久々の放送「コスタリカ編」!
ものの本によれば、「ケツァール見るならモンテベルデ」と書いてあるんです。
日本で下調べをし、現地の清水くんの話を聞いても「やっぱモンテベルデでしょう」と。
しかし、我々が日本を出発した3月5日。コスタリカでは、まだ前日の4日。
コスタリカの清水くんは、新聞にデカデカと載る「ケツァール」の写真を目にした。
内容は、「今の時期、ケツァールは巣作りの真っ最中。サンヘラルド・デ・ドータのサベグレ川にあるロッジでは、ケツァールの姿が見られる。ロッジのオーナーは、この地をひとりで開拓し、現在は広大な農場とケツァール観察のロッジを経営・・・」云々。
「そうか・・・ここでもケツァールが見られるのか」
コスタリカにいながら、実は一度もケツァールを見たことの無い清水くん。実際のところケツァールの「ケ」の字も知らない男。慌てて知人に聞いてみる。すると・・・
「モンテベルデでケツァール見た人は、いないみたいですよ。」
「!・・・。」
慌てるでしょ。
「でも、サンヘラルド・デ・ドータのロッジでは、みんな見てますよ。」
「あっ・・・新聞のとこだ・・・。」
我々の知らぬところで、事態は大きく変化していたわけです。
現地に到着して、清水くんとふたりきりになって、ようやく詳しい話を聞きました。
しかし、こっちはツアーを全て予約済み。
「コルコバードなんて、あれ高いんだから・・・。それにさぁ、別に、コルコバードにいないっちゅうわけじゃないんでしょ?」
「どうなんですかねぇ・・・コルコバードには誰も行ったことないって言ってたから・・・。」
「そうでしょう。いるんだよ、あそこにも」
いいかげんな・・・と思われるかもしれませんけど、やっぱ、普通のサラリーマン感覚で言えば、高い金出してせっかく予約したツアーを、みすみすキャンセルするってことは、簡単にはできないわけです。
「とりあえず、コルコバードは行ってみるべし!」
そう思ってはみたものの、やっぱしねぇ、いなかったわけ。ケツァールは。
だから、わたくし、コルコバード滞在中は「ケツァール」のこと、あんまし話題にしたくなかったんですよ。
でも、出演者のみなさまは、「ケツァールはどうした?」「いねぇってか!」「なにしに来てんだ!」ってことになるわけ。当たり前ですけど。
普通なら「うるせぇ!いいからサルでも撮ってろ!」となるわけですが、日が経つにつれ、大泉さんがあまりに真剣に写真を撮る。撮れなければ、あまりに真剣に悔しがる。
気持ちが揺れるわけですよ。
そして、コルコバードを去る日。わたくしは、清水くんと慌しく、あちこちに電話をしていました。
コルコバードを早朝に出発すれば、サンホセに昼ごろ着く。ツアーの予定を1日繰り上げて、そのままモンテベルデへ向かえないだろうか?そうすれば、あまった1日で、サンヘラルド・デ・ドータにも行ける・・・。
しかし、無理だった。あまりにあわただし過ぎる。ゆっくり写真なんか撮ってられねぇ。
どうしようか・・・やっぱ、ツアーを捨てるしかないか・・・。
「なんですか?なんかあったんですか?」
大泉さんに聞かれても、
「いや・・・ちょっと考えるところがあって・・・」
なんて、ちょっと神妙に答えたわけです。
結局、ツアーを捨て、サンヘラルド・デ・ドータへと向かうこととなりました。
んで、行ってみたらそれがさぁ・・・
いやぁ!ホントいいとこ!ハチドリなんていっぱい飛んでんだもの!
コルコバードじゃ、巣の中でじっとしてるヤツしか見たことなかったから、みんな興奮しちゃったわけ。
やっぱねぇ、ハチドリがブンブン飛んでるぐらいのとこじゃなきゃ「大ケツァール様」も飛んでこないよ。それに、だいたい「大ケツァール様」は、あんなコルコバードみたいに暑苦しい所には、住んでないの。標高2000メートルぐらいの涼しい所に住んでいらっしゃるわけ。避暑地にいらっしゃるわけ。そこんところがさぁ、わかってねぇんだよ!なぁおい!ヒゲ!
とにかく!ケツァールはもう目の前にいます。いることは確実です。あとは、我々の前に現れるかどうか。現れたとして、大泉さんが、「満足のいく写真が撮れるかどうか」。そして、大泉さん初の個展「大ケツァール展」は開催できるのか!
しかし・・・来週も思わぬ騒動が起きてしまいます。全ての原因は私の「堪えきれない欲求」にありました。
次回、「コスタリカ・最終回」です。
「ケツァールが現れなければ、番組自体最終回」です!
来週!全ての結果がわかります。絶対!見逃してはなりません!
・・・と、次回の前フリをさせといていただいて、昨日の放送のこと。
ミスター撃たれたでしょ。ミスター吹っ飛んだでしょ?いいでしょぉ~あれ。粉々に飛び散るミスター・・・。気持ちいいぐらいに飛んだねぇ。
でも、ハチドリの画は、きれいだったでしょ?あれは、清水くんが撮りました。ちゃんとシャッタースピードをかえて撮ってあるので、ハチドリの羽根が一枚一枚よく見える。市販のデジカムでもちゃんと撮れるんだねぇ。
そして、最後の「餌付けされるハチドリ」。素晴らしいオチです。我々は、「運が悪い」というより、本当は「神がかり的な好運の持ち主」なのでしょう。
だって、1時間以上ですよ。大泉さんが、600ミリのバズーカで、ハチドリを驚かさないように、遠~くからじ~っと狙って悪戦苦闘していたのは。
その間、誰も気づかねぇんだから。すぐ近くで「ぶんぶん、ぶんぶん」とハエみてぇに餌台にたかってんの。
600ミリなんかいっこもいらねぇもの。おれの28ミリで、アップで撮れちゃうんだもの。
みなさん、でも「ハチドリ」は、本当に「虫」みたいでかわいらしい鳥です。驚きます。あの小ささに。でも「きれい」なんです。
さぁ来週!もっともっときれいな鳥を「お見せします!」