った。第三者調査委員会が扱う言葉と、道、学生、母親、そしてこの作品が扱う言葉。それぞれが「パワハラ」という言葉の意味の差をどう埋めるか。それぞれの立場からより具体的な言葉がもっと聞きたかった。
≪提言≫
・番組では、パワハラを行った教員達が今も処分を受けていないという問題提起もなされたことから、より厳しい視点で真相に鋭く深く切り込んでいくような姿勢が欲しかった。続編を期待したい。
・次回の放送番組審議会は2025年11月27日(木)開催予定です。










