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HTB 北海道テレビ放送 会社案内

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番組審議会だより


 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第3日曜午前5:30から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第445回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2012年6月27日(水)
15:00~17:00

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審議番組

HTBノンフィクション「国の責任を問うということ~由仁町C型肝炎訴訟の行方~」
2012年5月19日(土)16:30~17:25

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出席委員
内田和男 委員長
新谷朋子 副委員長(レポート)
見野彰信 委員
小西由稀 委員
千葉光宏 委員
平島美紀江 委員
伊藤千織 委員
大西昌美 委員(レポート)
烏日娜 委員
会社側出席者
代表取締役会長 荻谷忠男
代表取締役社長 樋泉 実
取締役 林 亮一
取締役 持田周三
CSR推進室長兼ホットラインデスク部長 国本昌秀
報道情報局長 寺内達郎
編成局長 川筋雅文
広報部長 岡 仁子
番組担当プロデューサー 山田佳晴
番組担当ディレクター 広瀬久美子
番組審議会事務局長 四宮康雅

【会社報告】

  • 平成24年度情報通信月間北海道総合通信局長表彰
  • 札幌市から東日本大震災被災者支援で感謝状
  • 子育て支援でくるみんマーク取得
  • 「風のシナリオ」が北海道映像コンテスト2012テレビ番組部門の最優秀賞を受賞
  • ユメミル、チカラ応援レポート2012発行
  • ホットラインマンスリーレポート2012年5月
  • 番組モニター報告書2012年5月

【委員の意見要旨】

◇制作者が長期にわたり丁寧な取材を積み重ね、このテーマについて深く勉強していることが随所に窺えた。オープニングのテンポの良い映像が全体のイメージをしっかりと伝えて、惹きこまれた。登場人物も整理されており、過不足のない解説がタイミングよく配置されていた。

◇重厚かつ訴えるチカラが漲る作品だった。C型肝炎についての的確な説明、行政側の対応ふくめ大変分かりやすい。患者のひとりである南川さんの「私の肝臓を返して・・」という言葉が胸に重く残る。

◇患者だけでなく、家族や弁護士、医師、行政側などさまざまな立場の方々への丁寧な取材が、内容に多角的な視点と深みを与えている。C型肝炎訴訟というメディアでは大きく取り上げられない問題に光を当てたことは大変意義深い。

◇小さな町村では、医療機関や医師に問題があれば大変深刻な状況に陥ることを目の当たりにした思い。WHOの警告に日本のガイドラインが30年遅れていることだけでなく、日本では様々な規定の見直しがなされず、旧態依然であることが問題の深刻さに拍車をかけていると感じた。

◇ずさんな医療行為、医療行政の無策により、かけがいのない命が危機にさらされている現実、患者たちのやり場のない怒り、取材者の憤りが行間から伝わる素晴らしい作品。

◇岩崎さんが薬を飲む場面でのお孫さんの目の動き、対話集会で、厚労大臣の「訴状が届いていないので・・」との一言を聞いた時の患者たちの落胆の表情など、到底文章では表現し難い。映像の力強さ、パワーを実感した。

◇治療の辛さ、経済的負担、周囲の偏見、家族との関わり、不安、ぶつけようのない怒り、そしてあきらめなどこの病に苦しむ患者の問題全てが網羅されている。神様と崇める医師から病をうつされた苦悩、地方の町の選択肢のない葛藤や医師と患者間に横たわるある種の主従関係まで描き出されていた。

◇報道に携わるひとりの生身の人間として、町民に寄り添いつつ、感情を抑制し、丁寧な取材を粘り強く続け番組化を果たした広瀬ディレクターの姿勢に深く共感した。小宮山厚労大臣のインタビューは圧巻。表情のアップから、官僚が用意したであろうペーパーを引きの映像で見せている。制作者の明確な意図を感じ拍手した。

◇森さやかさんの落ち着いたナレーションが内容に寄り添い素晴らしかった。BGMの選曲も申し分ない。

◇国の責任を問うことの具体的に何が難しいのか、裁判を進めるうえで、B型肝炎に比べてC型肝炎のどこが難しいのか、もう少し丁寧な説明が欲しかった。

◇今後も、裁判も含め難しい局面が立ちはだかると思われる。訴訟の推移や原告団の動きなど取材を継続し、発信し続けていただきたい。

◇血液以外では感染しないことなど、C型肝炎についての正しい知識を広く啓蒙していくことにもメディアの意義がある。

※次回の審議会は、平成24年7月26日(木)です。