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ヒグマと人の危険な距離 野生動物にエサやりで罰金30万円へ...知床の実態とは

ヒグマにエサをやると罰金30万円。野生動物が人を襲う危険が高まっているとして環境省は、国立公園などでのエサやりを禁止する規定を盛り込んだ改正案をまとめました。なぜこうした法律が必要なのでしょうか。
 2005年に世界自然遺産に登録された北海道・知床。知床半島は世界有数の高密度にヒグマが生息するエリアです。認定以来、多くの観光客が訪れていますが、ヒグマが人を恐れなくなってきたこと、観光客やカメラマンがヒグマを一目見ようと近づいていくことで、人とヒグマの距離が危険なほど近くなり、いつ大きな事故が起きてもおかしくない状態が続いていいます。

クマを山に追い払い、観光客にクマから離れるよう注意を呼び掛ける知床財団クマ対策班が、問題視している一つが、エサやりやごみの放置など。ヒグマが人間の食べ物の味を覚えてしまうと、クマはその味に執着して人に近づく危険なクマに変貌します。人に異常に近づくクマは駆除するしか人間を守る手段はなくなります。クマの生態を知らない人間の行動が繰り返されることで、知床では駆除しなければならない不幸なクマの出没が後を絶ちません。

3月2日、自然公園法の改正案が閣議決定されました。改正案では国立公園や国定公園で、ヒグマやキツネ、野鳥などの野生動物へのエサやりを禁止し、管理者などの指示に従わない場合は30万円以下の罰金を科すことを盛り込んでいます。

知床財団の石名坂豪保護管理部長は「非常に大きな前進」と評価する一方、「これがゴール、完成形ではない。個人的には餌付け行為は国立公園の中だけじゃなく、外でも規制すべき」と訴えます。

また今回の法改正の検討委員会のメンバーでもある北海道大学の愛甲哲也准教授は「野生動物は、規制対象エリアの境界を自由に出入りする。今回、国が法律で野生動物のエサやりを禁止する方向で検討していることについて、私たちそれぞれがこれまでの行動を変え、考え方を変えるきっかけにしてほしい」と訴え、私たちの意識改革が必要だと話しています。

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