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あなたとHTB


このページは平成30年2月25日放送分から引用しています。

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森・佐藤両アナウンサー

佐藤良諭アナウンサー

おはようございます。
「あなたとHTB」の時間です。 
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
より良い番組作りと放送のあり方を目指す番組です。

今流れている曲、
札幌出身のサックスプレーヤー 寺久保エレナさんに
作曲していただいた HTB開局50周年のテーマソング
「ハイタッチ」です。今月から番組のテーマ曲になりました。

森さやかアナウンサー

さて、今回の審議対象番組は、
今年1月に開催されました
第500回の番組審議会で審議されました 
イチオシ!スペシャル「女子高生野球部の挑戦」
~1年生チーム 笑顔と涙の成長記~」です。

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イチオシ!スペシャル「女子高生野球部の挑戦」
~1年生チーム 笑顔と涙の成長記~

森アナウンサー

審議対象番組は、
イチオシ!スペシャル「女子高生野球部の挑戦」
~1年生チーム 笑顔と涙の成長記~」
去年12月18日に午後7時からのゴールデン帯で
ローカル放送した、夕方の番組「イチオシ!」の企画から
派生したドキュメンタリーです。
今年4月、札幌新陽高校に、北海道で初めて誕生した
女子硬式野球部の部員たちに密着しました。

佐藤アナウンサー

この番組に対して、番組審議会委員から頂いた
ご意見の中から、まずは評価点をご紹介します。

《評価点》
●選手たちの表情がとても生き生きと
していたのが 印象的

●女子高校生野球部が北海道に無かったこと
野球部がない中 こんなに野球をしている
女の子たちがいるということに驚いた

●普段見るようなスポーツ選手の
ドキュメンタリーとは一味違う
ごく普通の女の子たちの挑戦であることが
伝わってきて新鮮だ

●全国大会までの 涙あり アクシデントあり
笑顔ありの番組構成が とても感動的だ

●野球に詳しい人も 詳しくない人も
見やすい進め方で
見終わって 爽やかな印象が残る

●取材する側が時間をかけて 選手たちと
関係を築いたことがうかがえて 好感を持った

森アナウンサー

●あの年頃の子どもたちだけが持っている
エネルギーが画面からあふれ出してくるようで
最後まで圧倒された

●番組として この部活を応援したい
という雰囲気が感じられ
女子高校生の年齢相応の無邪気さが
垣間見えて ほほえましく見られた

●小学校4年生の娘が この番組を見た後
「ママ 私はこの学校に行って野球をする」
「寮にも入りたい!」と言って来ました
女子高校生の生き生きとした姿を
捉えているからだと思う

●明るく 楽しく でも勝ちたいという
思いも秘めて
真剣に打ち込んでいる野球女子たちの姿に
心が洗われる思い
「今どきの若者たちも捨てたもんじゃない」と
再認識させてくれる
また それを優しく厳しく指導する監督 コーチ
親御さんの温かさに気持ちがほっこりとした

佐藤アナウンサー

●月曜日の午後7時という時間帯に
この番組を放送したことを高く評価する
作り手が自信を持って見て欲しいと考える番組は
多くの視聴者が見られる時間帯にこそ放送すべき

●金桃花さんという存在を
しっかりと物語の軸に据えたこと
そして 彼女をめぐって
ドラマチックな出来事が相次いで起こったこと
これにより 最後まで視聴者の関心を
引きつけることに成功していた

●キャプテンに選ばれた金桃花選手の
悩みと成長 チームメイトたちとの交流と友情
そして彼女のケガをきっかけにして
チームの一体感や集中力が高まるくだりなど
青春スポーツドキュメンタリーとして
とても良く出来ている

森アナウンサー

ここまで、委員から頂いた評価点を
お伝えしてきました。ひきつづき
評価点をご紹介します。

●「実はこの後 彼女が チームのキーマンに
なっていくのですが それはまだ先の話」という
ナレーションを挟んだのも効果的
視聴者としては 彼女に意識の焦点を合わせつつ
以後の展開を「落ち着いて」見ていくことができた

●「どんな思いで ここに来たのか」という
インタビューに答える表情とコメントは良い
ここで 全国 全道から野球をするために
女子高校生が集まったということがわかる

●オーストラリアの選手達との交流で
短時間で あれほど旧友のように
親密になれることに対して 脅威すら感じた
最も印象に残った

●雪の中でのシーンを盛り込むために
放送が12月になったのか
結果的に言えば 北海道の野球チームを
取り上げるなら雪の中でのシーンは不可欠

佐藤アナウンサー

●高校の女子硬式野球部が
10年前には全国で6校に過ぎなかったが
今ではその4倍にも増えていること
背景に日本女子プロ野球リーグの存在があることを
きちんと紹介していたのも視聴者に親切

●グラフと数字のファクトがあることは
説得力となって必要な要素だ

●ジェンダーに関して ヒロさんの発言については
確かに「大丈夫かな」と感じた
とはいえ あの発言は いわば愛情の裏返し
であることは十分に伝わった
お父さんの発言も愛情と信頼関係あってこそ
さほど気にならない

