2023年06月14日(水)
狂気にカンゲキ
日曜の昼下がり。
会社のお隣hitaruで
新国立劇場のオペラ「サロメ」を見てきました。
ざっくりとしたあらすじですが・・・
主人公サロメは
なかなか振り向いてくれない預言者の首が欲しくて
血のつながらない父親である王の前で
深夜に身にまとった一枚一枚ヴェールをはぎながら舞い
首をとることの許しを請う。
全裸になった娘を見た父は
預言者の首を切り落とすことを認め
サロメは切り落とされた首と口づけをし狂喜乱舞する。
その姿を見た王はサロメを殺す
というなんとも狂気に満ちた1時間40分ほどのオペラ。
人間の深すぎる欲望と官能とそれを彩る音楽に陶酔でした。
学生時代所属していたオーケストラで
「唯一」ちゃんと弾けた曲。当時を思い出しました。
「サロメが王の前で舞ったのは午後9時じゃなくって
午前2時ね。月明かりに照らされてるよ。
はい、そういう風に演奏してね」
というあの時の指揮者の指示。
当時はわかったようなわからないようなでしたが
あれから16年、人生経験を少なからず積むと
丑三つ時の有り得ない恐ろしさの中にある
一抹の美しさに気づき、最高にゾクゾクする
自分がそこにいました。
日曜昼下がりの狂気。
いやー、ゲイジツて奥深いですねぇ。