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番組審議会だより


 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第4日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第479回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2015年11月26日(木)
15:00~16:50

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審議テーマ

「FFFFF」

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出席委員
平本健太 委員長
作間豪昭 副委員長
閔 鎭京 委員
渡辺淳也 委員(レポート)
福津京子 委員
高橋留智亜 委員
森田良平 委員
古郡宏章 委員
遠藤香織 委員
喜多洋子 委員
会社側出席者
代表取締役社長 樋泉 実
常務取締役 田中英也
取締役 国本昌秀
役員待遇コンテンツ事業室長 川筋雅文
報道情報局長 東 直樹
編成局長 福屋 渉
CSR広報室長 岡 仁子
番組担当プロデューサー 丸山謙治
番組担当ディレクター 柴田 遼
番組審議会事務局長 四宮康雅

【会社報告】

  • 第63回民間放送全国大会報告
  • 「LOVE HOKKAIDO」について

【審議対象番組についての委員意見要旨】

<評価点>

●短い番組でありながら、大谷選手を、ファン目線、監督目線、解説者目線と、さまざまな角度からの視点を盛り込んであり、ふだんから余り野球観戦をしない、熱心な野球ファンでもない私でも大いに楽しめた。

●ヒロ福地さんのインタビューやナレーションも、大谷を初めとするファイターズの選手たちへの温かい気持ちが感じられてよい。心からチームを応援している人がこのように番組を進行することで、見ているこっちも巻き込まれ、同じような気持ちになれた。

●クライマックスシリーズでの打者大谷の場面から入る冒頭シーンは、チャンスに代打として送られ、三振、また初戦でも打ち込まれ、負け投手になっている。ことしのクライマックスは大谷で負けたかのような印象が残るシリーズだった点を踏まえ、「悔しいシーズンの結末 3年目の二刀流」というタイトルにぴったりの出だしだった。

●3年目の大谷の全体像を見せるという観点からは、本人へのインタビューもふんだんにあり、見やすく、わかりやすい構成だった。

●投手として、ヒロさんのインタビューにもあったように、1年目、2年目、3年目でどのように成長してきたのがとてもわかりやすく理解できた。打者としては、調子が余りよくない中、焦りだけが前に出ている等、技術の客観的な理由よりは、大谷選手の個人の本音に近い悩みが聞けたので、よかったと思う。

●栗山監督が大谷選手を深く信頼している様子がよく伝わった。冒頭の「必ず同点にしてくれると信じた、よければ大谷選手がすごいし、悪ければ僕の責任である」との言葉は大変印象深い。監督と選手は信頼関係の中で成り立つものだと感じた。

●今回の番組を見て、成功と失敗の両方に対してどうバランスをとっていけばよいか、うまくいかなったときはなぜなのだろうと私自身に響いてくる言葉がたくさんあった。テレビは見る人の状況によってさまざまな受けとめ方ができるのだなと、テレビのおもしろさや力を改めて実感した。

●北海道日本ハムファイターズの応援番組としての、番組のスタンスはこの上なく明快。2007年からスタート以来400回を超えているということは、この番組が日ハム球団と同様に、北海道にしっかり根づいて、ファンの支持を得ていることの証拠だと思う。

●短い放送時間にふさわしいすっきりした簡潔な構成でよかった。大谷選手にこの1年間の振り返りと、来シーズンへの決意を自身の言葉で語ってもらう構成だったが、20歳とは思えない言葉の選び方や落ちついた物腰に改めて感心した。今回の選手本人に語らせるやり方は、大谷選手の個性にとてもよくフィットした形だったと思う。

●大谷選手が素直な気持ちを自然体で話しているように感じられた。二刀流を目指した彼が、3年目にして、日本一の投手になったと知り、すばらしいと思った。ヒロ福地さんのインタビューやナレーションも自然体で、選手との信頼関係が感じられ、とてもよかった。

●野球解説者の岩本さんのコメントがよかった。「あの時、あの一球」でチーム全体が大きく影響を受けることが伝わってきた。

●インタビューに答えるときのまだあどけなさの残る表情と、マウンドに立ったときの大人っぽい表情の対比が魅力的だった。食事シーンやくつろぎシーンなど、余計な映像を挟まないことで、熱い野球ファンも満足させる硬派な仕上がりになっていて好感が持てた。

●大谷翔平選手の1年間を振り返るというもので、スポーツドキュメントとして王道を行くものだった。 また、選手との交流も深いヒロ福地のナレーションには安定感があり、番組の構成も、ことしのキャンプ時のコメントから、投手、打者それぞれの選手大谷の1年間に迫っており、まさに定番の内容として不足のないものだった。

●開幕戦と投手としての最終戦については、重要な投球回の展開を1打者ずつ追うなど、番組づくりの手法は、見ている者を改めてスリリングな気持ちにさせるものだった。

<要望・改善点>

●視聴者のターゲットが不明確と感じた。野球好きの中年男性は、選手の表情には余り興味がない、また若い女性向けなら、土曜の午前中という放送時間はマッチしていないと感じた。

●子どもの親の視点で、どうやったらプロ野球選手になれるかの参考になるもの、ベテラン選手が頑張っている姿、若い、表舞台に立つことを夢見る選手たちの姿を見たい。

●見やすく、わかりやすい構成ではあったが、二刀流としての今後について掘り下げるような視点があってよかったのかなと感じた。

●「ボールをコーディネートできるようになった」「こういうボールを投げたから、協調性が見られた、フォークで決めてよかった」等、野球に詳しくない視聴者のために、テロップで解説や注釈があったらいいなと思った。

●チームの勝利や優勝だけではなくて、敗北や情けないこと、残念なこと、また、時には、選手や監督、球団やファンの振る舞いなどへの辛口注文なども、取り上げてほしい。

●二刀流を追うというテーマだったが、チームの優勝に焦点が当てられていて、最後は大谷選手への期待で終わっていた。二刀流を最後まで掘り下げた方がよかったのではと思う。

●大谷選手が、勝ち星だけでなく、防御率、勝率でも1位、奪三振で2位と、圧倒的な数字を残したことはテロップで示されるだけだった。この圧倒的な数字は、テロップだけでなく、もっと視聴者にしっかり伝えてもいい情報だったのではないか。

●打者としての大谷選手の不振の理由については、正直、番組視聴後もわからなかった。投手としての分析を岩本勉氏が行ったのと同じように、ここは打者出身の解説者に打者としての大谷選手の不振の理由も分析してほしかった。

●ファイターズは、選手の獲得から起用あるいは放出についてもいい意味で分析的に、ビジネスライクにやるということで今の地位を築いてきた球団である。そういうような特性からしても、少なくとも今回の話については分析的な視点があったほうが個人的には好みである。

●クライマックスシリーズ直後の単独インタビューの映像が幾つか折り込まれていたが、照明が悪いのか、大谷選手の顔色が悪く、何となく覇気が乏しく疲れたように見えた。そのことが少し残念だった。

<提言>

●地元放送局が視聴者のニーズに応えてファイターズ応援番組を制作し、一緒に地域を盛り上げるのは地域密着の事例として一つの好循環である。ファイターズびいきを地域の文化のレベルにまで高めていただくためにも、「FFFFF」にはさらに高度な応援番組になってほしいと考える。

●「FFFFF」が球団のイメージアップに貢献していることに自信を持ち、選手、球団の協力を得ながら、さらに多様な情報を伝えていただきたい。

●今後の「FFFFF」には、見るスポーツを超えて、番組を見ることで、スポーツをやりたくなる企画も取り上げてほしい。

※次回の放送番組審議会は1月21日(木)開催予定です。