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人の知恵と都合と愛とエゴが解け合って”希望“が生まれた。

HTB開局55周年記念映画 奇跡の子 夢野に舞う

2024.1.20(SAT.)公開 一部1.19先行公開あり
ナレーター 上白石萌音 <俳優・歌手>画像

NEWS

オトクなデジタル映画観賞券 ムビチケ
100年前の光景を再び…タンチョウを呼び戻す、叶わぬ夢を追い続けた14人の農民たち 長期密着で捉えた過疎の農村で起きた奇跡のドキュメンタリー

HTB北海道テレビ放送は開局55周年記念として開局以来初のドキュメンタリー映画を製作・上映します。
作品は2020年6月に北海道エリアで放送されたドキュメンタリー番組「たづ鳴きの里」をもとにしたもので、明治期の乱獲などで姿を消してしまったタンチョウを再び町に呼び戻そうと、夢に向かって奮闘する14人の農民たちの姿を伝えます。
舞台は札幌近郊の長沼町。本取材は2015年から始まり、地域住民の活動や長沼町の美しい田園風景と自然の営み、そしてタンチョウが町に飛来し、ヒナを誕生させるまでに至った奇跡の実話を記録しました。
「たづ鳴きの里」は各界で評価され、科学技術映像祭の最高賞「内閣総理大臣賞」、グリーイメージ国際環境映像祭の「グリーンイメージ賞」などを受賞。撮影はその後も継続され、7年に及ぶ取材で記録した膨大な量の映像を紡いで2024年新春、自然と人間の共生を描くドキュメンタリー映画「奇跡の子 夢野に舞う」として堂々完成しました。

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STORY

農家は鳥に手を焼いている。撒いた種はほじくるし、新芽が出ればバリカンで刈っ たように食べつくす。張ったばかりのビニールハウスにはフンをかけていく。そんな農民たちが地元に鳥を呼ぶと言い出した。それも絶滅危惧種のタンチョウだ。
北海道の東部にごくわずかしか生息していない希少種が大都市札幌の近郊にある農村に 来るはずもない。それでも14人の農民が集まり、タンチョウの棲み家づくりが始まった。治水対策 で人工的に作られた遊水地の中に、タンチョウが生息できる「湿地」が回復してくると、やって くるのは予期せぬ訪問者ばかり。大量の渡り鳥に獰猛な外来種、カメラを抱えた人間たち・・・。次々と巻き起こるトラブル。果たしてタンチョウはやってくるのか?

ナレーター
上白石萌音 <俳優・歌手>

北海道の長沼町を舞台にしたドキュメンタリー映画「奇跡の子 夢野に舞う」のナレーションを担当させていただきました。過疎化に悩む 農家の皆さんが、子供たちに誇りあるふるさとを残すために奮闘する、奇跡の物語です。北海道 の大自然の美しさはもちろん、人と動物が土地を分け合うというのはどういう事なのか?という大切なテーマが、ありのままに映っています。私自身もとても勉強になりました。ぜひご覧ください。

ナレーター 上白石萌音 <俳優・歌手>画像

STAFF

監督:沼田 博光

1964年生まれ 札幌市出身
1988年小樽商科大学卒。同年北海道テレビ放送株式会社 入社。
報道部記者、情報番組担当、グッズ・著作権ビジネスや国際事業部を経て、現在は報道部デスク。日々のニュースと向き合うかたわら、自然・環境問題、アイヌ民族をテーマとするドキュメンタリーを制作。気象予報士

~映画企画制作経緯等について~

フランスの制作プロデューサーから、日本人の象徴であるタンチョウの取材をしたいと打診があり、リサーチを進める中でタンチョウ研究の第一人者、正富宏之さんと出会いました。そして「長沼町で世界初のプロジェクトが始まる」という情報を得ます。人工的に造られた遊水地の中に湿地をつくり、そこでタンチョウの繁殖を目指すというものでした。長沼町はタンチョウの生息地から遠く離れており、しかも人口200万人近い大都市・札幌のすぐ近郊で、私自身「来るはずもない」と思いながら、それでもどんな人達が、どうやって呼ぶんのだろうと関心を持ちました。手厚く保護されているタンチョウについて、フランスの制作チームが求める取材環境はとても用意できなかったので早々に断ったうえで、私の長沼通いが始まりました。休みや業務の合間に役場や農家さんを訪ねて、最初のころは会議や立ち話の雑談ばかり。そのうち、本当に姿を見せるようになります。最初に2羽が私の前を飛んだときの光景は忘れられません。農家さんと一緒に感動を分かち合いました。
取材が7年も続いたのはタンチョウの魅力や長沼の美しい田園風景がありましたが、なによりタンチョウを呼び戻そうと活動する農家さんたちの人柄とひたむきな思いがあったからだと思います。
しばらく長沼町に通って、親しく話しかけてくれるようになったころ、「しかし鳥嫌いだった俺たちが、まさかタンチョウ呼ぼうと言い出すなんてな」と皆さん笑いながら話をしているのを聞いて「えっ?どういうことですか」と聞き返しました。そして水害に泣き、国の政策に翻弄され、自然保護の団体などと対立してきた過去とその理由を知った時、映画製作を決意しました。