●この番組が 古くから女性に求められている
「女子高校生はこうあるべきである」という
ジェンダーを前提に作られているのではないかと思ったが
実際は違い 部活動に没頭している高校生を
ライトに描いていたドキュメンタリーだった

森アナウンサー

ここまでは、委員の番組に対するご意見のうち
評価点についてお伝えしてきました。
この後は、改善点、要望点をお伝えします。

《改善点・要望点》

▲応援したいという想いが先走り
予定調和的な素材の拾い方になっていなかったか
様々な盛り上げファクターを付加して
根本が見えなくなってはいないか

▲おおまかな流れとしてはわかりやすかったが
野球部の成り立ちや監督 コーチについて
情報がもっとほしい

▲確かに 見やすい番組ではありましたが
残念ながら印象に残る言葉などはあまりなかった

▲全員が一丸となってゴールを目指し
限界まで頑張るというストーリーは
日本人が特に好むものだ
フランスには 部活がないので
それほど心に響かない

▲1時間番組が少し長く感じた
内容は盛りだくさんであったが
何か少し物足りなさを感じた部分があった
選手の心の内についても
もう少し生の声を聴きたかった

佐藤アナウンサー

▲新陽高校は どうして道内で最初の
女子硬式野球部を作るに至ったのか
高校側の思いや苦労などについても説明が欲しい

▲ピンク色やキラキラする文字スーパーを使った
「女子だよ!」というアピールに少し違和感
女性が何をしても まず「かわいい」で
なくてはならないという考え方ではないか

▲女子が野球というのは 今の日本で珍しく
女子が野球なんてと思っている人も多いと思うが
それに迎合するのではなく 
もっとこの未知な部分でがんばっている彼女たちを
ジェンダーの視点からも応援するような
つくりにしてほしかった

森アナウンサー

ここまで、委員の番組に対する
改善点、要望点をお伝えしてきました。
ひきつづき、改善点、要望点をお伝えします。

▲ヒロさんの
「女子が埃にまみれて」という部分は
いらなかった あえて入れない方が良かった
ジェンダーについて
専門家の方からアドバイスをもらうと良い

▲最後の山本さんのメッセージは
特に番組に何ももたらさなく不要
そして 山本さんの横顔のアップが
長すぎて不自然だった

▲ナレーションのNMB48山本彩さんの
役割が違うのではないか
あの人を採用するのであれば
あんなに説明的に喋らせない方が良い

▲ナレーターの山本彩さんは
個人的には やや聞きづらいという印象
ナレーターというのは番組を引き締める重要な役割
きちんとナレーションができる人であって欲しい

▲キャプテンの金桃花さんに
フォーカスを当てようとしているのか
全体のほんの一部としたいのかが
はっきりしないので混乱した

佐藤アナウンサー

▲金選手だけに注目しすぎではないか
実力 知名度 将来性 バックグラウンドを含め
素晴らしい選手であり とても魅力的だとは思うが
もう少し他の部員たちについても見たかった

▲金由紀子さんが 元気づけるため
練習を見に来てくれることは良かったが
それによって 彼女たちは何を感じ取ったのかが
もう少し分かれば 金さんの紹介も活きてきた

▲「キャプテンの怪我から 変わり始めた部員たち」
「仲間たちとすべては勝利のために」
全国大会への期待感を高める演出だと思うが
映像的な説得力に欠ける
それを画で見せるのが テレビの仕事ではないか

▲女子野球を取り巻く環境や実状について
説明が不足している
世間への浸透度合などが
番組を視聴してもなかなか想像できない

森アナウンサー

ここまで、
改善点、要望点をお伝えしてきました。
この後は、委員からの提言をお伝えします。

《提言》
☆地元のこのような話題を
これからもたくさん取り上げていただきたい

☆ジェンダーを意識して番組制作をして欲しい

☆再来年に1年生が3年生になって
学年が揃った野球部としての姿を絶対に見たい

☆目指すべき目標があるスポーツはやはり良い
できればこれからも 彼女たちの成長を
追って欲しい

☆今回は桃花さんにスポットがあたっていたが
次回は色々な選手にスポットをあてて
また番組をつくって欲しい

佐藤アナウンサー

ここで、お知らせです。
HTBアナウンサーは、毎年3月、
東日本大震災を風化させないためのイベントを
開催しています。

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今、私たちにできること~3.11とともに歩む

森アナウンサー

今年は、被災地を毎年訪れ
演奏会を開催している
アンサンブル奏楽のコンサートに合わせて、
朗読を行います。
また、会場には、避難所体験スペースを設け
「防災・減災」について皆さんと一緒に考えます。
「今、私たちにできること~3.11とともに歩む」は、
来月11日、日曜日、午前11時から
札幌駅前通地下歩行空間「チカホ」の
札幌駅側スペースで開催します。
ぜひお越しください。

佐藤アナウンサー

「あなたとHTB」次回の放送は
2月と3月に開催される
放送番組審議会における
委員のご意見を紹介いたします。
4月に放送することになっています。

過去の放送より