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―2017年放送―

2017年09月19日
2016/07/04 (月)掲載 「看護師になりたい」山田華歩(やまだ・かほ 17歳・高校3年生)=森町

2016/07/04 (月)掲載 「看護師になりたい」山田華歩(やまだ・かほ 17歳・高校3年生)=森町

看護師になりたい。
そう思ったのは高校1年の終わりだった。
思えば、以前から憧れがあったのだと思う。

幼いころの私はよく風邪をひいた。
病院は薬くさく、注射は痛いし、吸入器は苦しくて、
長い待ち時間には、強い閉塞(へいそく)感を感じていた。
だから病院は大嫌いだった。
でも、看護師さんが体温を測りに来て、
少しおしゃべりした時は、なぜか安心した。

また、祖父のお見舞いで病院に行った時、
祖父が看護師さんと話しているのを見た。
その時の冗談交じりの会話も楽しそうだった。
病室は、陰気で閉鎖的なものだという、私のイメージとは全然違った。
看護師さんがいたからだと思った。

 先日、学校の看護体験で、患者さんとふれ合うことができた。
初めはうまくコミュニケーションが取れず、戸惑った。
私にもできるだろうと、軽く考えていたのがいけなかった。

指導役の看護師さんが
「中には自分の感情や要望を、うまく表現できない患者さんもいる。
よく観(み)て考えて、察することが大切だよ」と言ってくれた。

看護学校の先生にもお会いした。
「実際には、患者さんと話せる時間はそんなにないよ」と言っていた。
 それでもいい。
病院で感じる緊張を、
ほんの少しのふれ合いで緩和できるのが看護師だと思う。

 だから私は看護師になりたい。
患者さんを安心させられる看護師になりたい。 〆