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番組審議会だより


 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,2ヶ月に一度第4日曜午前5:35から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第505回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2018年6月28日(木)
15:00~17:00

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審議テーマ

HTBノンフィクション「ごはんだよ。にじ色こども食堂」

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出席委員
平本健太 委員長
斎藤 歩 副委員長(レポート参加)
鳥居マグロンヌ 委員
深江園子 委員
稲井良介 委員
高橋多華夫 委員
佐賀のり子 委員
嶋田知紗 委員
佐藤 敦 委員
会社側出席者
代表取締役社長 樋泉 実
取締役 森山二朗
取締役編成局長 福屋 渉
役員待遇コンテンツ事業室長 川筋雅文
報道情報局長 大羅富士夫
CSR広報室長 岡 仁子
プロデューサー 河野暁之
撮影・演出 三戸史雄
ディレクター・ナレーター 森さやか
番組審議会事務局長 斎藤 龍

【会社報告】

  • HTBの新社屋(さっぽろ創世スクエア再開発ビル)が5月31日竣工
  • 第100回全国高校野球選手権記念南・北北海道大会の取り組み
  • 「水曜どうでしょうキャラバン2018」7月12日スタート
  • HTB開局50周年の特別企画、コミック「チャンネルはそのまま!」の実写ドラマ化を発表
  • 「地域メディア活動報告Hello&Touch2018」を発行

【審議番組についての委員意見要旨】

《評価点》

●たいへん実験的で 刺激的な番組だ。識者へのインタビュー、食堂を運営する人へのインタビューも一切ない。ナレーションもBGMも字幕も最小限「映像と現場の音で勝負しよう」という作り手の覚悟が強く感じられる。テレビというメディアならではの強みに賭けて成功した作品。

●いまどきのテレビ番組は、過剰な効果音、説明しすぎでうるさいナレーション、感動を押し売りするようなストーリーなど刺激過剰な番組が多いが、この作品はその対極にある仕上がりだ。

●ただただ「こども食堂」の場面が流れ、めりはりもなく、単調な番組のように一見感じるが、さまざまな想像が掻き立てられた。あえて情報を呈示せず、視聴者に考える余地を残したいという狙いだろうか。

●たった30分の番組でこれだけのものを見せてくれたことに涙がこぼれた。素晴らしかった。上質のドキュメンタリー映画だ。

●共に囲む食卓の情緒を映像の力で淡々と描いたドキュメンタリー。「弁華別小学校最後の一年」を彷彿とさせる。飾ることなく愛情こめた丁寧な映像表現が印象的。

●子供目線のカメラが面白かった。狭い場所なのにカメラが邪魔している様子はない。

●このようなコミュニティは地域にとって重要だ。少子化の中、地域みんなで子育てしていくという姿勢が本当に必要だと痛切に感じる

●時折入る森さやかアナウンサーのナレーション「学校でも家庭でもないかけがえのない場所」とかエンディングの「あなたは誰と食べますか」がとても耳に印象的に入ってきた

●かつて審議対象となった、廃校になる小学校の木造校舎の番組でも採用されていた、短焦点レンズによる画の数々が今回の番組ではより効果的で的確だった。

●短いカットを、それも低いアングルからとらえたカットや真上から俯瞰したカットをさまざまに積み重ねた映像はたいへん見応えがあった

●全体的に少し低めの、いわゆる子供視線で映像が作られているのに、あえてところどころに挿入されるクロースアップやローアングル、あおり気味のカットなどがとても効果的。

●食材を切る音、おむすびをにぎっている際のご飯と手袋の音、こぼれる小豆の音、こども食堂で発せられるさまざまな音を大切にしている。

●ひとりで食事をとること「孤食」。5人に1人が「孤食」。無音のまま「こども食堂」の夜の外見を背景にして映示されるこのメッセージを見て実にドキリとさせられた

●当番組の清々しい余韻こそ、視聴者に「自分はどうなのだろう」「いつもの行動を変えてみようかな」と思わせる静かで心地よい力を感じた。

●「だって夜ご飯10時だもん」ここだけテロップが入ったことの潔さと森さやかさんのナレーションの絶妙な距離感がすばらしい。

●マスメディアが多く報じたことで「こども食堂」=貧困対策というイメージが広がりすぎているが、この作品では、子供たちの家庭環境ではなく、その笑顔に焦点をあてていたことが良かった。

《改善点・要望点》

▲「これは子供のためだけではない 大人にとっても」とのナレーションがあるが、大人同士や大人と子供との関わりが大人を癒していると感じる場面はなかったように思う。

▲「この子たちの親はどうしているのだろう」「親はどう思っているのだろう」と、親の立場として気にかかった。

▲時系列が分かりづらかった。バーベキュー、お正月、卒業式などの映像で判断はついたが、せっかく1年追い続けたのだから、〇〇年冬、〇〇年春などのテロップがあればなお分かりやすかったと思う

▲番組では高学年の決まった子供のみが来ているように見えたが、1回に参加している人数などある程度データが最後にでもあったら良かった

《提言》

☆根本的な解決にはならなくても、こうした報道を積み重ねることで、私たちがさまざまな問題に気づくきっかけとなり、それがいずれ社会を変えてゆく動きに繋がっていくことがある。とても重要なことだ。

次回の放送番組審議会は7月26(木)開催予定です。