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グッド!モーニング
09:55
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10:25
アナちゃん
6月30日午後8時。
大泉さん、ヨーロッパ企画永野くん、酒井くんクランクアップ。
大泉さんは、上手い役者さんでした。
今回、それを実感いたしました。
ありがとう。
ヨーロッパ企画3人目の参加者、酒井くんが登場。
今から撮影開始。
このシーンで主演ナウ泉さん含め、俳優さんはすべてクランクアップであります。
主任が街を歩くシーンを真上から撮るためのハイライダー。
映画並みの撮影であります。
撮影合間にご歓談中。
おはようございます。
いよいよ本日で、芝居部分の撮影をすべて終えます。
では、行ってきます。
午後10時、撮影終了。
きのうまでに根岸さん、あきさん、白川さん、吉本さんのコーラス隊女優陣、大滝先生、上田耕一さんの俳優陣、そして今日は利重さん、ふせえりさんの市民会館個性派チームの皆さんがクランクアップ。
そして明日、すべての役者さんがクランクアップします。
撮影隊はさらに2日間小樽に滞在し、風景を撮影しますが…いやぁ、終わりますなぁ…。
初めての本格的ドラマ…
ではありますが、なんだか、「いつものように」やれたような気がいたします。
それは、今回参加していただいた田中さんを初めとする役者陣の皆様の人間性のおかげであります。
悩むこと、迷うこともありましたが、毎日、なにかががズシリと体内に残るような、充実した日々でありました。
終わったら寂しくなる、と皆は言いますが、私はとにかく編集したものを早く見たいと思っております。
昨日までで感動の合唱部分の撮影も終わり、今日はコントチーム四人による市民会館事務所内の撮影が和やかに爆笑のうちに進行しております。
いつのまにか朝4時!
ヤマ場を越えた安心感で、先ほどまでナウ泉と女優吉本さん、ヨーロッパ企画の永野と部屋飲み。
半裸のナウ泉が大暴れ。
明日の撮影大丈夫か!
800名のエキストラの皆さんが参加しての撮影。
最後に大型クレーン機材による気合いの入った映像を撮って、クライマックスの第九のシーンが終わります。
エキストラの皆さんは、非常に協力的。
ありがとうございました。
さぁ!客席ではエキストラの皆様の熱演がくりひろげられるなか(席に座わりながらもです)、楽屋ではこのドラマの女声コーラスチームの指揮者を演じる大滝先生が、指揮の最終練習に熱意を見せておられます。
あっと言う間に満員感でいっぱいであります。
素晴らしい!
さぁさぁ只今エキストラ様が全国より大集合中ですぅ!大変な人出でございますぅ!
本日は、地元北海道を始め全国からお集まりくださったエキストラの皆様800名をお迎えする日でございます
。
当初はね、お昼の12時から夕方の6時半まで座らせっぱなしにさせてしまうと思いましてね、本日お配りするチラシにも『深夜バスなみに6時間半座りっばなしです』と書いてしまいましたが、どうやら客席を入れ込んだ一番広い画を撮影してしまったら、一部の方は解放しても好いですと、昨日、撮影現場を仕切るチーフ助監督の中西氏が言っておりましたよ。
しかしながらそうなるとね、こんどは反対に解放されたくないと思ってしまわれる方も出てくるやも知れずでね(^.^)。
いずれにしまても、本日の撮影がスムーズに進行しますように、現場の指示に従っていただき、最後までよろしくご協力のほどをお願いいたします。
放送は9月7日午後2時からです。
テレビ朝日系列で全国放送されますよ。
物凄く好いものが日々撮れていますのでね、どうぞご期待くださいませ。
それでは本日よろしくおねがいいたします〓。
朝8時からスタートし、夜11時半、終了しました。
まもなく日付が変わろうとしております。
クライマックスの第九を歌うシーン。長くかかりました。
明日はエキストラの皆さん800人の前で残りを撮ります。
