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9人目の出産で最大合計6600万円の手当も…「選ばれる職場」目指す北海道内企業の取り組み


さまざまな業界で人手不足が叫ばれる中働き手に選ばれる職場を目指す
北海道の企業の取り組みは?人材確保の最前線です。

■櫻井靖大記者:
「こんにちは。ご出産控えてらっしゃる?」
「7月末の予定です。」

江別市で空調設備などを作るヤブシタ製作所の三原結花さん。
来月末には3人目の子どもの出産を控えていますが、出産後には会社から手厚い手当が支給されます。

■三原結花さん:
「私が聞いているのは200万円という風に聞いています。」

ヤブシタ製作所のほか、設計会社など16のグループ企業を傘下に置くヤブシタホールディングスは、社員が安心して長く働けるよう、去年新たに「出産育児祝い金制度」を創設。2人目までは50万円ずつを支給し、3人目の出産で200万円を支給することを決めました。

■三原結花さん:
「金銭面で不安だったので、安心して育児に専念できるかなと」
Qその制度を聞いたときは驚いた?
「やっぱり『本当かな?』っていう(笑)」

この祝い金、3人目の出産以降も増え続けます。
4人目では倍の400万円、5人目ではさらに600万円、そして9人目の出産でなんと2000万円に上り最大合計6600万円もの手当が支給されます。
■ヤブシタホールディングス 森忠裕社長:
「こんな会社があるんだっていうのをですね、知ってもらえれば、うちの息子とかうちの孫をこういう会社に入れたいなってね、思ってもらえるのかなと」

ヤブシタホールディングスは社員の働きやすい環境づくりを最優先に、多くの福利厚生を取り入れています。

■森忠裕社長:
「ここは託児所になります。こどもがいるときは保育士を雇用してこどもを見ている」
社内にはゴルフの打ちっぱなしができる部屋も社員の要望を受けて設置しました。
■社員:
「昼休み中にやっている人もいますし、毎週誰かは利用している」

■森忠裕社長:
「みんな頑張ってくれておりますので、確実にですね、業績も伸びている/稼いだお金を還元したい。いたって普通のことだと私は思ってます。そのようにしないと人は集まらないと思います。」

■櫻井記者:
「平日の昼間なんですが、オフィスの中はあまり人がいません」
業務時間中でもガランとした社内なのは札幌市でアプリ開発などを行うIT企業、「インプル」。
売上はこの10年でおよそ20倍に増え、急成長中の企業です。
社員は出社の必要がなく、フルリモートでの業務が認められています。

■インプル 大口真由CFO
Q遠いところではどこで働いている?
「沖縄も今3、4人ぐらいいますし、福岡も9名とか10名ぐらいいます。」

生成AIなどの急速な進化に対応するため、IT業界では専門性の高い人材の獲得競争が激しさを増しています。

■インプル 西嶋裕二社長:
「弊社が求めている人材にマッチする方のご応募が足りないというのが正確なところ。社内に人材がいないので、外部のパートナー企業に手伝いを依頼するということをやっている」

そこで今年度から新卒採用のうち、高いスキルを備えた学生を特別枠で採用。この枠での初任給は札幌では最高水準の35万円です。
今年、初めてその枠で2人が入社しました。

■特別枠で採用された社員:
「他の新卒や同期の人よりは少し高いので、その分責任感というか、そういうところも感じてはいます」

自社の社員以外にも、職場環境の充実を広げる動きも。
買物客が行き交う地下鉄・円山公園駅直結の商業施設「マルヤマクラス」。およそ85のテナントに700人ほどの従業員が働いています。
一方で、休憩室は狭いうえに空調もなく、従業員の多くが廊下で弁当を食べることもあったといいます。
そこで去年、運営企業が休憩室を全面リニューアル。
広々としたソファーには間接照明が灯り、リラックスしやすい雰囲気に。
ほかにも新しい椅子や机をそろえた広々とした部屋もつくられ、休憩後には身だしなみを整えられるパウダールームも完備。

■テナント従業員:
「ここでまたゆっくりして、しっかり直してからお店に戻れるので、その辺はいいですね」
■テナント従業員:
「wi-fiも使えるので、大体動画を見たりとか」
およそ3000万円かけてリニューアルされたこれらの休憩室。
この日は従業員に一息ついてもらおうと、本格的なコーヒーもふるまわれました。
■三菱地所プロパティマネジメント 横川凌大福主査:
「皆さんなくして、我々もこの施設の維持管理っていうところの仕事はないので、もう1番最優先」

企業があの手この手で人材を確保しようとしのぎを削る一方、徹底的な効率化で人手不足をカバーする動きも。
江別市内の介護施設です。
ここではたった一人で利用者およそ50人分の食事の準備をしていました。
■厨房担当スタッフ:
「慣れてくると1回の分量も大体わかってくるので、そんなに大変ではないと私は思います。
」全員分の料理を盛り付けていき、専用の加熱器で一気に温めます。
厨房で調理はせず、工場から届いた真空パックの食材を使うことで、一人での対応を可能にしていました。
主に介護施設向けの配食サービスを行う「Co(コー)株式会社」従来の真空パックの食材は、味を保つために湯せんが必要でしたが、時間がかかり、施設で一人で対応するのは困難でした。
そこで人手を抑えるために、加熱器でも味が落ちないよう、工場での調理から、施設での配膳までの手順の研究を重ねたそうです。

■Co株式会社 石井則好社長:
「過疎地だとほんとにその盛り付けする人すらいない」
「介護の業界は、1人に対してヘルパー1人っていうのがどうしても原則ですので、これを効率化するっていうのは難しい」
■(利用する施設の管理会社 草野哲生社長」
「半信半疑ではあったんですが、実際やってみたら本当に(一人で)できるっていうところで。
非常にありがたいシステムだなと思ってます」

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