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ドラマ制作通信VOL5

藤村 | 2000. 8/15(TUE) 18:20

 
 「水曜どうでしょう」が休止期間に入り、1ヶ月半が経ちました。

 掲示板を見る限り、みなさん、「どうでしょう」さんからキッパリ離れるふうでもなく、いうなれば「夏休みで、友達が実家に帰省しちゃったから、ちょっといっしょに遊べない」くらいの感覚で、落ち着いた日々を送っているようにお見受けいたしました。

 それにしても、番組を休んじゃってるのに、こうして「みなさんのお話しが、日々聞ける場」というのは、実に貴重なものです。
 裏を返せば、休んでるのに「我々も情報を発信できる」わけで、今回のようなイレギュラーな「ドラマ」制作については特に、有効な手段であるなぁと最近つくづく思うのです。

 ただ、かくいう私も、全くのパソコン初心者。

 決められた手段しか行使できず、たまに矢印をどこに当てても、なんにも動かなくなる状況にぶちあたると、

 「おーい!ナカジ(パソコン上級者のAD)なんだこれ!動かんぞ!おい!」
 「あーっと、なんでしょうねぇ?・・・これは・・・と・・、あぁダメですねコレ」
 「ダメ?ダメって、どういうことだよ」
 「・・・これ、ずいぶんいろんなこと書きました?」
 「書いたよ。いっぱい。」
 「消えますね。多分。」
 「おいっ!消えるってなんだよ!ずっと書いてたんだぞ!見てたろ!おまえも。おれがずーっとここに座って書いてたの!見てたろ!」
 「こまめに保存しなきゃだめですよ。」
 「・・・。」
 「いいですね。消えますよ。」
 「いやだ。」
 「じゃぁ、このまま動かない画面をずっと見てますか?」
 「・・・。」
 「じゃ、いきます。」
 「あっ・・・」
 「ハイ、これで元の画面に戻りました。」
 「・・・。」

 恐るべしパソコン。私の午前中の仕事を、ボタンひとつで消し去るとは・・・。

 しかし、私などまだ被害は少ない方です。嬉野くんに比べれば・・・。

 かねてより、超アナログ軍団の「どうでしょう班」。
中でも私と嬉野くんなどいまだに「携帯電話」を持たない頑固者。ついにしびれを切らした会社から「頼むから使ってくれ」と「どうでしょう専用携帯電話」を支給される始末。それにしたってめったに「携帯」しないもんだから、ほとんど役立たず。

 大泉くんもスゴイ。テレビが唯一の趣味だ!と豪語するもんだから「さぞやでかいテレビ」をお持ちだろうと思いきや、14型ぐらいのちっちぇえやつに、「室内アンテナ」をちょこんと乗せて、日々最良の受信状況を探りながら番組鑑賞に興じているというのだ。

 しかし、そんなアナログ軍団にあって、常に「超ハイテク機器」を持ち歩く粋な男がひとりいる。ミスターだ。

 その昔は「ポケットゲーム機」を持ち歩き、ピコピコと気に障る音を発して、マンガ本に熱中するアナログ軍団から
 「うるさいなぁ、ミスター。仮にも今ロケ中だよ。仕事中だよ。ガキじゃあるまいし・・・」
 と、きつい罵声を浴びせられることがしばしばであった。

 しかし、時代の流れとともに、その「ポケットゲーム」がいつのまにか、「ノートパソコン」に取って代わったのである。

 ノートパソコン=仕事のできる男。世界を舞台に戦う男。

 するとさすがのアナログ軍団も、小ばかにできなくなり

 「なんですか?それは・・・ちょっと、
  かっこいいじゃないの。ねぇ、ミスター・・・」

 明らかに羨望のまなざしを「ポケットばか」改め「仕事のできるハイテク男」に向け始めたのである。

 なかでも一番影響を受けたのが、嬉野くんである。

 「藤村くん。見たか?ミスターの持ってたやつ。あれ、いいなぁ・・・。」

 「そうだなぁ。でも高いよ。」

 それから毎日のように「あれいいなぁ」「でも高いよ」を続けるうち、今回の「ドラマ脚本制作」の話しとなったのです。

 「藤村くん、買った。」
 「えっ!なにを」
 「ノートパソコン。」
 「買ったの!?」
 「買っちゃいました。」
 「あんた使えるの?」
 「藤村くん。使えるようになるために買うんでしょ。こういうものは。」
 「・・・確かに。」
 「これでぼくは台本を書くぞぉ・・・悔しいかい?」
 「別に。」
 「悔しいくせに。ほら!これ・・・。ほら!よく見なさいよ。ほーら。」
 「うん、うん・・・。でもまぁあれだね・・・要は小さいワープロってことだね。」
 「なにいってんの!違いますよ!ワープロなんて機能のひとつでしょう。メールとかいろんなことができるんだから。」
 「そりゃそうだ。20万も出してワープロしかできなかったらバカだもん。」
 「そうだよ。ワープロならもっと安いもの。」

 それからというもの「ご自慢のノートパソコン」を小脇に抱え、社内を闊歩する「脚本家・嬉野くん」が、ちょっとした話題になりました。

 「うれしーが、第1会議室でなんかやってたぞ。」
 「嬉野さん、今日は応接室でパソコン打ってましたよ。」
 「嬉野くん、パソコン持ってどっか出掛けたぞ。」

 どうやら嬉野くんは、「ノートパソコン」の最大の利点「どこでも持ち運びができます!」というのを、最大限に発揮するため、無意味とも思えるほどの移動を繰り返し「これは便利!買ってよかった。」と自ら悦にいっている様子なのです。

 そんな日々が続いたある日。嬉野くんが、なにやら憤慨した様子で、ナカジに詰め寄っている場面に出くわしました。

 「どうなってんだ!ナカジ!」
 「そんなこと言ったって・・・」
 「どうした!嬉野くん。」
 「ん?どうもこうもないよ!」
 「なんだ?どうした!」
 「メールをやろうと思って、ぼくはPHSにも加入して、なんたらサーブとかいうとこにも加入して、八方手を尽くしたというのに、全然できないんだ、メールが。どうしてだ!ナカジぃ!」
 「だから、僕に言われても・・・」
 

 結局、いまだ嬉野くんご自慢のノートパソコンは、「どこでも打てる、小さなワープロ」としてしか、その機能を発揮していないのである。

 「高いワープロだね・・・」

 「ああ?・・・そうだよ!高い買い物をしたよ!」
 

 まぁ、多かれ少なかれ、みなさんもいろいろ「パソコン」で苦労をしていることでしょう。
 「ユーザーが苦労してる」ということは「まだ未成熟なシステムである」とも言えるわけですが、最初に書いたとおり魅力も多い。

 そこで!って、前置きがすっかり長くなりましたが、ここからが重要な話しです。

 今回の「ドラマ」について、主にその内容に関する情報。例えば・・・
 
 ・なにを題材にした、どんな話しなのか?
 ・「これを知っといたほうが絶対楽しめる」という裏情報。
 ・大泉さんの役どころは?
 ・他の出演者は誰?
 ・ところでタイトルはなにさ?
 ・っていうよりまじめに「ドラマ」ってことでいいの?

 ・・・などなど、の情報を「何よりも真っ先に、このHP上にて発表するのだ!」ということです。

 このHPが、「番組制作者本人が直接書き込む」ものであるため、ストレートにみなさんのもとへ届きます。書き込んだら、スグに届きます。これは、お互いにとって、とても良いことです。

 みなさんにお知らせできる日・・・。その日は、もう近いと思います。

 あと1ヶ月・・・くらいかなぁ。