明日、来てくれる皆様、盛大なる拍手でクライマックスシーンを盛り上げて下さい。
このドラマ、間違いなく、すごいものになります。
朝9時、すでにワンシーン撮り終え、次のスタンバイ中。
今日は女優陣たちの第九の合唱シーンを夜まで撮影。
そして明日、エキストラが参加しての合唱シーンの撮影。
撮影はヤマ場を迎えております。
撮影開始から1週間経過。
本日はママさんコーラス側の女優陣は休み。代わって個性派俳優の方々がクランクイン。
まずは大樽市長役の上田耕一さん。まさにハマリ役。
続いて事務長役の利重剛さん。私のツボに入りまくりで笑いっぱなし。
そして10年ぶりの再会、ふせえりさん。まさに個性派。
そしてヨーロッパ企画から二人目の参加。本多力くん。
きのうまで撮っていたのとは別物のような撮影でありました。
おもしろくなりますよ、このドラマは。
本多くんは本日クランクインで、本日クランクアップでした。
昨日までは女優さん総出演での合唱の練習シーンを精力的に撮影しておりました藤村組。
本日は、市長役の上田耕一さん、大泉さんの上司である、事務長役の利重剛さんを新たに撮影現場に迎え、ダブルブッキングをしてしまったホール側のエピソードを撮影しております。
これがもう実に和やかな現場でございましてね。
とにかく現場に笑い声が耐えない。
上田さんや利重さんの演技に、うちの巨匠が、はまっちゃってね。
笑っちゃって笑っちゃて、もうもう、毎回毎回撮影シーンが変わる度に、現場はギャハハハという監督の爆笑から始まるという、見たこともないドラマ撮影現場になっております。
本日は広い建物の中をあちこち移動しながら撮ってるわけですけど、とにかく毎回撮影スタッフがゴロゴロと機材を動かして場所を移動する度に移動先から必ず監督の大爆笑が聞こえてくるわけでございますよ。
演技する役者の声ではなくね。
でもって奥さん。
現場から遠くにいてもその声が聞こえてくるからね、あぁまた撮影が始まったんだなと、撮影の進行状況が分かるわけですよ奥さん。ある意味便利。
遠くに行けば行くほど当たり前に笑い声は小さくなるでしょ、でもスタッフの笑い声は聞こえなくなっても、あの男の爆笑だけはしっかり聞こえて来るわけでございますよ。
笑いすぎだよ。
さぁさぁ、ドラマ『歓喜の歌』撮影七日目。
現場は和やかに進行中。
ただ爆笑に次ぐ爆笑で、現場が和みすぎたのか、時間的には撮影は若干押しぎみでございます。
あら大変。
行われました。
私も記者さんに混じり一枚撮りました。
どこよりも早い速報。
いつのまにやら撮影の半分が終了しました。
今日までにオープニングのシーン、ラストシーン、ちょっと泣かせるシーンを撮り終えました。
本日は、ナウさんの顔に泣かされましたなぁ…。いい顔でした。
そして、田中さんの顔に、笑わされましたなぁ。
いいんすか!そんな顔して!というお顔を披露されましたねぇー。
泣いて笑って…いい話しになりそうであります。
今日はこれから記者取材。
行ってまいります。
朝10時半に現場に入り、ようやくついさきほど出番を迎えた俳優がひとり。
主役ナウ泉さん。
9時間半待って、拍手するだけの芝居。
おかんむりです。
このドラマのキーワードはダブルブッキングでございます。
北海道にあります小樽の町にね、あまりにもよく似ているけども違う、大樽市という架空の町にありますところの市民会館の主任がね、ちと、いいかげんでね、同じ日の同じ時間、同じ舞台に、あなた、全く違う二つの集団のスケジュールを入れてしまうわけですよ。このことが発端でね、騒動が巻き起こってしまう。
当たり前ですね。
この騒動の中から人生のドラマが徐々に見えてくるという辺りが奥さん、この作品の憎いつくりでございます。
さぁこうして、怒り爆発する熟年女性集団と、騒動の火種を作った張本人の主任との対立が始まる。
部下の加藤くんは板挟み。
というわけでね、大泉さんとヨーロッパ企画の永野くんの待望のツーショットが撮れました。
迷惑な男と板挟みで矢面に立たされる哀れな男のツーショット。
好い並びです。
本日も撮影快調!
