さて、そろそろ我々の頭の中では、「ドラマを作った」ことが、遠い昔のこととなってきました。
そーです。頭の中は、半年前の「4人であちこち旅をして、それを隠さず記録していく、水曜どうでしょうという番組」に完全に戻ってきました。
それを一番感じたのは、実は「ロケ中」ではありません。
帰ってきて、「編集」を始めた時です。
「ドラマ」というのは、ちゃんと「カット割り」があって、それに従って編集するので「作業自体は、わりと楽」です。
でも、「どうでしょうさん」の編集は、かなりな「コツ」と「勘」が必要です。
「うーん、どうやって編集してたかな?」
実際、半年ぶりに編集作業に入る時、正直戸惑いました。だって、全然ドラマとは違うんだもの。
「どうでしょう」さんの場合、セリフは、バンバン切っていく。
笑いのために必要な「間」以外は、とにかく切る。
その「切り方」というのも実に「繊細」で「大胆」。
例えば、ミスターが「こんばんは、水曜どうでしょうです。」と言う。
「こんばんは」と「水曜どうでしょうです」のあいだに「0.5秒」ぐらいの「間」ができたとする。
普通に「こんばんは、水曜~」と言えば、その間「0.1秒」。
「どうでしょう」さんの場合、この差「0.4秒」を迷わず「切る」。
普通絶対そんなことしないですよ。「0.4秒」なんて。「誰も気付かねぇだろう」って。
でも「どうでしょうさん」は、違うんですよ。「切る」んですよ。
ただでさえ、おんなじ場所で、トークがだらだらと続く「どうでしょう」。テンポを守るためには、それなりの「コツ」がいるのです。
これは、難しい。
でも、その「コツ」を思い出してきた時にはじめて、
「やぁ、始まりましたなぁ、どうでしょう。」
と、実感するのです。
で、今回の「復帰第1作」。
「いいんじゃないでしょうか!」
「どうでしょう」ならではの、大泉節。
「どうでしょう」ならではの、「ミスター」ぶり。
さらに、このたび「復帰第2作」のロケも終了しました。
「いいんじゃないですかぁ!いいですよぉ!」
私は現在、一番好きな「細かい編集作業」に没頭中です。
先日、安田さんがポロッと言いました。
「藤村さん、ぼくこの前、編集室をちらっと覗いちゃったんですけど・・・本当に、笑いながら編集してるんですねぇ・・・ちょっと気持ち悪かったです・・・。」
「そう・・・見たんだ・・・安田くん。」
「見ちゃいました。」
「嬉野くんが編集してるとこも見たことあるかい?」
「いえ・・・。」
「今、あっちでやってるから見てきてごらんよ。」
「あ、はい。」
「見てきました。」
「どうだった?」
「笑ってました。」
「でしょう。普通なのこれが。」
というわけで、待望の新作は2月7日登場です!