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番組審議会だより
北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第3日曜午前5:30から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。
第422回北海道テレビ放送番組審議会概要
日時
2010年3月25(木)15:00~17:00
審議番組
HTB生命の輝きシリーズ「ピンクリボンつながる・・・~乳がんと生きて~」
平成21年12月23日(水・祝)13:50~14:50放送
出席委員
内田和男 委員長
宮澤仁朗 副委員長
三上雅俊 委員
佐々木小世里 委員(レポート)
藤原千枝子 委員
塩野谷英男 委員
大房孝宏 委員
中川ファリーン 委員
見野彰信 委員
小西由稀 委員
会社側出席者
代表取締役社長 荻谷 忠男
専務取締役 樋泉 実
取締役報道情報担当 林 亮一
取締役編成担当兼編成局長 上杉 一紀
報道情報局長 国本 昌秀
広報部長 大羅 富士夫
番組プロデューサー 阿久津友紀
番組審議会事務局長 関川 信明
番組審議会事務局チーフマネージャー 南部 由美
【会社報告】
- 総務省内藤副大臣のHTB視察結果報告
- 機構改革と人事のねらい
- 「東京国際アニメフェア2010」出展報告
- 春の番組改編について
- 「ピンクリボンつながる・・・~乳がんと生きて~」第51回科学技術映像祭優秀賞受賞
- ホットライン Monthly Report2月
- 番組モニター報告書 12月「ピンクリボンつながる・・・~乳がんと生きて~」
【委員の意見要旨】
◇取材する側とされる側の篤い信頼関係が番組からしっかりと伝わってきた。どのようなアプローチで関係を構築していったのかお聞きしたい
◇生命の輝きシリーズの過去作品は大原まゆさんにフォーカスした内容、大原さん亡き後の今作は、大原さんから秦さん柴田さんへ、命のバトンがきっちりと引き継がれた様子が重層的に表現されていた。
◇乳がん切除手術の傷あと、抗がん剤による脱毛、入浴着で温泉に浸かる様子などの撮影がゆるされたのは、女性スタッフの取材姿勢に、気配りや配慮があったこそであろう。男性スタッフではこのような映像は決して実現しなかったと思う。
◇従来のドキュメンタリーとは一線を画す、可能な限りリアリティを追求した映像に驚きと感動をおぼえた。加えて新たな検診機器の情報、入浴着の値段や購入場所など、女性ならではの一歩踏み込んだきめ細やかな内容は、視聴者に乳がんの早期発見を訴えかける強いメッセージがこめられていた。
◇乳がん治療の実態とともに、家族のサポート、家族それぞれの気持ちを活写する構成は実に効果的だった。適切にスーパーを入れることで、視覚的にも迫ってくるものがあった。今後、命のたすきがどうつながっていくのか興味がある
◇前2作の流れを存分に生かした極めて良質なドキュメンタリー。「イチオシ!」でのピンクリボン特集ともうまく連動している。視聴者が知りたい情報を、具体的なデータを示しつつわかりやすく伝える構成は工夫が凝らされていた。
◇自己触診により乳がんを早期で発見し、完治した柴田さんと、検診で病巣を見落とされ、今も病と闘い続ける秦さんを対比させる手法により、早期発見早期診断早期治療の重要性が一層伝わってきた。
◇大野恵アナウンサーによる、極力感情を抑えた落ち着きのあるナレーションは素晴らしい。ひとつひとつの言葉がずっしりと心に響いた。
◇社会に向けての啓蒙活動はテレビの本懐であると思う。これからもさまざまな視点から切り込み、社会的に意義深いテーマを追い続けて発信いただきたい。
◇北海道ローカルに止まらず、ぜひ全国放送を望む。
【局側の説明】
◇昨年9月に大原まゆさんの6年間の闘病生活に密着した「きっと私はがんばれる」をご審議いただいた際、乳がんに関するさまざまなデータや検診の実態を盛り込むべきとの貴重なご意見をいただいた。今回はそのアドバイスを念頭に、乳がんの早期検診早期発見早期治療の重要性を55分にまとめあげた。
大原さんから命のバトンを受けた柴田さん秦さんとは、偶然の出会いだった。お二人には「HTB生命の輝きシリーズ」の趣旨をきっちりとご説明し深いご理解を得ることができた。
お二人やご家族と、信頼関係が築けたからこそ、手術跡や入浴着で温泉に浸かるシーンなどの撮影につながったと思う。お二人の勇気と協力に心から感謝申し上げたい。
日々の取材や「イチオシ!」特集の積み重ね、加えてピンクリボン運動へのHTBとしての独自の取り組みなどが、番組に深みと広がりを与えてくれた。
視聴者の方々から「別のがんについても取り上げて」「治療法についての情報がほしい」など多くのメールや手紙をいただき、反響の大きさに驚いている。
これからも、ひとつひとつの課題を克服しながら、シリーズを継続して、社会的に意義深い、より完成度の高いドキュメンタリーを発信していきたい。