いきなりカメラにトラブル発生し、現在撮影中断。
大泉氏から「これに対してキミはどういう対策を練っているんだ」と強く詰問されるも打つ手なし。
朝からすっかり休憩中。
騒動の原因を作った市民会館の主任が大泉洋さん。
その部下の加藤くん役がヨーロッパ企画の永野くん。
その永野くんが昨日撮影本体の宿所に合流した。
永野くんの魅力は、体型が、ちと、華奢で小さいことだと、私は勝手に思っています。
そんな体型の加藤くんと、大泉洋さんがツーショット並ぶだけで、おそらく妙なオカシミが漂うことだろうと、今から楽しみなのであります。
あぁ早く見たい。
とりあえず、昨日、
ヨーロッパ企画の永野くん小樽に来る。
うれしい。
そして天候も味方についてきた。
うれしい。
撮影四日目。
まもなく始動!
今日は午前中、嬉野先生が書いておりました吉本菜穂子さん演ずる母と小さな娘のシーンを撮影。
目頭を押さえましたなぁ。
午後からは、あき竹城さんとナウ泉さんの二人芝居を撮影。
あきさんに、ナウの背中を思い切りひっぱたいて下さいと言ったら、そりゃあもうひっぱたいてくれましてあまりの勢いにナウは前のめりましてね、
笑いましたなぁ。
そして夜は、いよいよ登場の大滝先生と田中さん、そしてナウさんの3人芝居。
名優というのは…素晴らしい。
何も言うことはありません。
ドラマというのは、いい役者さんが揃えば、あざといカット割りなどいらない、難しいことを考えず、ただ芝居を撮ればいい。
基本中の基本であるそれを強く実感しております。
今回のドラマは、ワンカットの長回しを基本にしています。
カット割りの多い今のドラマでは異質でありますが、単純に芝居をじっくり見ていただきたい、強くそう思っています。
さて、嬉野先生がカリスマスタイリストのことを書いておりましたが、カリスマには今回、助手がついております。
カリスマの助手はやはり、ただ者ではない。
彼女は美術部が作った大道具を、いかにも昔からそこにあったかのように古臭く見せる、いわゆる「汚し」の達人。
カリスマが役者の代役で車を運転するその横で、美術部が用意した看板を器用に汚しておりました。
カリスマの助手もまたカリスマであります。
嬉野です。
この物語の中に私の好きな母子が登場します。
まだ30そこそこの若いお母さんと小さな女の子。
お母さんは市場の蒲鉾屋さんでパート勤めをしています。
その蒲鉾屋さんの店先で小さな女の子は一人で遊んでいます。
自分の仕事場に娘を連れてこなければいけないところを見ると、この若いお母さんには、保育園にあずけるだけのお金もないし、頼りに出来る実家もないのだろうということになります。
蒲鉾屋さんの女主人も頑張る若い母さんと小さな娘にほだされて、なにかと便宜をはかってくれる。
しかし、この若いお母さんの日常を思うと大変の二文字しか浮かんでこない。
家に帰っても家事に追われて、お金を稼ぐために外でも働いて。小さな娘と二人きり。
弱音を吐きたいときがあっても自分で呑み込むしかない。私がいなくなったらこの子はどうなるんだろうと不安になったとしても誰に頼れるわけでもない。
気が滅入るときがあっても疲れた時があっても、それでも毎朝、時間になったら働きに出なければ母子は生きていけないし、疲れて帰ってもご飯の支度をして、寝る前には娘と遊んであげなければこの子が可哀想だし。
そんな忙しい人がその上に合唱の練習をしている。そんなことが出来るんだろうか。どうして?と思い、
でもそれが、このお母さんの生きる喜びに直結している唯一の時間なのだと思い至った時、この若いお母さんの張り詰めた思いが初めて解る。
この人は大好きな合唱をしている時だけ自分に戻れる、その時間だけ、やっと息がつける。
この母子のシーンは本編中僅かに3シーンしかありません。
このお母さんを演じてくれるのが吉本菜穂子さん。
たった3シーンでこの母親の心情を吉本さんはどう表すのか。それが本日一発目の撮影でした。
吉本さん、本当にありがとうございました。
おはようさん。
嬉野です。
撮影三日目。
今日は朝からうちのカリスマ・スタイリスト小松さんが、運転の代役としてご自分で揃えられた蒲鉾屋のおばちゃんの衣装を着て登場されました。
いきなりその姿で私の前にお出でになりましたので最初ロケ弁当の配達に来た人かと思いましたが、カリスマでした。
うちのカリスマ、
なんでもやります。
と言うことで、
本日も撮影快調!
