2021年02月26日(金)
描
街中を歩いていると、つい気になるのが、
建物の外壁の配色や、街灯の形、看板の文字のフォントなどです。
詳しいわけじゃないけれど"アート"や"デザイン"の分野に興味があって。
新型コロナが蔓延する前は旅先でよく美術館に足を運んでいました。
最近、とりわけ、この"デザイン愛"が強くなっています。
というのも、寝る前の読書タイムで、この本に出会ったから。
『タイムレス 石岡瑛子とその時代』
本編だけで、524ページ(!)。でも、ページをめくる手が止まりませんでした。
石岡さんは、広告のグラフィックデザインをはじめ、
舞台や映画、オリンピックの衣装、ジャズレコードのデザインなど
1970年代を中心にアートシーンを彩ってきた方です。
"赤"や"黒"が色濃く出ている作品が多く、
観ているだけで刺激を受け、ガツン!と
エネルギーが注入された気分になるんですよね。
この本は、世界各国で手がけた石岡さんの仕事の軌跡が
関係者によるインタビューをもとに構成されています。
それによると、石岡さんが、現場でよく口にしていた言葉があったそうです。
「timeless, revolutionary, originality」
"時代を超越し、革命的かつ独創的であれ"
デザインする時に大切にしていたこと。つまり、"背骨"にある考え方。
この言葉に感銘を受けた矢先、仕事で絵を描く機会が降って湧きました。
前回のブログ「めぐみ横丁」で、人形劇作家・沢則行さんに
人形浄瑠璃の魅力を取材でうかがったと綴りましたが、
その際、担当番組「イチモニ!」で使用する獅子舞(愛称は獅子モニ)の
デザインと制作も、お願いしに行ったんです。
すると、沢さん。「一度、大野さんが描いてみたら?」
えぇぇぇっ! 戸惑いながらも、即席で、スケッチすることになりました。
心の中で「タイムレス、レボリューショナリー、オリジナリティー」と
呪文のように唱え、ふっと湧いたアイディアを形にしていきます。
でっ、10分くらいでサラサラっと描いたものが、こちら。
あぁっ、ごめんなさい。中学時代、漫画家志望だったとはもはや言い難い ><
歌舞伎の連獅子をイメージした毛は、イチモニ!カラーの黄緑色に。
獅子舞=赤&黄色、という常識を、打ち破り、
カラフルでポップな獅子舞を、表現しました。
この画をみた沢さんが、すぐにラフ画を描いてくれたんです。
・・・・・・!!! す、すごい!!!
私のエッセンスを汲んでくださった上で
アート感の強い獅子モ二のデザインになりました。
この画をもとに、今後、アイディアを重ねていきます。
次に沢さんが来札する9月頃、番組で獅子モニをお披露目する予定なので、
少し先ですが、完成を楽しみに待っててくれると嬉しいです^^