2015年11月29日(日)
震
つーーーっ、と涙が頬をつたいました。
ドイツのシュツットガルト・バレエ団による、札幌公演。
演目は、シェイクスピアのロミオとジュリエットでした。
中世ヨーロッパの絵画を思わせるような舞台装置で、
世界トップクラスのバレリーナのみなさんが、
オーケストラの生演奏に合わせて華麗に踊ります。
トゥシューズを履いたジュリエット役のバレリーナの動きによって
純白のドレスがひらひらとなびき、
その余韻が、心の言葉のようにも感じられて。
満月の夜にロミオとジュリエットが出会うシーンで、涙が止まりませんでした。
セリフがなくても伝わる想い。愛しさ。儚さ。切なさ。悲愴。強さ。
札幌で心震える舞台に巡りあえて、幸せです。
さて、月曜日から一週間おやすみを頂き、旅に出ます。
ラジオでもお話したことがあるんですが、
旅はほぼノープラン、ということが多いわたくし。
宿を取らずとりあえず飛行機に乗ったことも。
でも今回は、明確なテーマがあるんです。
"ある画家の足跡をたどる旅"
はじめてその画家の作品を観た時、
身震いしてしまうくらい胸がザワザワとして、
しばらく絵の前で茫然と立ち尽くてしまいました。
命を削って描いているんだろうな、と感じたんです。
そこまでして伝えたかったものは、何だろう。
静かに思い巡らせ、 息づかいを、ほんの少しでも感じられたらと思います。