2日目も予定より早あがりで終了。
順調に名シーンを生み出しております。
今回使用しているカメラはバリカムと言いまして、普通は映画やプロモーションビデオ撮影に使われる高級カメラ。それを奮発して使っております。
ですから、いわゆるテレビカメラとは画面の質感がまったく違う。実に映画的。
実際、スクリーンで上映できる品質で撮影されています。
このあたりも名優の皆様の演技とともに、今回の見所であります。
…それにしても嬉野くんは更新しないなぁ。写真はこまめに撮ってんのになぁ。
大泉さんと田中裕子さんのしんみりとしたシーン撮影終了。
涙がでました。
笑いをこらえるのに必死で。
いいシーンです。これは。
おはようございます。
嬉野でございます。
日々順調に!
過ぎております。
楽しい!
もうねぇ奥さん。
一日中名優の芝居を目の前で見れるんですもの。
感動です!
昨日は一発目のシーンが、根岸季衣さんで。
その出来上がった主婦ぶりに私は魅了されました。
藤村くんが芝居の段取りをつけて、台所の奥から電話の子機を握りしめてね、
『ママさんコーラスだと思ってバカにしてんのよ!』なんてな台詞を言いながら根岸さんがこちらへ近づいてくる、その歩きっぷり、床を踏み鳴らす絶妙の足音。
絶品でございました。
そのあとのね。
ちょっとしたシーンのね。合唱の歌を歌いながらタオルを何枚も何枚も畳んでいくその一連の動きの中で見せる根岸さんの表情、その顔にカメラがゆっくり近づいて、柔らかく幸せな日差しがその顔にそっと差し込んで、『平凡な日常の中にこそ幸せがあるのよ』と、根岸さんの顔が言ってくれているみたいでね、私は藤村くんの後ろからモニターを覗きこみながら、なんだかむしょうに泣けてきました。
その時ぼくは役者の力を見たのだと思います。
凄いなぁ。ありがたいなぁ。うれしい、楽しいの日々であります。
そして、その現場に、
おもむろに登場いたしましたのが、ご存じ!
我らが大泉さんでありました。
なにやら、お髪(ぐし)を切られたご様子で、決起集会の時より若干可愛くなられた感じで、監督の前にお立ちでございました。
おはよーございます!
本日は朝から女優陣による狭い車中でのシーンから始まり、午後からはいよいよナウ泉さんと田中裕子さんがガップリ組んでの二人のお芝居があります。
楽しみ。
現在午後4時半。予定より早く撮影が進み、あとは夜のシーンをワンカット撮るのみ。
田中さん、根岸さんの演技にシビれる。嬉野Pはすでに一度感涙。
いいですぞ!
ただ、本日朝の集合に遅刻した者1名。カメラのタケシが飲み過ぎで寝坊。午前中いっぱい、まだ酔っているかのようなハイテンションで妙に明るくカメラを回す。
迷惑。
おはようございます!
6月20日、クランクインの朝を迎えております。
昨日午前、まずは神社で撮影の安全を祈願してお祓いをしてもらい小樽入り。
午後は宿で多少ヒマをもてあまし、周辺を小一時間ほどランニング。途中雨がザンザンに降りだしましてずぶ濡れ。
急ぎ温泉に入りあったまり、夕方からはスタッフ集まってのバーベキュー大会で飲み過ぎて吐き、10時過ぎには寝てしまい、そしてこのようなド早朝に起きているという状況であります。
さぁ本日よりいよいよ撮影開始!
まずは根岸季衣さん、あき竹城さん、そしてナウ泉さん出演の室内のシーンからスタートであります。
では、多少二日酔いではありますが、行ってきます!
