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科捜研の女 #04【再】

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大泉先生・コスタリカ大ケツァール展への道

嬉野 | 2001. 4/24(TUE) 11:55

今回、大泉さんに持っていただいたカメラ。

ちょっと大きいんです。

6×7(ロクナナ)と言いましてね。写真家のみなさんは中判とお呼びのカメラですな。

これ、普通にみなさんがお使いのカメラとは使用するフィルムのサイズが違うんです。

みなさんおなじみのフィルムというのは35ミリと言いまして、なんで35ミリと言うかというと、フィルムの幅が35ミリなわけです。
お手元にネガがあったら定規で測ってみてください。
ありましたでしょう。35ミリ幅。
さらにそのネガを良く見ていただくとフィルムの上と下に穴がいっぱいあいてる。
これはフィルムを円滑に送っていくために設けられた穴なんですな。

歯車でひとコマづつ次々と送ってるわけです。
だから穴がいっぱい空いている。

この穴がフィルムの上下にあるから、幅が3センチ5ミリあるといってもネガひとコマの縦のサイズは3センチあるかないかとなるわけです。だから、ネガを灯かりに透かして見ても何が写ってるのか良くわからないくらい小さいわけ。

ところが今回の大泉さんが手にした6×7は違う!

ネガのひとコマが巨大なわけ!

だって、ひとコマのサイズが6センチ×7センチなんだもん!

デカイったらないって!

試しに6センチ×7センチの四角を書いて御覧なさい。
そのデカサが実感できるから!
35ミリフィルムのひとコマに比べて5倍6倍の面積があるわけ!
これはもう圧倒的に写真の質感が違うわけ!
仕上がりがザラッとしないの!
しっとりと仕上がるわけ!
ビックリするわけ!
あまりに綺麗で!

今回は「どうでしょう班」機材に力入れました。
だって、ケツァールなんだもの!相手は!
美しいって言うじゃない。
「だったら普通の35ミリじゃなくて一挙に6×7で!」
って、考えたわけ。
金を掛ける時は躊躇なくずばっと潔くやるのが「どうでしょう」さんなわけ!

で、さっそくカメラ屋へ行ってレンタルしてきた。

「どうだい藤村くんこのカメラ。」
「おぉ!なんだいなんだい嬉野くん、そのバカデカイカメラは。どうしたんだい。」
「借りてきた」
「何でまた」
「ケツァール撮るでしょう。」
「ケツァール撮るって、これ持ってくってか?コスタリカに。」
「あたりまえでしょう!ケツァールだよ!」
「だって、あんたジャングル歩くんだよ。オレら。」

「あぁそうだ、ジャングルあるくんだな。」

「半日は歩くぞ。」
「半日もかい…。」

「そんなバカデカイカメラ首からさげて歩くのキツくないか。」
「そりゃきついだろう。」
「おまけにそりゃオートフォーカスじゃねぇな。」
「バカ言うな。オートフォーカスなんて借りるわきゃないだろう!手動だ!手動!露出だって手動だ!」
「露出も自分で合わせるってかい!」
「フィルム送りも手巻きだ!」
「野生動物だぞ!相手は!」
「野生動物だな。」
「神出鬼没だぞ!」
「神出鬼没だな。」
「対応できるんだな!」
「対応できるかな?」
「なに?」
「…。」
「おぉ!また、黙ってるな。さては、自分の間違いに気づいたな!」
「…。」
「おぉ!嬉野くん。今なんか足元に隠したな!なんだそれは!そのバカデカイ箱はなんだ!」
「…。」
「まさか、あんた、この上まだ余計なもの借りてきてないだろうな!」
「違う違う。」
「何が違うんだよ。開けなさいよ!見せなさいよ!」
「いやぁ、藤村くん、これはどうだろう…。」
「なんだよこの大砲みたいなやつは!」
「望遠レンズ…かな…?」
「おっ。おもてーぞ…。これ…。」
「そうだろうな。それ、5キロはあるからな。」
「なんだと!この!」

危うし「どうでしょう班」
はたして大泉先生は、このやたらデカクて、むやみに手間が掛かって、耐えがたいく重いカメラを自分の手足の様に駆使することができるのでしょうか。
そして、幻の鳥・ケツァールは、我々の前にその神々しい姿を見せてくれるのでしょうか。

コスタリカ・大ケツァール展への道を歩き始めた大泉先生、その前途に沸き立つのは暗雲なのか!
奇跡の女神は大泉先生に微笑むのか!

水曜どうでしょう・海外企画第9弾
「中米・コスタリカで幻の鳥を激写する!」

御期待下さい!