「いつ直るかはわからない…」 被害住民「日常」未だ戻らず 札幌市手稲区爆発火災から1カ月
2026年 3月 9日 19:37 掲載
札幌市手稲区で80棟以上に被害が及んだ爆発火災から9日で1か月です。不便な暮らしを余儀なくされている住民のいまを取材しました。
がれきの中に取り残された乗用車、放置された灯油タンク。
1か月が経ったいまも、現場は爆発のすさまじさを物語っています。
静寂に包まれた未明の住宅街に鳴り響いた大きな爆発音。
先月9日、札幌市手稲区西宮の沢2条3丁目の2階建て住宅で起きた爆発火災。火元の家に住む62歳の女性が死亡したほか、夫と20代の娘が骨折などの重傷。火は隣の家にも燃え移り、住人2人が軽傷を負いました。
現場はJR函館線からも近い住宅街。
消防によりますと、付近の住宅など85棟に爆風で窓ガラスが割れるなどの被害が出ました。少なくとも、半径190メートルの範囲に及んでいます。
■千葉雄太記者:
「現場付近のこちらの住宅では今も窓ガラスの破片や窓枠が落ちたままになっています。こちらの家は窓が板で覆われたままになっていますね。
そして隣の家なんですが2階の窓がブルーシートで覆われたままになっています」
真冬の暮らしを直撃した爆発火災。復旧はいまも進んでいません。
火元からおよそ50メートルの場所にあるアパートです。
■住人:
Qガラスが割れた?
「割れてはいないけど、曲がっちゃったんですよ、全然(レールに)入らない状態。落ちちゃって、立てつけが全然合わない」
外れた窓はレールにはまらず爆発の次の日に、管理会社が半透明のシートで応急処置をしました。
■住人:
「まだ、管理会社の方から電話がきていないので、いつ直るかはわからない。窓、外が見えないから、ストレスがたまる、外の状態が全然見えないので」
爆発は、なぜ起きたのか。
■北海道ガス・川村智郷社長:
「今回の事故は、北ガスジェネックスが供給するプロパンガスに起因しているとみられており、現在、警察及び消防の調査に全面的に協力している
ところであります」
事故から8日後、北ガスジェネックスと親会社の北海道ガスが会見を開きました。
この住宅街で採用されている「コミュニティガス方式」。
住宅街の一角にボンベ庫を設置し、地下のガス管を通じて、プロパンガスを供給する方式です。
会見の中で火災後の調査の結果、爆発があった住宅のガス管に腐食による直径2ミリほどの穴があったと明らかにしました。
穴があったのは地中からガスを住宅に引き込む立ち上がりの部分です。
この穴があった配管は2022年9月に委託先の点検員が腐食の可能性を確認。報告を受けた北ガスジェネックスの担当者は「緊急性は高くない」と判断し、補修用のテープを貼るなどの対応を取っていませんでした。
■北ガスジェネックス・梅村卓司社長:
Q)腐食が進んでいることは当該住宅の居住者に報告はされていたのでしょうか?
「2022年9月の点検時のことで申し上げますと、その時にお客様への通知はしてございません」
Q)緊急性がないという判断基準というのはあったんでしょうか。
「その担当者の知見によるものということになろうかと思います」
爆発火災のあと、北ガスジェネックスはプロパンガスが供給されている周辺の住宅およそ200軒のガス管を緊急点検。そのうち2軒で少量のガス漏れが判明しました。
■女性:
「ガスが配管のところが亀裂が入って腐食して漏れてるということで、その日からガスが使用できなくなった。」
少量のガス漏れが確認された住宅に住む女性です。爆発があった住宅と同じく、地中から住宅に引き込むガス管の立ち上がり部分でガス漏れが明らかになりました。女性が配管の取り換えを申し出たところ、北ガスジェネックスは無償でガス管を交換。
一時的にガスが使えなくなったため、カセットコンロで料理をする生活を余儀なくされました。
■女性:
「ご飯ができない不便さよりも漏れてたということの方が、うちだったかもしれないというのが常に頭によぎって。」
「恐怖が最初はあったんですけど、日常生活の横に危険があったということで、怒りの方が、どうしてこのまま放置されていたのかという」
信頼を置いた生活インフラが原因とみられる今回の爆発火災。
発生から1か月経ったいまも不安な暮らしが続いています。
【スタジオ】
自分に置き換えて考えると周りの家で爆発があり
被害を受けた場合補償がどうなるのか気になると思います。
今回の場合はどうなのか北ガスジェネックスに聞きました。
「補償について現時点で決まっているものはない」としています。
今回の爆発は北ガスジェネックスのプロパンガスが原因とみられていますが現在も警察・消防の調査が続いているため、まだ特定されていません。
賠償問題に詳しい村松法律事務所の内田健太弁護士は
「原因調査中に相手方が支払うと約束するケースはまれ」と話します。
では、もし近所で爆発事故があった場合、自分の家の修理代はどう対応すると良いのでしょうか?
内田弁護士は
「爆発の原因を作った側に過失があれば損害賠償責任を追及できる。相手から賠償されるまで時間を要するため自分の保険で修理を進めた上で保険会社から相手に請求してもらう対応になることが多い」
ということです。
アパートなどですと、管理会社や大家さんに相談することになります。
では、どのような保険が爆発事故に適用されるのか?
内田弁護士は
「基本的には火災保険が適用。多くの契約で『破裂・爆発』も基本補償のセットに含まれている。交渉が難航し弁護士に依頼せざるを得ないケースも少なくなく、保険に弁護士費用特約が入っているか確認を」
としています。



























