now onair

NEXT

SODANEは2020年6月、サイトをリニューアルいたしました。最新記事は下記よりご覧ください

SODANE

46歳、両側乳がんになりました②

コラム

阿久津友紀

2019/10/16

検査・告知・手術・仕事復帰・これからのこと・・誰かのお役に立てればと綴ります。

前回は検査結果待ちまでお話しました。
2週間後、待っていたのはもちろん、がん告知でした。左は確定で、ホルモンに大きく影響を受けているルミナールA型。しかし、右は組織診だけでは診断がつきませんでした。
でも両側に塊です。母も乳がんです。全摘が前提、です。もう両胸手術する気持ちでいっぱい。。リンパ節への転移がないか、がんの広がりを詳しく見るMRIなどの検査も始まります。手術日の目安も決まり、日がたつにつれて、胸にボリュームあるなし、は関係なく、胸を失うことに抵抗がありました。乳首も全部とって、乳腺もとるとまるでまな板状態になります。
 悩んだ末に形成外科の門をたたきました。同時再建、です。胸の状態を見ていただき、向いている方法を先生と相談しました。大きくわけてインプラントと呼ばれる人工乳房を入れるのと自分の身体の一部で作るやり方、2種類があります。
両側だし、遺伝性乳がんの線も消しきれないので、子宮・卵巣などに影響があってはいけないと自分のおなかの肉をとる方法はNGに。あとは背中のお肉をとってくる方法と、インプラント、です。先生は身体への影響と入院期間の短さなどを理由にインプラントを進めてくれました。乳がんの摘出手術と一緒にティッシュエキスパンダーという胸を膨らませる装置を入れて、術後落ち着いたら、インプラントに入れ替える、というやり方です。2003年から保険適用も始まっていて、両胸なので逆にきれいに出来上がるから安心して、と励まされました。異物感を感じたり、リスクもあるよ、ときちんとお話してくださいました。
 今の乳腺クリニックでは同時に手術ができないことから、クリニックを移動しました。①手術→②拡張器(ティッシュエキスパンダー)→③再建(インプラント)だと、都合3回入院。しかも両側なので入院期間が長くなります。クリニックを移動すれば、①と②は一緒で③だけ入院しなおしなので少しは短い。仕事をもつ身としては入院は少しでも短い方がいい。乳腺外科の先生は乳腺の手術のプロなので、その後の再建を担う、形成外科医との連携が大事で、大都市・札幌であっても数軒しか一緒にできません。まだまだ同時再建は遠いもののようです。
 そうと決まれば、また紹介状や転院の手続きをメキメキ進めて、移動したクリニックで、右の乳房のがんも無事に?(先生いわく、ばっちりガン、涙)診断がおりまして、手術へと移ることになりました。ただ、最初に検診でわかったときから手術日まで2か月。進行が心配なことからタモキシフェンというホルモン治療薬を飲むことになりました。
 ホルモン療法が効くがん、という判断です。入院日までの限定だったので、普通に生理も来ましたし、すぐには何も変わりませんでした。
このあたりでようやく会社に相談、ほぼすべてを話しました。なかなか言いずらい。やはりがん、というイメージはあるでしょうし、もう働けないという判断をされるのでは?など過剰に心配。家にいてももんもんとするだけですし、精神的なもの以外は特に具合も悪くないことから、入院日まで働くことにしました。
ただ初期ですが、病理検査が出るまで、本当の治療方針はでませんと説明し、ひとまず一か月くらいを目安に休むことを職場に了承いただきました。
ここからまだ入院まであと2週間・・・。まさか、手術の前日にまた決断を強いられることになるとは思ってもみませんでした。
続く・・・

image001.jpg

この記事を書いたのは

阿久津友紀