はい藤村でございます。
先週、我々は東京に出向き、出演者の皆様と衣装合わせを行いました。
スタイリスト小松が用意した衣装を実際に俳優さんたちに着てもらい、イメージに合っているのか、サイズは合っているのかなどを事前にチェックするというものであります。
それはまぁ無事に終わり、今回お話しするのは、その帰りの出来事でございます。
東京からの最終便で我々が千歳に降り立ったのは、10時近くでありました。
ぐっと疲労感がありましたが、幸い私と小松は、カメラマンのタケシが乗ってきた自家用車で自宅まで送ってもらえることになっていました。
この3人は割と近所に住んでいるのであります。
「じゃぁすいません、我々はクルマですのでここで」
空港からJRで帰る四宮、嬉野、数浜のプロデューサー陣と別れ、我々3人は悠々駐車場へと向かったのであります。
「やー、これからまた電車に揺られるのはつらいよねぇー小松さん」
「まったくだねぇ」
「でも我々はクルマだから」
「ラクだもん」
「あーオレが払うよ」
「いいんですかぁ?」
「いいよ。送ってもらうんだもん」
太っ腹な私が事前精算機で駐車代を払い駐車場へ。
「さぁどうぞ」
タケシがドアを開けます。
そのとき、タケシの動きが一瞬、止まりました。
「どうした」
「いやいや・・・」
「早くこっちのドアも開けろよ」
「いやいや・・・」
「なんだよ」
「あの、バッテリーが・・・」
「なんだよ」
「上がってるかなぁ・・・」
「なんだよ!」
キーを回してエンジンをかけてみます。
ウンともスンとも言わない。
「おいおいおい!なにやってくれてんだよ!」
「ライト、点けっぱなしでしたねぇ」
「3日間もか!」
「ですねぇ」
「おいおい小松さん、どぉーですかコレ」
「なにしてくれちゃったのかねぇータケシくんはぁ」
嫌味を言う我々の横で急ぎ携帯を取り出し、修理を呼ぶタケシくん。
「ライト点けっぱなしだったんだってさぁー小松さぁん」
「いるんだねぇーそんな不注意な人がぁ」
「いるんですよぉーここにぃ」
「はい、えーそうです。A駐車場の・・・」
車の位置を細かく説明していたタケシが電話を終えます。
「30分ぐらいで来ますって。ちょっとね、話しでもして待ちますか」
「あぁー?なにをキミと話すってんだよ。ねぇー小松さぁん」
「なんもないわぁー。帰り何時になんのさぁ」
「12時近くになんじゃないのぉー」
「JRで帰ればよかったぁー」
「まったくだねぇー」
静まり返った空港の駐車場。
窓も開かないので、ドアを全開にし、四十路を過ぎた3人が所在無くタバコをふかす。
「ふぅー・・・コレ小松さん、冬だったら死んでるよ」
「死んでるねぇ。あと何分ぐらい?」
「もうすぐ来ると思いますけどね」
「あーヒマだ。ガム食べる?」
「おー小松さん食べる食べる」
「あ、2枚しかないわ。タケシいらないよね」
「えーもちろんお2人で」
「当たり前でしょ。はい藤やんどぉーぞ」
30分後、修理屋がやって来てバッテリーをつなぎ、なんとかエンジンがかかりました。
「やーお待たせしました」
「まったくだよ」
「何時さ?」
「もう10時半」
「JRだったらもう札幌着いてるよ」
プロデューサー陣が札幌に着くころ、我々はようやく料金所へ。
「あ、監督、駐車券は?」
「あぁー?」
「駐車券」
「なに?もうずいぶん前のことだったから、忘れちゃったよ」
嫌味をひとつ言い、ポケットを探ります。
「あれ?ねぇなー・・・」
ポケットの中には、先ほど小松からもらったガムの包み紙がクシャクシャになって押し込まれているだけ。財布の中にもない。
「駐車券おれが持ってたっけ?いや!おまえに渡しただろ」
「そうでしたっけ?」
「おまえに決まってるだろ。バッテリーを上げるような注意力散漫なやつなんだからさぁー」
あわててタケシも探し回りますが、見つからない。
「どーしましょうかねぇ・・・」
「ちょっとぉーどうすんのよ」
「あ、ごめん、あった。ガムの包み紙かと思ってた」
駐車券は私のポケットの中でクシャクシャになっておりました。
「あーあーこれ、機械通るかなぁー?」
「なにぃ?あまりにもヒマだったからクルんクルんに丸めてたんだよ。おめーのせいだ」
なんとか精算も終えて、ようやく走り出します。
「これヘタすると日付変わるぜ、小松さん」
「やれやれだねぇ・・・」
「コンビニでも寄りますかぁ?皆さん」
「そうだねぇ」
