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2023年3月4日(土)放送

特集

健康けっこう!調べ隊 アレルギーに注目

「健康けっこう!調べ隊」のコーナーです。

このコーナーは、道民が気になる健康情報をお届けする

天使大学とイオン北海道、HTBの共同プロジェクトです。

今回は『アレルギーに注目』です。悩ましい花粉症の春がやってきます。

アレルギー。

人の体には、細菌・ウィルスなどの微生物や異物から身を守るために

「免疫」という仕組みが備わっています。

この免疫が、花粉や食べ物など、ある特定の異物に対して

過剰に有害に反応するのが「アレルギー反応」です。

 

例えば、鼻から花粉を吸い込んだ時に、

花粉に対する異常な抗体がつくられる場合があります。

その抗体は、アレルギーに関与する細胞に結合。

再び花粉を吸い込んだ時に、それが抗体にくっつくと、

アレルギー反応を起こす物質が出て、くしゃみやかゆみ、

ひどい時は呼吸困難やショック状態になる場合もあります。

 

アレルギーに詳しい北海道大学病院

アレルギーセンターの中丸裕爾センター長に伺いました。

これから花粉症の季節がやって来ますが、やはり花粉症で悩んでいる方っていうのは多くいらっしゃいますか。

「そうですね、非常に多いというのが最近の印象です。

1998年には大体30%位だったアレルギー性鼻炎をお持ちの方がですね10年おきに10%ずつ増えて、

2019年一番最近の結果によりますと50%、日本人の2人に1人がアレルギー性鼻炎をお持ちという、そんなような時代になってきています。」

そんなに多くいらっしゃるんですね。

「そうですね、なのでもう国民病の最たるものだと考えています。

アレルギー性鼻炎というのは、通年性アレルギー、ハウスダストとかペットとか、

そういうものが原因で起こってくるアレルギーと、季節性アレルギー、花粉症の合わさったものなんですが、

その中で通年性アレルギー性鼻炎の方はほぼ頭打ちになっています。ですけれども花粉症は、年々増えています。

10%以上ですね、10年毎に10%以上増えていて、10人に4人は花粉症持ちというような時代です。」

北海道ではどうでしょうか?

「北海道でもですね増えています。特に白樺花粉症がですね非常に多いというのが特徴です。」

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花粉症はいやだ! という方は、どうしたら避けられる?

「花粉を浴びないという所が一番大事になってきます。

特にですね花粉がたくさん飛散している時に窓を開けてしまうと、花粉をたくさん家の中に取り込んでしまう事があるので注意が必要です。」

花粉症にならない人もいますよね。なる人とはどういった違いがあるんでしょうか。

「今、花粉症になる人ならない人っていうのは、研究段階の話になります。

遺伝や環境や食生活、様々なものがその花粉症の発症に影響していると考えられています。」

 

もうひとつの推論が、「衛生仮説」。

「花粉症が増えている原因のひとつに、家がきれい過ぎると花粉症が増えるという説があります。

これは衛生仮説と呼ばれる仮説になりますが、まあちっちゃい頃にですね、あまりこう細菌などに暴露されないと、

鼻の中の免疫がですね、細菌と戦う免疫ではなくて、アレルギーの方に変わってしまうと言われています。

確かに、文明を拒否してですね自給自足の生活をしている集団があるんですが、その集団ではアレルギーの発症が非常に低い事が分かっています。」

 

特に道民に気を付けてほしい「PFAS」(ピーファス)

「白樺花粉症をお持ちの方の多くがですね、果物や野菜を食べると口の中が痒くなるというですね、

PFASという風に呼んでいますが、それがですね、大きな問題になっています。」

 

原因は、白樺花粉といくつかの果物や野菜のたんぱく質の作りが似ているから。

抗体が同じように反応するんです。

「喉がつまったりですね、呼吸がしづらくなる、さらに言うとショックになったりする事もあるので注意が必要です。」

花粉はいつ頃から気をつけたらいいですか?

「白樺花粉が飛散するのは、4月の中旬以降なんですけれども、

その前にですね白樺花粉と非常に似た花粉を持つハンノキがですね花粉を飛ばしてきます。

ハンノキはですね3月に入ると花粉を飛散開始しますので、白樺花粉症をお持ちの方はですね、3月に入ったらですね、少し注意が必要です。」

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「食物アレルギー」について、

天使大学看護栄養学部栄養学科の吉田真弓先生にお話を伺いました。

食物アレルギーで困っている方が増えていると聞きましたが、結構深刻なんでしょうか。

「はい、発症年齢は0歳が3割、6歳以下で8割を占めており、年々増えているのが現状です。

子供の場合の原因食物は、鶏卵、牛乳、小麦です。症状はじんましんやかゆみなどが約9割です。

子供の食物アレルギーは、成長とともに食べ物の耐性が付き、3歳までに約5割、

小学校にあがるまでに8割が食べられるようになると言われています。

それに対して大人の場合は、甲殻類、小麦、魚類、果物で6割を占めています。

アナフィラキシーなどで重症になる事もあり、治りにくいのが現状です。」

 

例えば、そばアレルギー。ここまで気を付けなければなりません。

「ゆで汁や湯気でも原因となりますので、うどんとお蕎麦を両方同じお湯で茹でるお店では、

うどんを食べただけでも発症する事があります。

また、湯気がお店の空間に拡散して、お蕎麦屋さんに入っただけでも症状が現れる事もあります。」

 

大人で最も多い甲殻類アレルギーでは?

「身だけでなくスープも注意が必要です。また、かまぼこなどの魚のすり身の場合は、

材料のすり身の魚がエビを食べている事もあります。重症の方は気を付けて下さい。」

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ここは

イオン札幌平岡店です。今回は天使大学の山口先生と一緒に来ました。

先生、今回はアレルギーがテーマなんですが、食べてはいけないものって、どのように選んだらいいんでしょうか。

「診断を下された食べ物を控えるっていうのが基本です。」

それはどのように見分けたらいいんですか?

「例えば、ここにビーフハヤシがありますよね。この後ろにいろんな表示があります。

で、ここの下の方に、本品は特定原材料等28品目のアレルゲンを表示していますと。

ですので、表示をよく見て頂いて、ご自分のアレルゲンがこれに該当する物は控えて頂くっていう風にするといいと思います。」

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こういった表示は、全ての商品にされているんですか?

「はい、あの、加工食品には食品表示法で、こういったアレルゲンに対しては表示しなければいけないという規定がされています。」

こちらは、アレルギー配慮食品の売場です。こう見ると子供向けの商品が目立ちますが、いろいろとありますね。

「そうですね。ここにお米の粉が色々とありますけれども、小麦粉の代替食品としてお米の粉っていうのが、

すごく利用する、応用範囲が広いものなんですね。パンだったりケーキだったりクッキーだったり、

それからルーのとろみにも使われますね。あとはこちらにパンがありますかね。」

パンや麺がありますね

「そうですね。ここにはですね、使用していませんという表示もありますね。

成長発達段階にあるお子様にとっては、食べる事って楽しみの一つですから、

皆さんでこういったものを上手に利用して、食べられる物、たくさん他にもありますので、

そういったものもうまくとりまぜて、楽しい食生活...を送って頂けたらと思います。」

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