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HTB 北海道テレビ放送 会社案内

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番組審議会だより


 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第4日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第483回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2016年4月28日(木)
15:00~16:50

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審議テーマ

「北海道新幹線で行こう 東北・北海道 大人旅」

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出席委員
平本健太 委員長
作間豪昭 副委員長
渡辺淳也 委員
福津京子 委員
高橋留智亜 委員
森田良平 委員
古郡宏章 委員
遠藤香織 委員
喜多洋子 委員
鳥居マグロンヌ 委員
会社側出席者
代表取締役社長 樋泉 実
常務取締役 田中英也
取締役 国本昌秀
役員待遇コンテンツ事業室長 川筋雅文
報道情報局長 東 直樹
編成局長 福屋 渉
CSR広報室長 岡 仁子
番組担当プロデューサー 数浜照吾
番組担当チーフディレクター 海野祐至
番組担当ディレクター 下山拓也
番組審議会事務局長 斎藤 龍

【会社報告】

  • 鳥居マグロンヌ氏に委員委嘱
  • 熊本地震の取材応援対応
  • HTBイチオシ!春まつりをサッポロファクトリーで実施

【審議対象番組についての委員意見要旨】

<評価点>

●まだ見ぬ日本がたくさんあることを再認識した、美しい映像満載の番組。「大人旅」というタイトルにふさわしい内容であり、自分の世代にぴったりでとても楽しめた。

●壇蜜さんの、染物をするときの子どものような表情は、いつもテレビで見る彼女の印象と違い好感を持った。

●新幹線の話題は、函館-東京間の時間と料金、札幌開通まであと何年といった内容が多い中で、函館-東京間にこのような魅力的な大人旅スポットがあることを知ることができた。住所や電話番号を紹介しているので、保存版にしていつか同じルートで旅をしてみたいと感じた。

●東北には、歴史を感じさせる観光地や宿があるのだということを再確認することができた。猊鼻渓の美しいさま、道内にはない茅葺の屋根、ねぶたの迫力、同じ雪国でありながら、北海道とはまた違った雪景色など、美しい映像に息を飲んだ。

●今回の旅を切り取った、蒼山さんの作品が披露されとてもすてきだった。出演者に「旅とは?」と訊ねるシーンでは、そういう旅の捉え方もあるのだなとか、自分にとっての旅とは何だろうということを考えるきっかけにもなった。

●映像が素晴らしかった。雪景色、ふるさと村の古い建物、お寺のこけむした庭、ねぶたの明かり、八甲田の樹氷、暗い宿やホテルでの夕食シーンは、どれをとっても、角度や光を計算し、こだわって撮影したのだろう。カメラなどの機材の進化とそれを使いこなす技術に感嘆した。

●幸せと言いながら食べる藤井さんの顔を見ている店主の幸せそうな表情が良い。「食べると人をよくする」という店主の言葉は、人柄がよく出ていて、お店は、お料理と人がよいと、もっとおいしく、幸せになれるのだなと思った。

●最後の蒼山さんの「旅とは新しい発見ができる」というコメントを聞き、「新幹線に乗り、東北に旅したい」という思いが湧いてきた。

●東北・北海道新幹線で目指すところの沿線地域の活性化、特に観光やリゾートの活性化を目指す上で、鈍行などの青春18切符を利用する若年層ではなく、新幹線を利用する可能性がある年代にターゲットが絞られていた点が良かった。

●旅雑誌をめくるような感覚で番組を楽しんだ。料理がとてもおいしそうにクローズアップされていて、素朴な雰囲気がある一連のお店は、華美さがなく落ち着くこと、和食がメーンであることなど統一感があった。

●映像角度やその焦点距離なども含めて、映像の撮り方が素晴らしい。具体的には、景色、建物のたたずまい、料理、ご飯の炊き上がりなど、非常に構図がよく、その画面の移り変わりも自然に流れていると感じた。

●4人の旅人役は、それぞれに個性的で、いずれの旅人も番組のテイストに合っていて、好印象。一番おいしそうに食べてみせるのは藤井さんだった。

●映像が非常に美しく、特に八甲田山の樹氷や原色のねぶたには強い印象を受けた。ナレーションも落ちついたトーンで、番組の雰囲気にふさわしかった。

●八甲田山の樹氷の神秘的で幻想的なさまがよく伝わってきた。ゆっくり津軽三味線の音色に耳を傾ける、こういうゆったりとした旅がしたいと思った。

●蒼山さんに写真を撮らせて、折々にそれを挿入する演出は、自分も一緒に旅をしている気持ちになる、あるいは、テレビに出ている人が切り取った、感じた景色を同じ感覚で見られるという意味でよかった。

●構図やフレーミングも場面ごとにきちんと計算されている。樹氷の光景、玉ボケの柔らかさ、水面の表情、ステーキや寿司のつやなど、大人旅というタイトルにふさわしい映像になっていた。

<要望・改善点>

●出演者コメントにおもしろみが感じられなかった。もう少しそれぞれのバックグラウンドや過去の出演作と旅先の関連であるとか、土地の民謡などの音楽との触れ合いであるとかを掘り下げてもよかったのではないか。

●番組の冒頭に、大人の旅の案内役として選ばれたのか説明があってもよかった。それがわかれば、もっと番組が楽しめたと思う。

●旅番組としては成立しているが、おもしろみに欠け、次はどうなるのかというドキドキ感も感じられなかった。また、何を売りに見せようとしているのかが理解できなかった。

●壇蜜さんの画面右上のキャプションに「女性から少女へ」とあったが、少々違和感を覚えた。加えて、そのような視点からしか彼女を捉えていないことを残念に思う。

●映像に比すると、一つ一つのコメントがいま一歩な感がある。具体的なコメントが乏しく、せっかく地元を推すのであれば、もう少し特徴を推すような一言が必要。

●函館のシーンで、白の字幕が背景の雪と重なって全く見えない部分があったのは残念だった。

●全般的にナレーションが過剰で、いささか耳障りに感じた。旅とはやはり見るものではなく感じるもの、言葉が上滑りしている印象で、わざとらしさ、押しつけがましさを感じた。

●岩手県、宮城県、青森県、北海道・函館というランダムな紹介順について、新幹線との関連を考えると、南から北、あるいは、北から南という順番のほうが自然なのではないか。

●函館のレストランで、出演者が肘をついて食事する場面が大変気になった。気付いた視聴者が多かったのではないかと推測する。撮り直せなかったものかと残念に思う。

<提言>

●東北と北海道という隣接した地域のテレビ局による共同制作は、今後、ますます重要になることだろう。お互いの魅力を紹介し合い、過疎化など、共通の課題を有する北海道と東北が地域的な連携を深めるためにも、さらに一層協力し合って良質な番組を制作いただきたい。

※次回の放送番組審議会は5月19日(木)開催予定です。