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46歳、両側乳がんになりました⑤ 手術後、すぐごはん食べられます。

コラム

阿久津友紀

2019/11/01

検査・告知・手術・仕事復帰・これからのこと・・誰かのお役に立てればと綴ります。

 前回も乳房再建のお話でした。今回は手術の日のお話です。両胸の手術ということでおよそ4時間と長いため、その日の一番最後になりました。
 前日は夜ごはんまで食べて、寝ます。眠れない人には睡眠導入剤が渡されますが私は使わず。泣いて疲れ切っていたのか、早めに眠れました。
 翌朝は午前7時に起こされます。検温!(ここから毎日、朝7時起き、起きられない)私は午後4時過ぎの手術、ということで朝7時半までお水だけは飲めました。これが助かった!その後も絶食なのでうがいしかできず・・・まだ誰も患者さんにも話しかけてないので一人でモンモン。午後になって、オットとカメラウーマンがやってきてようやくの会話です。体中に管が入りまくるのでロングの検診着に着替え、2時間くらい前からは足からの点滴がスタート。(両側なので、腕に点滴はできません・・・このとき初めて知りました。両側ってそういうことなんですね、涙)
 点滴入っているのにトイレは自分でいくので、どうやって歩いたらいいんだよ!とぼやきながらも倍以上の時間をかけてトイレを往復してました。
 荒れよ来れよという間にまもなく手術ですよ、、、というタイミング。
 ベッドでいくのかと思いきや、手術室まで歩いていきます。手術台へも自分で登って、自分で脱いで、横たわりました。 とてもやさしい、イケメン(!)の麻酔医の先生に"深呼吸してください!上手です!"と褒められた、と思ってたら、まな板のコイでした。

気が付いたときには、病室に戻ってきて、泣いてました。

オット:リンパ大丈夫だったって。
  私:よかった・・・・。(涙)

 手術はおよそ4時間。どちらも診察の時点でリンパ節への転移が認められなかった場合、センチネルリンパ節生検が適応可能です。がん細胞が最初に到達するリンパ節を見つけて転移の有無を判断します。これで転移がなければ、脇のリンパ節を郭清する必要がなく、切除する部分が減り、その後の腕の上がりにくさ、むくみなどを大幅に軽減します。センチネルで陰性でも確定病理で陽性がでることもあるので・・・病理検査の結果が出るまで安心はできませんがひとまず、手術は成功に終わったという報告を受けました。
 オットとの会話はこのよかった、しか正直覚えてません。
見返した映像素材を見ると、痛いよーと酔っぱらってる、、を叫んでます。そうだったみたいです。
 夫が帰ったのは午後9時ごろだったようで、そこから朝7時までは悪夢のような戦いでした。 とにかく、胸が岩盤のように(ような気がする)痛い。麻酔が気持ち悪い。頭がぐるぐるする、めまいみたい。尿管が違和感。寝返りうてないから腰が痛い。
こまめにナースのみなさんが見守りに来てくださり、そのたびに対処して救ってくださいました。ありがたかった。。。
 で朝7時になると、管も点滴もどんどん抜けていきます。で、朝ごはんです!の声。

  私:え?食べられるの?
ナース:おかゆにはしておいたけど、食べちゃって!食べられるから。
    麻酔も尿からほぼちゃんと抜けてるから大丈夫よお!順調!
  私:でも起きれない・・・。
ナース:片手大丈夫ならつかまりながら起きられるけど両方だからか・・・。
    がんばって!

 電動ベッドのボタンをよっこらせ、と押しながら少しずつ少しずつ。
 とにかく腕などには頼らず、腹筋で起きるしかない、ということ。

 ドレーンと呼ばれる手術後に出る、リンパ液や血液をためる管が両胸についてまして、起きるときはそれがつっぱります。さらにベッドから出ようとするとそのドレーンをたすき掛けにして出歩かねばなりません。その動作もおっくう。

 しかし、初日から食べたあとのお片付けも全部、もう自分。もうリハビリ開始なんですね。乳腺は内臓ではないので、復活が早いのです。ドレーンから出る液の量が減ると退院の目安で、私は両側だから少しかかるかもと言われていました。病院によっては早い人は3日で退院のようです。ここからが本当の濃ゆい合宿生活のスタートです。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