音楽:中村 幸代

中村 幸代
17歳から作曲を開始。1998年長野オリンピックでは、室内競技表彰式テーマ曲を担当し注目を集めた。その後、多数のアーティストの楽曲アレンジ、プロデュース、ドラマや映画の音楽制作に精力的に取り組む。多数のアルバムを発表する中、2006年リリースの『光と水の旋律』は3万枚を突破するという、インストとしては異例の好セールスを記録した。2012年には『大地と水の記憶』をリリース。2023年NHK『ニュース ウオッチ9』オープニングテーマ曲、NHK『NEWSROOM TOKYO』他、数々のテレビ番組、イベントの音楽を手掛けている。また朗読に合わせて作曲し、自らピアノを演奏する会に出演、FMラジオのパーソナリティをつとめるなど活躍の場を広げている。スケール感のある楽曲制作と、聴く人の心に寄り添う繊細なメロディで、自然や命のきらめきを描いている。

音楽プロデューサー:中脇 雅裕

大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。その後1990年代よりレコーディングディデクター・プロデューサーとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。今までに制作に携わったアーティストはPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅ、CAPSULE、 Jumgle Smile、手嶌葵、E-Girls、SMAP、坂本龍一、中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。

  • 統括プロデューサー:坂本 英樹
  • プロデューサー:四宮 康雅 堀江 克則
  • 撮影:小山 康範 石田 優行 
  • 編集:上田 佑樹 
  • 美術・CG:長谷川 卓也
  • 写真提供:佐野 ミヨ
  • 音響効果:佐々木 堅司 増子 玲奈
  • 整音:中田 壮広 江島 早紀
  • カラリスト・オンライン:笹崎 寛幸
  • 宣伝プロデューサー:泉谷 裕

THEATER

北海道

地域 劇場 公開日
札幌 シアターキノ 上映終了
函館 シネマ太陽函館 上映終了
苫小牧 ディノスシネマズ苫小牧 上映終了
苫小牧 シネマ・トーラス 上映終了
帯広 シネマ太陽帯広 上映終了
室蘭 ディノスシネマズ室蘭 上映終了
稚内 T・ジョイ稚内 上映終了
江別 イオンシネマ江別 上映終了
旭川 イオンシネマ旭川駅前 上映終了
釧路 イオンシネマ釧路 上映終了

東京

地域 劇場 公開日
東京 丸の内TOEI 上映終了

東海

地域 劇場 公開日
愛知 ミッドランドスクエアシネマ(名古屋) 5月31日(金)~

COMMENT

大自然に素手で触れる。誰も驚かぬよう、そっと触れる。「鶴が舞う里」へ生まれ変わる町を追ったドキュメンタリー。カメラは私たちに何も問わず、何も要求せずに土地と人を記録し続けた。フラットなスクリーンに映し出される奇跡を観る。人と大地の歴史が交差して、「自然」と「人間」が歩み合った。お互いの奇跡を素手でたぐり寄せ、丹精込めた田にいま鶴が鳴く。これは反省と希望の物語だ。

桜木紫乃さん作家(北海道釧路市生まれ)

気候変動とともに、毎年のように発生する水害。その対策の一つとして作られる遊水地が、グリーンインフラとして洪水被害を防ぐばかりか、多くの鳥類や魚、水生植物の生息場所を提供した。この映画は、防災と生物多様性保全、そして地域の生業との繋がりを見事に描いた力作であり、ネイチャーポジティブを考える上で多くの示唆を与える物語である。

中村太士さん北海道大学大学院農学研究院教授

道東を訪れる時折に、その姿を目にするタンチョウ。彼らは釧路湿原にしか生きられないと思い込んでいた。しかし、その「常識の壁」を壊そうとする農家14人が現れた。釧路から250㎞も離れた14人の土地に鶴はくるのか。住み着いてくれるのか…映画のラストを迎えた時、いつかきっと私の近くにも、鶴は来てくれると思い始めた私がいた。

玉川徹さんテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」レギュラーコメンテーター

人には人の、タンチョウにはタンチョウの事情がある。野生の鳥との共生が理想通りにはいかない加藤さんたちの姿を通して、私たちが生きる現代社会の課題を痛切に感じることができました。私たちの生活のなかでは、野生動物との接点がほとんどないため、自然の大切さや自然の怖さを教科書の中でしか学ぶことがありません。長沼の人たちの取り組みの重要性、それをドキュメンタリーで伝えることの重要性を強く感じました。

山田裕一郎さん映像作家(北海道恵庭市在住)

