「妥協するならやめた方がいい」星野リゾート代表に直撃!北海道観光の展望と川湯温泉撤退騒動の“本音”
2026年 2月23日 19:14 掲載
■依田英将アナウンサー:
「年間80日スキー滑るという目標。どうですか」
■星野佳路代表:
「今年は結構順調。きょうで49日目」
「よほどの仕事のない限り雪のないところの出張は控えていまて・・・」
スキーへの情熱を隠せない星野リゾートの星野佳路代表。
今回、依田アナウンサーとの独占インタビューに応じました。
■依田アナ:
「北海道観光の可能性というのはどう見ますか?」
■星野代表:
「冬は雪があり、夏には自然があり、国立公園、世界遺産があって、温泉地があって大都市がある。ポテンシャルとしては非常に高い」
2025年、4月から9月までの北海道の観光客数はおよそ2760万人で、このうち外国人はおよそ124万人。
そのうち8割はアジアからの観光客でした。
■依田アナ:
「いま北海道は多くがアジアに頼っている。欧米にアピールすることは必要?」
■星野代表:「欧米プラスオーストラリア。時差のないオーストラリアは大事なマーケット/増やしたものが続いていくために考えていくことが大事」
■依田アナ:
「北海道も4月からいよいよ宿泊税が導入されます。代表のお考えは?」■星野代表:
「宿泊税は観光産業にとても財源になりうるものと思っている/決してすべてを否定するわけではない。ただ慎重であるべきだと思っている」
道が4月から導入する宿泊税では1人1泊あたりの宿泊料金が2万円未満の場合100円、2万円以上5万円未満の場合200円などとしています。税収は年間でおよそ45億円を見込んでいます。
■鈴木直道知事(2月20日知事定例):
「今後、観光客の皆様のニーズに合った観光情報の提供、観光人材の確保育成、受け入れ態勢の強化を図って、宿泊税を活用して取り組みを進めていきたい」
星野代表は日本の宿泊税の使い道に疑問を投げかけます。
■星野代表:
「本来は戦略があり、実行部隊がいて、その人たちに必要な資金額があり、その資金を集める方法として宿泊税がある。これはいいパターン。
でもいまの日本はまず宿泊税があって、集まったお金をどうしようかという話になりがち/あまり使い道が本来の戦略的な使い道で使われないケースも増えてくるのではないかなと懸念しています。」
■依田アナ:
「代表の仰る実行部隊、司令塔というのはDMOだと思うんですけれども、札幌もこの4月からDMOが本格的に稼働しますね」
DMO(登録観光地域づくり法人)とは観光客の誘致だけでなく観光で地域に入る収益をあげることを目的にしている法人です。
札幌市ではさっぽろ雪まつりなどの運営を手掛ける札幌観光協会が国からDMOの認定を受け、今年4月から稼働します。
■札幌観光協会DMO設立準備室大谷剛久部長:
「札幌観光協会といたしましては、データに基づいたマーケティング、こちらに注力していく/どのような方が来てくださってるのかというようなところで、そこから先のアクションにつなげていきたいというように考えてます」
国内のDMOの多くは札幌市のように地元の観光協会が担っています。
星野代表はここにひとつ注文をつけます。
■星野代表:
「権限と財源がある程度任せないとDMOは自由に活動できない/(これまでは)インバウンドを考える必要がなかった。なので各地域の観光事業のマーケティング予算は1企業ででできた/今後はそれでは十分ではない。企業が全世界からその地域に顧客を集めるだけのマーケティングはない/今までの観光協会的な延長線上にDMOを置かない方がいいと思う」
引き続いて聞いたのは、一時撤退の方針を示した川湯温泉についてです。
国立公園内に位置しながら観光客や宿泊施設の減少で低迷している弟子屈町の川湯温泉で、星野リゾートは弟子屈町、環境省とタッグを組んで再生計画に着手しています。
計画では温泉水の流れる川に入浴できる「ラグーン」や、川沿いに屋台が並ぶ「川湯横丁」が整備されることになっています。
しかし去年、星野リゾートは一時、撤退の方針を示しました。
星野リゾートによると、事業の進め方の中で外部の専門家を招くなどの要望に対し、町や環境省が応じない状況が続いたことが一因だといいます。
■依田アナ:
「町側とすれ違いもあったけど、代表としてネックだったところは?」
■星野代表:「どこでも違いはある。どこでも合意をとるのは大変/(他の地域でリゾートを作るときも)ときには対立する意見も出し合った。
考えたこともなかったようなことを考えるいいチャンス。いま弟子屈町はそういう段階にある」
その後、弟子屈町、環境省、星野リゾートの3者で協議が行われ、星野リゾートは撤退の方針から一転、再び事業を継続することで合意しました。
■依田アナ:
「開業が遅れる感じだがあの通り(パース)のものはできるのか?」
■星野代表:
「あそこから削ったり変わったりすることは将来の競争力を落としていくことになるのでだったらやめた方がいいと思う/町の方でも努力してますし環境省も積極的に取り組んでいただけていますし、我々のスタッフもやっているここからきっといい結論が生まれてくると信じている」
最後に、今後の展望を聞きました。
■依田アナ:
「星野リゾートとして札幌に挑戦したい思いは?」
■星野代表:
「もちろん挑戦したい思いはあります/札幌は日本の観光都市の中では重要な都市ですから、将来的にはそこで運営拠点を持つチャンスを模索していきたい」
「過去の北海道観光の歴史を見てみるとブームを作ってきた。例えばスキー旅行ブーム/あれもわーっと盛り上がってブームである意味終わった/どうしたらインバウンドの盛り上りを短期的に最大にするのではなく、中長期的に持続可能な安定した財源、経済効果として持続できるか考える時代になっていると思う」



