「ダメだよ!コンビニなんか寄ったらコイツ絶対エンジン止めるよ。まだバッテリー充電されてないんだからエンジン止めたらアウトだよ」
「そうかそうか。タケシ、ノンストップで走りな!」
「おー絶対止まるなよ。CDも消せ!なにのんきに音楽聴いてんだよ!電気節約しろ」
「なんならライトも消しちゃいなよ」
「そーだそーだ!」
そうして我々は高速をひた走り、札幌に着いたのは11時半を過ぎたころ。
まずは小松さんを送り届けます。
「ちょっとさぁ、ワタシこの荷物クルマに入れたいから駐車場に寄ってくれる?」
小松さんは自宅から少し離れたところに駐車場を借りています。
「はいはい」
小松さんの駐車場へと向かいます。
「あれあれぇー?」
最初にそれに気づいたのはタケシでした。
「なんか車内灯を点けっぱなしのクルマがありますよー」
向こうの奥に止まっているクルマの車内が明るくなっています。
「おー・・・おめぇみてぇなバカが他にもいるんだなぁ」
「あ・・・」
「どうした小松さん」
「あぃーッ!あぃーッ!」
「どうしたッ!小松さん!」
それは、小松のクルマでありました。
「あぃーッ!あぃーッ!」
奇妙な声を上げながら愛車に駆け寄るスタイリスト小松。
うぃーんうぃーん。
キーを回しても弱弱しい音を出すばかりのカリスマ小松号。
「ちょっとちょっとぉー・・・ちょっとぉーっ!」
「ちょっとじゃねぇよ。おまえもなにしてくれてんのよ」
「いや、だってぇ・・・」
どうやら東京に出発する前の夜、車から荷物を降ろすのに車内灯を点けて作業をしてたらしいのであります。
「おれのクルマからバッテリーつなぎますか」
「そしたら掛かるう?タケシぃ」
カリスマが甘えた声を出します。
「掛かる掛かる」
「ほんとぅー?」
「おーバカ同士でクルマつなげよ」
「あーでもこれちょっと、クルマ反転させないとケーブル届かないな」
「なにぃ?」
「よーいしょぉー!」
頭から突っ込んで駐車しているカリスマ号を四十路3人で押し、反転させ、タケシのクルマとつないでエンジンをかけます。
「しばらくチャージして・・・」
「ごめんねぇタケシぃー」
「おーおー、電気の無い者どうし涙ぐましいなぁー、えぇーおまえらぁ」
「これ、しばらく走って充電しないと明日エンジンかかんないかもしれない」
「あーそう?じゃぁちょっと今から走り回るわ」
「おーおー、バカは朝まで走り回ってろ。おーコンビニとか寄るなよ。バカだからエンジン止めちゃうから。ノンストップだノンストップ!」
ようやく私が家に帰りついたのは、日付も変わった深夜0時半。
もちろんすぐにクルマを確認しました。バッテリーは無事。
小松はその後、深夜1時まで自宅周辺を走り回ったそうであります。
翌日、タケシに小松から電話がありました。
ちゃんとエンジン掛かったわ。
ありがとう。
きのうはごめんね。
やっぱり人は助け合っていかなきゃダメよねぇ。
ドラマ「歓喜の歌」は、助け合いの精神でまいります。
先週末、クランクインを1週間後に控え、主演俳優・大泉洋氏の音頭で(おごりで)、監督・藤村、プロデューサー・嬉野のドラマ首脳陣3名による「決起集会」が華々しく執り行われました。
場所は、札幌市内某ホテルの高級中華料理店。
さすが大俳優・大泉洋氏はビシッと個室を押さえ、2番目に高い紹興酒を惜しみなく振る舞い、祝杯を挙げたのであります。
久々に顔を合わせた3名は、次々に供される極上の中華に舌鼓を打ち、時に爆笑を交えつつ、いよいよ始まる大型ドラマの撮影に胸を躍らせ、熱く決起したのであります。
「まだまだ飲み足り無いじゃないか!」
あらかた酔ってきた主演俳優が声を上げます。
「おー!飲もうじゃないかぁ!」
完全に酔っ払った監督が応えます。
「キミたちワインが好きだろ?」
「おー!ワインだワイン!」
「しっかりした赤だ!」
「そして高いやつだ!おい飲ませろ!」
監督とプロデューサーが主演俳優にたかります。
「よーしわかったぁー!オレぁいい店知ってんだぁー」
さすが今を走る男・ナウ泉ナウ。
ワインと料理が美味い極上の店を知っているらしい。
「しかもそこはーだぁ、知られざる個室があるらしいんだぁー」
さすが今をときめく大俳優・ナウ泉。
極上の店のVIPルームの存在を知っているらしい。
「いや、そういうんではなくて、ワインセラーみたいな部屋で飲むと・・・」
なんと!ワインセラーで飲む!
