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7月31日放送「原付ベトナム縦断1800キロ」第一夜

藤村 | 2002. 8/ 5(MON) 16:31



 「意外だった」という方も多かったようですね。

 でも、僕は、

 「最後は、カブかな」

 なんとなく、そう思ってました。

 企画担当者であるミスターも、

 「なんとなくね。西日本の予告に出た『ラスト・ラン』って響きが、気に入ってるんですよ。だから・・・やっぱり、カブでしょうね。」

 そう言っておりました。

 3年前の「原付東日本」は、東京・銀座をスタートし、3日間で札幌まで、約900キロを走破。

 翌年の「原付西日本」は、京都・金閣寺をスタート地点に、前半戦3日間、後半戦3日間の2部に分け、鹿児島・指宿温泉まで約1200キロを走破。

 残るは、東京から京都まで。およそ350キロ。それで日本縦断が完成。

 「いや・・・四国があるな。四国をカブで走ってない。」

 東京から、四国・最南端の足摺岬まで。距離は、およそ1000キロ。

 「ちょうど、今年の八十八か所は、足摺岬の金剛福寺に行ってないし、そこをゴール地点に・・・」

 そんなことを考えておりました。

 でも、ミスターの考えは違いましたね。

 「ベトナム・・・行きますか」

 「ベっ!ベトナム!・・・ですか!」

 「ベトナム」・・・

 そう言われて、誰もが真っ先に思い浮かべる言葉は、「ベトナム戦争」でしょう。

 ほんの30年前まで、ベトナム全土は、戦場でした。

 でも、最近、特に若い女性を中心に、「ベトナム」はひとつのブームです。

 ビーズや細かな刺繍を散りばめた「ハンドバック」や「サンダル」などの「雑貨」。
 チャイナ服なんかよりも、ずっと清楚な「アオザイ」。
 「バッチャン焼」を中心とする素朴で質の高い焼き物。

 そのどれもが「激安!」と来れば、女性陣は黙っていられない。

 ちなみに、私がカミさんに買った刺繍入りのハンドバックは、「600円」でした。

 そして、なんと言っても「ベトナム料理」。

 有名なのは、エビや野菜をライスペーパーで巻いた「生春巻」でしょうか。
 他にも、「フォー」と呼ばれる麺類。「バインセオ」と呼ばれるお好み焼き。

 特に「フォー」は、さっぱり味のスープが「日本人好み」。これに数種の野菜をちぎり入れ、お好みで激辛唐辛子をパラリ。そこにライムをぎゅっと搾り入れる。

 この美味しさは、忘れられない。

 中でも「どうでしょう班」が、最もハマッた食い物は、「空芯采(くうしんさい)の炒め物」。

 コレ、見た目は「ほうれん草炒め」に似ているが、「歯ごたえ」「食感」がまるで違う!

 「空芯采」の名の通り、茎の中心部が「空洞」なため、独特な「シャッキリ感」が、「食の未体験ゾーン」を直撃。これを、たっぷりの「にんにく」で炒めた、簡単だけど、実に「食欲をそそる」料理。

 ベトナム料理は、中国と国境を接しているから、当然「中華料理」の影響は強い。

 でも、ベトナムは、「フランスの植民地」であった歴史から、「フランス料理」の影響も受けている。特に「フランスパン」を中心とする「パン文化」は、完全にベトナム人に浸透し、だから、ホテルの朝食に出る「パン」も、これまた激ウマである。

 食に関しては、「そんな国があったんか!」というほどのパラダイスである。

 さぁ、すっかり食い物の話になりましたが、忘れちゃいけない。

 「ベトナム」と言えば、もうひとつのキーワードが、

 「カブ」。

 中国と言えば、「自転車」。ベトナムと言えば、「カブ」なんです。

 なぜ?どうして?「ベトナム」という国で、「日本のホンダ」が作った「スーパーカブ」というバイクが、ここまで増殖したのか?

 その経緯を知っている方は、ぜひとも教えていただきたいが、理由はともかく、ベトナムを走る「カブ」の台数たるや、ハンパじゃないのである。

 東京あたりの「歩行者天国」のように、立錐の余地もなく、「カブ」が、ベトナム中を埋め尽くしているのである。

 その「カブ天国・ベトナムを走る」。

 ミスターは、「最後の旅(今のところね)」に、それを選んだ。

 「い・・・いいんですか?」

 さすがの私も、「予想される危険度」の、あまりの多さに、もう一度、聞き返した。

「本当に、いいんですか?ミスター」

「いいです。やりますよ。」

 6年間、変わらない。

 6年間で、なにも学習していない、この「企画担当者」兼「出演者」の、「愚行」。

 もう決まっているじゃないか、ミスター。

 あなた自身が、「いいですよ」と言った瞬間、この旅は、「あなたを苦しめる」ことになる。

 大泉さん、ごめんなさい。

 ミスターが、やはり一番バカでした。

 やはり彼が、「ミスターどうでしょう鈴井貴之」でした。

 さぁ!8月7日水曜日から、いよいよ「原付ベトナム縦断」が、スタートします。

 目指すは、1800キロ先のホーチミン。

 いったい!何が、我々を待ち受けているというのか。

 皆さんは、その全ての「衝撃体験の目撃者」となるのです。