2023年1月21日(土)放送
食のチカラ「釧路町昆布森の真だら」
今回ご紹介するのは、北海道産の真だらです。
わたし髙橋まりもは、釧路町昆布森に行って取材してきました。
寒さが厳しいこの季節だからこそ身が締まって脂のりも良くなる冬の味覚の代表格。
こちらをご覧いただければわかるように、とにかく大きいんです!
人口1万9千人ほどの釧路町。
昆布森地区は、その名の通り昆布資源に恵まれていて漁業が盛んな町です。
午後9時30分過ぎに港へ行くと第三十六千代丸(ちよまる)の漁師さんが出漁の準備をしています。
漁師歴18年、石山辰也さんです。
真冬の海は危険なため、スタッフは乗船できません。
漁師さんたちの協力で小型カメラをつけて撮影します。
ポイントまでは1時間ほどで到着。前の日に仕込んだ網をレーダーとGPS、そして人の目で探します。
真だらは、刺し網漁。魚の通り道に網を仕掛け、網に刺さった魚を絡め取ります。
刺し網は深いときで400メートルのところにある。
長さは2キロ以上、幅は3メートルから4メートル。すごく細長いです。
鮮度を保つために行われる『船上活〆』 漁師さんの経験がものをいう難しい作業です。
およそ6時間にわたる漁。この日は、130匹ほどの真だらが網にかかり
その半分が船の上で活締めされました。
ここからは旬の真だらを使った美味しい料理を作ります。
料理研究家の坂下美樹先生です。
≪たらとじゃがいものパン粉焼き≫
こちらは、牛乳でたらとジャガイモを煮込んでからオーブンで焼く南フランスの郷土料理です。
まずは、たらの下処理をします。
皮と骨を取ってひと口大に切ります。あとでジャガイモと一緒に潰すので皮がない方が舌触りが良い。
たらに、塩・コショウ・白ワインをかけて5分ほどおいたらキッチンペーパーで水気を拭き取ってください。
皮をむいたジャガイモをレンジで5分ほど加熱したら少し粗めにつぶします。
鍋にオリーブオイル・ニンニクのみじん切りを入れて香りがでるまで弱火で加熱します。
下処理をしたたらを加えます。全体に油を絡めるように表面を少しだけ加熱します。
ここに牛乳を1カップ入れて3分くらい煮ます。
香りづけにローリエを加えます。
先ほど潰したジャガイモを中に入れます。水分が飛んでたらの味がジャガイモに移るまで数分間煮ます。
ローリエを取り出して、塩・コショウ・粉チーズで味付けします。
粉チーズをかけます。あとで表面にもかけるので少し残しておきます。
耐熱容器に具材を入れて、粉チーズとパン粉をかけたら
オーブントースターで焦げ目がつくまで7~8分焼きます。
焼き色がついたら...最後にパセリを散らします。
『たらとじゃがいものパン粉焼き』完成です!
≪たらと香味野菜のキムチパッツァ≫
たらは水気を拭いて、両面に塩・コショウをしておきます。
長ネギは10センチほど白髪ネギにして、残りは全部ななめ切りにします。
白髪ネギが準備できたら、水にさらしておきます。
フライパンにごま油をひいたら、薄切りのニンニクを加熱します。
ニンニクは、焦げ色がついたら一旦取り出して下さい。
つづいて、たらを皮目の方から焼きます。まずは、皮からパリッと焼きます。
皮にいい色がついてきたら一度ひっくり返します。表面だけ熱が入った状態ですね。
たらが焼けたら、長ネギとミニトマトを加えます。
さきほど一旦とり出した香ばしく焼けたニンニクをたらの上に散らして、白菜のキムチをのせます。
酒と水を加えたら、野菜がしんなりするまで煮込みます。
野菜がやわらかくなったようなので、フタを開けてみます。
最後に、塩・コショウで味を整えたら白髪ネギと5センチ幅に切った三つ葉をのせます。
『たらと香味野菜のキムチパッツァ』完成です!
まりものイチオシは昆布森の真だら!