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6月27日放送 「対決列島」第3夜

藤村 | 2001. 6/28(THU) 14:12


 ツボが、いくつもありましたねぇ。

 秋田「きりたんぽ・一本勝負」での、「鉄の玉を飲むおじさん」。

 いやいや、本当に「鉄の玉」なんか飲む雑技団のおっさんなんかいたか?いくらなんでも死んじゃうんじゃねぇか?と思いながらも、的確な表現。

 「ハイッ!ハイーッ!」という掛け声が見事。

 
 あの時・・・、実は事前にミスターから

 「水を飲みながらやってもいいんですか?」と言われ

 「水?飲みたいなら、飲めばいいじゃん。でも、水なんか飲むヒマないぜ!」

 なんつって、余裕をかましていたのです。

 ところが、いざ丸飲みしてみると、思いのほか粘っこくて、なかなか喉を通らない。

 (あっ!やばい!)

 あせった魔神は、「水分」ではなく「気合い」(というか文字通り「気」)で、きりたんぽを飲み込もうと、必死。

 たぶん大泉さんも、安田さんも、その「中腰でりきんでいる魔神の形相」に驚嘆し、あげく「いつか、こいつに喰われんじゃないか・・・あんましデブって言うのはやめよう・・・」と自戒したのである。

 秋田きりたんぽ一本勝負。

 それは、「食う」という人間本来の「食物摂取の行為」ではなく、「喉力」(こんな言葉ねぇけど、まさに喉の力だ)をフルに使った、まさに「スポーツ」である。

 でも、あの「胡桃みそ」で焼いた「きりたんぽ」というのは、本当に美味い。

 数年前、秋田の大館で、この「焼ききりたんぽ」に出会い、なんだか初恋のひとに異国で出会ったような感慨に浸ったことがある。

 実は、魔神のいなかには「五平餅」という「ごはんを串に小判状にくっつけて、味噌をつけて焼く」素朴な名物がある。甘くはない。味は、べっとり濃厚な「焼きおにぎり味噌風味」といったところか。今も昔も、魔神が「好きで好きでたまらない逸品」である。

 「焼ききりたんぽ」は、まさにこの秋田版といった感じであった。

 「ここにもいたか!五平餅!おやおや、三河の百姓風情とはまた違い、なんと細身ですらりとしたいで立ち。まさに秋田美人!」

 「どれどれ、お味の方は・・・ん!五平餅のお米つぶつぶ感がなく、流れるような食感・・・なるほど、鍋に入れても崩れないようしっかりと練り上げてあるからか・・・うむ!これもまた良し!」

 秋田と奥三河、もしくは信州方面をご旅行の際には、ぜひそれぞれ食してみることをお勧めする。魔神は、だいたい5本食う。

 おっと!長くなったぞ。好きな食い物のことになると長くなるぞ。これじゃ、嬉野くんのカメラと同じだ。次いくぞ。

 
 「大食いなんてのは、人間ドラマも絡めてくよ。だいたい」

 「どっちかって言ったら、奇人変人の要素がからまっちゃってもう・・・視聴者ひきぎみだけど・・・」

 相変わらずのズバッとした切れ味。制作者の独走状態とも言える、ちんぷんかんぷんな番組意図を一刀両断でございます。

 そして、宿。

 初日は、岩手県・繋温泉「四季亭」。ひとり1泊2万。高いです。確かに。

 「旅は野宿!高い旅館に泊まるぐらいなら、その分遠くへ行きてぇじゃんか」という血気盛んな時代を経て、30半ばの現在。思うことはひとつ。

 「中途半端が一番いけない。旅を楽しむなら、野宿するか、しないなら、いい宿に泊まるべし。」

 つまり、1万円で2泊するぐらいなら、1泊は車中泊、もう1泊は2万の宿に泊まったほうが、旅の「楽しみレベル」はグンとアップするのである。

 1万円で、料理、雰囲気すべてに満足する宿は、「ない」と思ったほうがいい。

 1万5千円なら「あるだろう」。1万7千円なら「ある」。2万なら「あるに決まってんだろうこの野郎!」である。

 2万を超える宿は、「いいに決まってる」。でも、そこまでは出せない。常識の範囲ってものがある。

 目安は「1万5千円から7千円」。これなら、ゆっくり湯につかり、美味しい食事をとり、ふかふかの布団で眠る至福の一夜を味わえる。それなら払ってもいい金額。

 だって、すすきのあたりで2~3軒飲みに行ったら、知らん間に1万円超。帰りにタクシー乗ろうもんなら・・・もう至福の宿に近い金額になっちまう。私は、だからめったに飲みに行かない。「1万5千円の至福」を知ると、貨幣価値が大きく変わる。

 宿は「1万5千円から2万まで!」これは、今のところ人にお勧めできる金額だ。

 と、いうことで繋温泉。結論を言えば、「まぁまぁ」。

 料理も雰囲気も、良かった。良かったけれど、印象に残ってない。ひとつ残っているのは、「仲居さん」。

 旅館の仲居さんというのが、実はくせもの。お歳を召した女性ですね、だいたい。んで、手馴れた様子でお茶入れながら「お仕事ですか?」なんてことをおっしゃる。「えぇ、あちこち回りながら撮影を・・・」一応答えても「それは、たいへんですねぇ。じゃぁ、お部屋の説明させていただきますね、非常口は左手奥にございまして・・・」なんて、これまた手馴れた様子で、しゃべり出す。ぐっと気分が盛り下がる瞬間です。

 ところが、この旅館の仲居さんは、若い女性。20代前半といったところか。実に「純朴そうな女の子」であった。にこにことしながら、「お疲れになりましたか」なんて、言い馴れない言葉使いで話し掛けてくると、ほっと和む。

 「こういう仲居さんというのも、これまたいいもんですなぁ・・・」

 むさい男5人、うなずき合ったものである。

 ただ、言っておくが、「若い女性」だから良いというのではない。
 この後、「料理」も「雰囲気」も「仲居さん」も満点だぁ!という宿に出会うことになるが、その仲居さんは、若くはなかった。

 「旅館の姿勢」というものが、仲居さんに現れてくるのでしょう。

 
 おっと!また長くなったぞ。うーん・・・もうだめだ。すいませんッ!

 次週、衝撃の「岩手・牛乳対決」。もう一度、じっくりとご覧になっていただきます。そして、「牛乳対決・再戦」へと進みます!

 そして、「四国R-14」ビデオ発売決定!

 でも、まだ出来てませんッ!