番組向上への取組

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番組審議会だより

 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第4日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第484回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2016年5月19日(木)
15:00~16:50

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審議テーマ

TOYAから明日へ!「とけてゆくスイス 氷河×光×地球の未来」

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出席委員
平本健太委員長
作間豪昭副委員長
渡辺淳也委員(レポート参加)
福津京子委員
高橋留智亜委員
森田良平委員
古郡宏章委員(レポート参加)
遠藤香織委員
喜多洋子委員
鳥居マグロンヌ委員
会社側出席者
代表取締役社長樋泉 実
常務取締役田中英也
取締役国本昌秀
役員待遇コンテンツ事業室長川筋雅文
報道情報局長東 直樹
編成局長福屋 渉
CSR広報室長岡 仁子
番組担当プロデューサー濱中貴満
番組担当ディレクター及川桂司
番組審議会事務局長斎藤 龍

【会社報告】

  • 「保育料の値上げ問題」を追及したHTBの一連の報道が第53回ギャラクシー賞の 報道活動部門で入賞
  • 4月、東武百貨店池袋店で開催された「初夏の大北海道展」大盛況
  • 4月、「G7香川・高松情報通信大臣会合」の情報通信技術特別展示の「多言語字幕翻訳システム」デモ展示用にHTBのコンテンツを提供

【審議対象番組についての委員意見要旨】

<評価点>

●北大低温科学研究所に密着しての氷河第3作、氷河の映像やデータの処理に手なれた感じがあり、氷河の現状に関しては非常に手際よくまとめられていて、理解しやすかった。前作のパタゴニア編との比較でも、データの分量や提示の仕方がかなり整理され、よりすっきりした内容になっていた。

●温暖化と人間の関わりという観点から、結びにツェルマットの村長を登場させたのは効果的だった。特に内燃機関乗り入れ禁止のエピソードは記憶に残るものだった。

●氷河3部作は、北大の杉山准教授との連携や、スイス・グリーンランドなど、海外を広い範囲で取材しており充実している。山根さんの冒頭のナレーションは、少々おどろおどろし過ぎるように聞こえたが、全体的には落ちついたトーンで番組の印象をぐっと引き締めていて、とてもよかった。

●美しい雄大な景色だけではなく、温暖化で変化してしまったところもわかりやすく捉えた映像は、これまでの積み重ねの成果が遺憾なく発揮されていた。氷河の後退を絵画と現在の実写で説明するところは説得力に満ちていた。

●大阪市大の神谷教授や東大の堂免教授の研究が実用化され、商業ベースに乗せるところまで行けば、環境だけではなく、エネルギー問題など、我々の生活も一変するのではないかという期待が持てる。そのような最先端研究が日本で行われているということを誇らしく感じた。

●ツェルマットの映像が素晴らしかった。そして、1961年に、車を乗り入れしないなどのことが村民の選択で決まったというエピソードは、これからの時代を示唆しており、歴史に学ぶ大切さを実感した。

●前回のシリーズと比較し、さらにグレードアップされていた。4Kカメラやドローンを使った前回の撮影技術に加え、科学技術に焦点を当てた深い論述や流れは、大変興味深かった。

●美術絵画からシミュレーションの情報としている点や最新の機器を用いた解析手法は、当方の研究分野とも全く違うアプローチで、驚愕した。その温暖化による海抜上昇進行の速さにしても、ここまで上昇が速くなっているということがわかりやすく画像化され、インパクトがあった。

●最新研究による温暖化改善に求める研究【PS2】に関しての情報が一番新鮮だった。人工光合成技術が導入されることにより、この大変大きな問題が改善することに対しての解決策に述べられていることもよかった。

●導入部では、絵画を使い氷河がどんどん減少していくさまを視覚的にもわかりやすく伝えていた。120年間で氷河が1,300メートルも後退、1年間に換算すると10メートル以上も氷河がなくなっている計算でとても印象的だった。

●北大低温科学研究所の現地調査に密着し、氷河の観測を伝える場面では、大学院生たちが地道に計測する様子がよく伝わってきた。杉山准教授はとてもわかりやすく氷河について説明されていた。局側の人間が映像に登場しないことが番組によいテンポと緊張感をつくっていたように思う。

●ツェルマット村の選択のエピソードは、経済効率、利便性を追求しがちな現代社会で生きる私たちに立ちどまって考えることを促すような内容だった。

●氷河シリーズ集大成、力作だった。息を飲む美しい映像、取材力、構成、どれをとってもすばらしい。

●地球は、今のままだとこうなるという未来のシミュレーションを見せつけられ、暗澹たる気持ちになった後、世界最先端の研究内容を知り、わくわくし、未来は変えられるのだ、そうだ、変えなくてはという気持ちを強くした。

