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番組審議会だより
北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,2ヶ月に一度第4日曜午前5:35から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。
第511回北海道テレビ放送番組審議会概要
日時
2019年2月28日(木)
15:00~17:00

審議対象番組
出席委員
平本健太 | 委員長 |
斎藤 歩 | 副委員長 |
鳥居マグロンヌ | 委員 |
深江園子 | 委員 |
稲井良介 | 委員 |
高橋多華夫 | 委員 |
佐賀のり子 | 委員 |
嶋田知紗 | 委員 |
佐藤 敦 | 委員 |
貝澤珠美 | 委員 |
会社側出席者
代表取締役社長 | 寺内達郎 |
取締役 | 森山二朗 |
取締役 | 福屋 渉 |
報道情報局長 | 大羅富士夫 |
CSR広報室長 | 岡 仁子 |
番組担当プロデューサー | 山田佳晴 |
番組担当ディレクター | 原 彩菜 |
番組審議会事務局長 | 斎藤 龍 |
【会社報告】
- 第70回さっぽろ雪まつりは盛況裡に無事終了
- 「みんなで道フェス!2019」を道内テレビ全6局で放送
- 「聞こえない声~アイヌ遺骨問題 もうひとつの150年~」がメディア・アンビシャス大賞映像部門メディア賞を受賞
- HTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」3月18日~22日5夜連続で放送
NETFLIXでも3月11日から独占先行配信
【審議対象番組についての委員意見要旨】
≪評価点≫
●まだあまり知られてない化学物質過敏症がいかなる病気か、社会の理解が不十分である。この番組で、患者さんたちがどれくらい辛い思いをしているかを知ることができた。
●少数の人々の生きづらさを社会に呼び掛けて問題提起している、実に完成度の高い番組だ。
●化学物質過敏症についてはなんとなくは知っていたが、実際に発症している方の様子を見たり話を聞いたことはなく、それだけでもかなりインパクトがあった。
●この番組を見て私自身が、化学物質過敏症だったと分かった。
●細かいところにまで神経が行き届いた、見応えのある作品だ。
●短い番組のなか、職場の様子、病院での様子、勉強の様子など、一人ひとりの日常の一部がよく伝わった。
●「叫び」という言葉で、何かを訴えたいというニュアンスが伝わってくる番組タイトルだった。見終わった後に、なるほどと納得することができた。
●国民の7.5%が発症しているという事実にショックを受けた。接触ではなく、匂いだけで発症する人が相当数いることは知らなかった。
●データを積み重ねることで、少しでも被害の全体像を浮き彫りにしようと努めている。こうしたところにも、丁寧な番組作りがうかがえて好感を持った。
●各省庁が「できない理由」を述べるシーンで、縦割りの行政の難しさをあらためて感じたが、文科省の「問題を周知して行くことも必要」との言葉に、少しホッとするところもあった。それぞれの行政のコメントを等しく放送することは良かった。
●番組の締めの「妹さんが幼稚園に通えなくなりました」という短く淡々としたフレーズが、とても衝撃的だ。
●香りが長持ちする柔軟仕上げ剤のCMがここ数年、異常なほど多いと感じている。香りに満ちた社会に対する警鐘は必要だ。無自覚な香りが溢れかえっている現代社会を見つめ直すいい機会をこの番組は与えてくれた。
≪改善点 要望点≫
▲内容が多岐にわたっていて、それぞれがやや中途半端である感が拭えない。
▲症状が出る物質のリストをもっと詳しく知りたかった。例えば、私の様な軽度の症状の方の話も聞きたかった。
▲厚労省や消費者庁の担当者などの話から、医学的知見の確立には至っていないことが前提となっている印象だが、症例の研究の進展やその結果の集積、検証がどの程度までなされているのか全くわからなかった。
▲日本の状況が、海外諸国と比べて多いのか少ないのか?こうした情報も入っていると、事象をより相対化して眺めることが出来るようになる。
▲官庁が単純に悪者に見えるのは物足りない。例えば、どんな食品添加物も薬になり毒になる。困っている人に対する想像力がない世間の問題と、症状が病気と認められない医学や科学の問題は、整理しなければならない。
▲村山くんのかぶっている帽子について説明が欲しかった。
≪提言≫
☆この番組を通じて「香害」という存在を知ってもらい、皆が理解を深め、一歩でも苦しんでいる方々が前へ進めるようになることを願う。
☆日本香料工業会の担当者、そして国の対応の場面で「競争領域」という言葉が出てきた。この点がこの問題の核なのではないか。背後に大きな資本の存在を感じた。今回は、初回の問題提起と位置付けて、今後究明する取材の継続を望む。
次回の放送番組審議会は3月28日(木)開催予定です。