キラキラ

12月20日放送 「四国R-14」最終夜

藤村 | 2000.12/21(THU) 15:52

 
 「水曜どうでしょう」プロジェクト2000

 ドラマ「四国R-14」全4話の放送が終りました。

 最後まで勝ち残り、エンディングを見ていただいた方々、ありがとうございます。そして、数多くのご感想、読ませていただきました。しっかり読ませていただきました。

 ラストシーンについては、実は、最後までもめておりました。何人かの方が「賛否両論あるでしょう」と言っているとおり、我々の中でも「賛否両論」ありました。
 
 「感動させて終るってのは、ちょっと「らしく」ないなぁ。結局、自分たちの友情を謳い上げて、こっぱずかしくなるんじゃないの?」

 「やっぱホラーなんだから、最後は不気味に終った方がいいよぉ」

 「いや、最後はスカッとする終わり方が、オレは好きだ」

 「いやどうだ?最後にもうひとひねりして、大大どんでん返しで終るほうがかっこいくないか?」
 
 そんな意見が出るたんびに嬉野先生は「すべてのパターンの結末」を書いていたのです。その作業が、クランクアップの直前まで続いていました。

 そして結局、「あのラストシーン」になりました。

 正直なところ私の「こっぱずかしい」感は、撮影直前まで消えませんでした。

 「どうでしょうさんが、泣かせるってか?感動させるってか?
 いいんだろうか、そんなことして・・・
 いや!しかし、不気味に終らせるのは好きじゃないな。
 やっぱ、もっとひねって、大大どんでん返しで、スカッと終る方がいいな。
 いや!待て!本当にそれはスカッとするか?ひねった結末は、結局分かりにくい結末になるだけじゃないのか?

 うん。そうだな。

 感動させる必要は無いけど、最後に、「見てよかった」と思わせるのが一番大事だな。そうしよう。」

 
 そして、最後の撮影が始まりました。

 大泉さんは、じっとあの椅子に座って出番を待っていました。

 「じゃ、一回リハーサルやるぞ。大沼さんが、全てを思い出してしまった上島を振り返って、じっと見る・・・いいかい?」

 「はい・・・。」

 「じゃ、いくよ。よーい、ハイ!」

 その時・・・

 今までじっと下を見ていた大泉さんが、なんともいえない悲しそうな、切なそうな顔をして、ゆっくりこっちを振り返りました。

 「あぁ・・・」
 

 わたくし、不覚にも、その瞬間、つーんと鼻のあたりがあつくなって、

 「あっ、やばい!泣いてしまう!いかん!いかんぞこれは。気づかれないようにしなければ。耐えるぞおれは・・・あーっとぉダメだ!おさまらん!くそっ!リハで泣くってか。うーん、かっこわるいぞぉ・・・」

 などと、ひとり葛藤を繰り返し、やっとの思いで

 「・・・はい。おっけーですよ・・・。じゃ、ほんばんいきますよ・・・」

 と、全く覇気のない声で、ラストシーンへと臨んだのです。

 そして思いました。

「いろいろ考えたけど、いいだろうこれで。」

 
 そして、最後の嬉野くんの言葉。

 あれは、ずいぶん前に、多分、1回目の四国八十八か所ロケの時に聞きました。

 
 「嬉野くん、ぼくは一個一個の寺で、仏様に謝ってるよ。ごめんなさい。ふざけ半分みたいに、お寺を回ってます。でもこれ、ぼくの仕事なんですって。」

 「そうかい。」

 「うん。やっぱり恐いもの・・・」

 「そうだねぇ。でも、理由はどうあれ八十八か所を全部回ってるんだから、ありがたいことだよ。ましてや、仏様がいるお寺に、幽霊が出るなんて、大きな誤解ですよ。仏様は、守ってくれてるわけなんだからさぁ。」

 「いやぁ、さすがに実家がお寺だけあって、あなたの言葉には説得力があるなぁ。」

 「それに、うちのカミさんも言ってたけどさぁ、幽霊ってのは、どうしても何か言いたかったり、どうしても誰かと会いたかったりするから出てくるんだってさ。死んだら、みんな、いつかはその人のこと忘れるでしょ?でも忘れてほしくないわけ。あんただって、娘さんたちがあんたのこと忘れたら、悲しいでしょ。」

 「そりゃそうだ。そしたらおれ、絶対化けて出てやるもの。」

 「だから、もし何か出たとしても、きっとその人は、あなたに思い出してほしいのさ。大事な人を忘れてないかい?って・・・」

 「なるほどねぇ。そう考えれば、恐くないなぁ。」

 まぁ、そうは言っても、当の嬉野くんも、私も相変わらずの「怖がり」ではあるけれど、今回の撮影にしても、そんな考え方がぼくらの間にはしっかりとあったので、会う人、会う人に「大丈夫?お祓いした?」と言われようが、「ぼくらのやろうとしてるドラマは、そういうのとは違う。」と強い信念がございました。

 「ドラマとはいえ、大泉さん死んじゃうんだから、こっちだって、命がけでやらしてもらうよ。」

 嬉野くんの最後の言葉は、そんな意味も込められていました。

 そして、エンディングテーマ。

 あれは全て、このラストシーンのためにあるようなものです。

 あの大沼の顔に、「川」のイントロがかぶる。その瞬間が私は一番好きです。そして、3人の楽しげなロケの風景。「くさいやり方」ですが、素直に「このドラマは、これでいい」と、自分を納得させられるやり方であったと思っています。

 最後に、3人プラスひとりが、走って消えて行く。
「サザエさん」のエンドみたいに、のどかで、ほのぼのとしたエンドです。

 「また、あの人たちに会いたいなぁ。」

 作ってる自分がそう思ってしまいました。

 年明け、1月24日。またあの人たちと会えます。

 チームナックスさん総出演で、「メーキングオブ・四国R-14」を放送予定です。

 そのあと、「大事なあの人」が帰ってきて、「水曜どうでしょう」は、じわ〜っと再開します。

 「再開一発目の企画は、なんだ?」

 予想してみる?


追伸。

 「佐藤重幸くんを探せ!」プレゼントクイズの締め切りは、年内いっぱいの消印まで有効。
 「どんなシーン」で「どんな役」で出ていたか?全部当ててください。

 
  

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