農家の庭先に、タンチョウがいる…。
その素晴らしさと難しさ。
度重なる水害の町ゆえ、自然保護より洪水対策を選択した時代もあった…。
それでも、一度失ったものを取り戻そうという長沼の人々の粘り強さに胸が熱くなる。
優しい瞳の人たちの土地だから、奇跡は起きたのではないだろうか…

阿武野勝彦さん東海テレビドキュメンタリー劇場プロデューサー

警戒心全開のとがった視線の彼ら14人との出会いから既に10年が経とうとしている。仲間として受け入れられた証に、僕に向ける視線も画面通りの優しいものに変わった頃、少し離れたところにカメラとともに沼田氏がいることが普通になっていた。それからの時間がこんな素敵な物語として誕生するとは。まさにドキメンタリー映画おそるべしだ。つぎの「奇跡の子」どこで飛び立つか。僕の頭の中には既にある。

関健志さん公益財団法人日本生態系協会専務理事

鳥と人とどちらが大事かという放水路計画をめぐる激しい対立。そこから、どちらも大切に!と訴えた遊水地案が生まれ、それが受け入れられて舞鶴遊水地は造られた。残念ながら映画はその経緯については詳しく描かないが、そこにタンチョウを呼び戻そうと、周りの人びとを動かした農民の行動と思いを丁寧に追う。四季折々の遊水地の映像が美しい。

小野有五さん北海道大学名誉教授

野生生物と人間は、長い間この地球上で共に生きてきた隣人である。これから先、彼らとどのように関わって行けば良いのか? それは“互いの存在や現状をしっかり見据え、双方の生活スタイルをリスペクトしながら共に生きてゆく”ことだと思う。この映画は、自然環境に手を加え恩恵を受けてきた農家の方々が、タンチョウと共に暮らす生活に思いを馳せ、その夢を現実へと導いた壮大なノンフィクションドラマの記録である。タンチョウを連れてきて放つという短絡的な発想に陥らず、野生生物のペースを尊重し、人や世間を巻き込んでいくための地道なアクションが素晴らしい。この作品は新たな保全活動の進め方、野生生物との関わり方を指し示す道標になっているように思える。

齊藤慶輔さん獣医師(猛禽類医学研究所代表)

タンチョウが主役であるかのように見せかけて、実は長沼町の農家さんたちが主役なのではないかと感じました。音楽やナレーションが無くても、北海道という大地に生き、次世代に引き継いで行こうとする、無骨な人間たちの奮闘を描いた映画として、充分に成立する作品であったような気がします。

斎藤歩さん俳優・脚本家・演出家

ご覧になった方々から寄せられた声を紹介します

「自然、生き物との共存の大切さを改めて確認しました」

「長沼町の農家さんの自然環境を我が子のように大事にし守る意識の高さや思いの強さがとても素晴らしいと感じました」

「札幌のすぐ近くでタンチョウがいるなど想像してもいなかったのですが驚きとともに感動で一杯です」

「美しい映像、わかりやすいCGや説明、心にしみる音楽、夢を追う素晴らしさのメッセージ性にとても胸を打たれました」

「長沼町の自然の映像がとても美しく感動しました」

「加藤さんの地域への、未来のこども達に残したい、つなぎたいという思いが伝わってくるとてもいい映画でした」

「タンチョウを呼び戻す会の人々の静かな情熱に感動しました」

「タンチョウのアップや上空からの俯瞰映像など貴重なシーンを沢山見ることができました」

「身近な場所に貴重な生態が息づいていると知り、感慨深いです」

「無くしたものを戻すのは大変な苦労ですね。長沼の方々のご苦労が身に沁みました」

「あっという間の時間でした。いろいろと考えさせられました」

「自然の映像がとても美しく感動的で心が洗われる映像と農家の人の地道な努力に感動です」

「タンチョウを呼び戻す会がそうなったらいいなという夢を現実にされたことが素晴らしい」

「千歳川放水路計画の裏でこのような物語があったとは驚きでした。この映画は今の政治家に見せるべきです」

「上白石さんのナレーションが大変良かった」

「長沼町にタンチョウがいることを初めて知り、その苦労や大変さが分かりました。音楽もとても良かった」

特別協賛

  • アミノアップ
  • 北海道ガス
  • 伊藤忠エネクス
  • 伊藤忠エネクスホームライフ北海道
  • 北海道銀行

協賛

  • 伊藤組土建
  • 草野作工
  • 中山組
  • 北開水工コンサルタント
  • 日本航空

助成

  • 文化庁文化芸術振興費補助金
  • 札幌フィルムコミッション
  • 札幌市映像制作補助金
  • サッポロスマイル

製作・配給:北海道テレビ放送
宣伝・配給協力:東映エージェンシー
カラー/5.1ch / 16:9 / 1時間37分 / ©HTB All rights reserved 2024