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さやかっぱのサッポロかっぽ記

2008年09月02日(火)

力ある者

福田首相の突然の辞任表明。

責任を問う言葉が、新聞各紙でも報じられています。

時折「権力」というものについて、考えさせられることがあります。

心療内科医をしている友達が言っていました。

「このごろ、ハラスメントの相談が非常に多いんだよねぇ」と。

特に、最近の傾向では、直接態度でというよりも

メールを使った言葉や文字による、ハラスメントが多いのだそうです。

 

「セクハラ」という言葉はご存知の方も多いでしょうが、

教員など研究上の地位を利用する「アカデミックハラスメント」。

上司が部下に対して、無理な目標を掲げさせたり

言葉や態度で就労意欲を削ぐ「パワーハラスメント」もあります。

ハラスメントを与える側には

「私は毒舌なタイプだから」「悪気はないんだよね」

という人が多いのだそうです。

けれど、受け手がどう感じたかが重要なのであって

権力をもつポジションの人の言動は、凶器になるのです。

権力を持つ人が、権力を言葉にした時点で

それはハラスメントになりうると思います。

「だって私は政治家だから」「だって私は上司なんだから」

これは、命令や指示の説明にはなりませんよね。


 

就任1年。

福田首相は、終始、説明不足だったように思います。

「私だってかわいそうなんですよ」

「それを今説明する必要がありますか」と発言したこともありました。

何も説明せずに権力をもつ人が権力を口にすること

これは、国民に対するハラスメントと受け取られても仕方ないかもしれません。

権力を持つ人の言動は、

きっと、その人が思っている以上に、大きな影響を与えるのです。

次に日本トップの権力を握る人には

私たちに、説明をしっかりとしてくれることを望みます。