●氷河がどのように作られるのか、氷河の年齢の読み方、そして氷河の現状を丁寧に説明していた。杉准教授を初め、専門家の方々のコメントがとてもわかりやすく、番組の流れもスムーズだった。

●氷河研究で世界をリードしている北大の研究チームがあることを番組で知り、環境問題をさらに身近に感じることが出来た。

●4Kカメラで撮影された氷河の映像は「美しい」の一語に尽きる。氷河の映像、地球温暖化がもたらす気候の異変のインパクトのある映像を紹介するだけではなく、技術的な解決が可能だと教えてくれる面でもとても奥深い内容だった。

●冒頭の、空撮での札幌の夜景の映像、衛星からの地球の夜景の映像とナレーションが一体となって、地球規模の大きなスケールの出来事が個々人とダイレクトにつながっているという強い印象を受けた。非常に巧みだったと思う。

●全体の進行も、スイスをメーンに、過去のグリーンランド編、パタゴニア編の映像も取り込まれており、地球の各地で、氷河の後退が同時進行で、かつ、加速度的に進んでいることが強く訴えかけるものだった。また、スイスが観光立国となっていった経過、ヨーロッパにおける観光の変遷、美の感性の変遷なども紹介されており、好奇心をそそられる内容でもあった。

●スーパー台風のシミュレーションは、温暖化の影響が遠い氷河だけではなく、実際に私たちに大きな影響を与えることが端的に示され、付随するナレーションも非常に印象的だった。その後の、人工光合成と光触媒の技術紹介への流れは、温暖化への一つの解決策を示すという意味で非常に興味深い情報だった。

●映像の美しさが際立った作品。冒頭の札幌の夜景や宇宙からの映像、パタゴニアやスイスの氷河など、高画質の映像を満喫した。ところどころに挿入される光をモチーフにしたカットの鮮やかさに思わずはっとさせられた。

●スイスの氷河湖のグレイシャーブルー、グリーンランドで漁師が海鳥を網で生け捕りにする様子、パタゴニアの崩落する巨大な氷塊など、迫力満点の映像が続き、温暖化の影響が地球の各地に急速に及んでいることを実感できた。

<要望・改善点>

●全編でサイエンス色が強く、いささか単調な印象を受けた。例えば低温科学研究所の若手研究者が氷河や温暖化にかける思いを語るシーンがあれば、温暖化の脅威について、数値データではなく人間の言葉で視聴者が理解することができたのではないか。

●GPSを使って標高を観測するシーンでは、画面に単に「GPS」とだけ表示されていた。GPSについての説明や、GPSを使って何をするのかの説明が欲しかった。

●スイス連邦工科大学のフンク教授が指摘した温暖化のもたらす経済的な問題の視点は非常に重要なもの。経済的な影響があるというコメントだけではなく、この視点をさらに掘り下げた考察があってもよいのではと思った。

●一番大切な一人一人の生活の見直しが脱温暖化につながる、そのために我々が何をすべきかというテーマが弱い。特に、未来ある子どもたちや学生、若者たちにも日常生活で何ができるのかというメッセージを伝えてほしかった。

●番組は日本在住の外国人も視聴している。今回の番組に限らず、可能であれば全ての番組に、外国の地名と人名を、片仮名に加えてアルファベットも併記いただきたい。

●温暖化の解決が技術的なブレークスルーのみで解決するかのような印象を否めない。温暖化の解決のためには、人の営みのスタイルを見直す必要があるというメッセージをもっと出してもよかった。技術革新のみに頼るというのでは少し楽観的過ぎはしないかという思いが残った。

●光触媒によって生成された水素の利用方法は図示されていたが、いかなるメカニズムで水を酸素と水素に分解するのかの説明が欲しかった。

●人工光合成の研究と光触媒の研究に関しては、成果が実用化できるのはいつごろなのか、そのために乗り越えなくてはならない課題は何なのかなど、もう少し説明があってもいいように思った。

●エンディングについては、やや不満が残る。ツェルマットの車両乗り入れ禁止のエピソードは広く知られており蛇足の感が否めない。さらに、MISIAの「地平線の向こう側へ」と呼応するかのような「この星にどんな未来を描くだろう・・」という結びのメッセージが少々キザに思われた。

<提言>

●継続的に、また、よりさまざまな視点から掘り下げた続編を望む。

※次回の放送番組審議会は6月30日(木)開催予定です。

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