本場ブルゴーニュ並みではないか!さすがナウ泉!
「よーし行こう!行こう!」
そして主演がカードで支払いを済ませると、我々はタクシー(主演のおごり)を飛ばし、市内某所にあるワインの美味い店へと急行したのである。
で、通された「ワインセラー的個室」というのが・・・
↓ここである。
大俳優の周囲を埋め尽くす段ボール。
ワインセラーというか、完全なる「物置」である。
ワインの貯蔵庫ではなく、不要品の置き場である。
何を聞き間違えたのか大俳優は、この物置を「個室」と思い込んでいたらしい。
物置には、3脚のイスと、ビールケースに白い布を被せた急ごしらえのテーブルが用意されていた。
「どうぞこちらへ」
「なにがどうぞだ!」
しかし、もうすでに泥酔しきっている我々に場所は関係なかった。
とにかくしっかりした極上の赤ワインを出せ!
もう一度決起だ!
乾杯だ!乾杯!
「よーし、ドラマを成功させるぞぉーッ!くわんぱぁーいッ!」
主演俳優が段ボールをバックに、力強く雄叫びを上げる。
「いやーいい顔だなぁー!」
監督は鼻水をたらして爆笑している。
「さぁーじっくり飲もうじゃないかぁーえぇーこの物置でぇーだ」
そうして我々は、さらに赤ワインをあおり、そして、かなりご陽気になっていったのであります。
「おーがんばろうなぁー!」
「おーやってやるぞぉー!うわっははははは!」
肩を組み、意気投合した主演俳優と監督が、勢いあまって大爆笑しながら段ボールに倒れこんでいきます。
大いに盛り上がる2人。
そして彼らは、そのまま段ボールの中で、昨今のテレビ事情、ドラマ事情について熱く語り合い、さらに結束を固めたのであります。
ところが、
何が原因だったのでしょうか・・・
今となってはよく覚えていませんが、おおかた監督が大俳優に暴言を浴びせたのでしょう。
先ほどまで段ボールの中で熱く語り合っていた主演俳優と監督が、
やがて口汚くお互いを罵り合い、
気がつけば主演俳優はもろ肌を脱いで上半身裸となり、
そして、プロデューサーの制止を振り切って、
「えぇーおれぁいつかこいつを本気でぶん投げてやろうと思ってたんだぁ!」
そう言って、監督の体を高々と持ち上げると、
狭い物置の中で、ぐるん!ぐるん!と回し、
やがて、
「ぬふぅーいやぁーッ!」
と、
監督を勢いよく段ボールに投げつけたのであります。
頭から段ボールに突っ込む監督。
裸で投げを打つ主演俳優。
その瞬間を見事に押さえたプロデューサー・・・。
この、ドラマ首脳陣三者の紡ぎだすハーモニーが、いったいどのようなドラマを作り上げるのか。
ドラマ「歓喜の歌」。
6月20日いよいよクランクインであります!
藤村でございます。
ドラマ「歓喜の歌」、こちらが「撮影日記」のコーナーであります。
6月20日のクランクインを前に本日めでたく開設。
7月アタマのクランクアップまでの間、プロデューサー嬉野の臨場感あふれ返る撮影現場レポートを中心にお送りする予定であります。
本日は取り急ぎ開設のご挨拶のみ。
明日は、先週末おこなわれた主演俳優、監督、プロデューサー3名による「ドラマ決起集会」の模様を、写真入りでご紹介する予定であります。
是非ともお楽しみに。