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廃部から復活し部員15人に 地元に帰った「元プロ」監督率いる北海道森高校野球部 歩み出した甲子園への道

 元プロ野球選手が地元にUターンし、2025年、部員4人で復活させた北海道・森高校の野球部。この春、多くの新入生を迎え、新たなチームが始動しました。

森高校野球部の学生寮に越してきた新入生
森高校野球部の学生寮に越してきた新入生

春とともに野球部の学生寮に新入生がやってきました。

吉田雄人監督
「月1くらいであれば、面会というか、来ていただいて一緒に食事をとったりはOKなので」

オリックス時代の吉田雄人さん
オリックス時代の吉田雄人さん

野球部監督の吉田雄人さん、31歳。
この監督から野球を学びたいと、この日は2人が親元を離れて寮に引っ越してきました。

1年生 髙瀬広人さん
Qきょうから寮生活が始まるが?
「札幌だったんで、けっこう変わるんですけど、特に、野球やりにきたんで」

1年生 南部正臣さん
「不安ばっかりなんですけど、プロ行くためにここに来たので、強豪校を倒すためにという気持ちで来たので緊張というかこの3年間どうやって生活していくかということを考えています」

2年生 上出蒼空さん
「整骨院行く?おれ寝てようかなきょう調子悪かったなあー。まじ調子悪かった」

緊張する1年生をよそ目にリラックスした表情を見せるのは2年生のエースピッチャー上出蒼空さん。

2年生 上出蒼空さん
「いままで先輩がいなかったので、どうゆうふうに接したらいいかわからないですけど、仲良くチームとしてやっていきたいなと思います」

吉田雄人監督
Q入寮の日を迎えて当時の気持ちを思い出したりは?
「自分もこんな感じだったなと思いますね、ただ自分の場合、強豪校に進みましたけど、森高校はそうゆうところと違った魅力があると思いますし」

森町で生まれ育った吉田さん。小樽の北照高校に進学し、3回の甲子園出場を果たしました。高校を卒業してからはオリックスに入団。5年間のプロ生活を経て、地元に帰ってきました。

吉田雄人監督(2025年)
「野球で恩返しができないかなと、高校野球って周りを勇気づける力があると思っていますので」
2025年、吉田さんは廃部となっていた森高校の野球部を部員4人とともに復活。
隣町の八雲町や七飯町の高校と合同チームを組み、8年ぶりとなる公式戦出場を果たしました。
去年の夏には試合に単独で出場できる9人以上の部員確保に向けて、2回の体験会を実施しました。
この春、9人の新入生が入部。
転校してきた2人を加え、チームは総勢15人となりました。
2年生の藤川煌平さん。
今年1月、十勝地方の強豪校から転校してきました。

2年生 藤川煌平さん
「最初選手といて入ったんですけど、マネージャーという形で1回野球を離れていたんですけど、やっぱり野球をやりたいなと思って」

高野連の規定で転入生は1年間公式戦には出ることができません。
藤川さんの公式戦は3年生の春からとなってしまいますが、それでも、ここで野球がやりたいと転校してきました。
■2年生藤川煌平さん「ピッチャーとして150キロを目指して、バッターはチャンスに強くて、チームを勝利に導けるようなバッターになれればなと思っています」

寮生たちは1日コメ5合で体づくり
寮生たちは1日コメ5合で体づくり



体づくりは食事から。
寮生はみな1日5合のコメを食べます。

2年生 三上陽斗さん
「おにぎりは自分たちで当番を決めてやってます」「Qおにぎりの形にはしない?とにかく量ですね」

吉田さんの呼びかけが響いたのは、選手だけではありません。
周囲の人々も、彼らを支えます。
この場所はもともと牛舎。地元の牧場が提供してくれました。
さらに、地元の建設会社が無償で改装。
網を手掛けるメーカーがネットを寄贈し、室内練習場が完成しました。

吉田雄人監督
「本当にありがたかったです。これがなかったら体育館でトレーニングとか、走り込みしかできなかったんですけど、ボールを使って、練習させていただいたので」

この日は函館中部高校との練習試合。
先発ピッチャーは2年生の上出さんです。
函館中部高校には、去年、初めて出場した春の大会で11点を奪われ、1イニングを持たずにマウンドを降りた苦い記憶が。1回。連打を浴び、ランナーを3塁まで進めます。
それでも後続を打たせてとり3アウト。
ピンチを切り抜けます。

吉田雄人監督
「ランナー出てもね、落ち着いてたら大丈夫だから」

上出さんはその後もランナーを出しますが、この春から重点的に取り組んできた守備の連携プレーが実を結び7回を無失点で切り抜けます。

吉田雄人監督
「想像以上にやってくれていると思います。守備がいい感じですね、ピンチのところで、ミスいままでずるずるっと大量失点してしまっているところを、よく守っていたので攻撃のチャンスが回ってきた」

打っては5回。指名打者で出場した転校生の藤川煌平さん。会心の一振りは2ランホームラン。その後、1年生にもタイムリーヒットが生まれた森高校。
7対4で勝利しました。

吉田雄人監督
「この1点は取られたくない、この1点は取られていいというのがあるから、そうゆうところも徐々に覚えていきながらしっかりと勝ち切れるチームになっていこう、まずはいい勝利でしたお疲れさまでした」

2年生 上出蒼空さん
「監督ともずっと練習でやっていることを試合でできるようになれと言われてた中で、そこができるようになってよかった」

2年生 藤川煌平さん
「自分たちの力を出し切ったら強い相手とも戦えるんだなって認識できたのでよかった」

春の北海道大会(函館支部)の組み合わせ抽選会 対戦相手は強豪校に…
春の北海道大会(函館支部)の組み合わせ抽選会 対戦相手は強豪校に…

先月30日。
単独チームとなって初めて挑む、春の北海道大会の組み合わせ抽選会が行われました。

「森高校10番です」

監督が思わず頭をかかえた対戦相手。
函館大柏陵高校は去年の秋、函館支部から全道大会に進んだ強豪です。

吉田雄人監督
「チームとしては春、夏のうちに公式戦勝利というのを掲げていますので、1戦必勝でがんばっていきたい」
Qすごいひきですね
「ほんまに、さすがやな」
Q帰ってどうやって伝える?
「渡部のせいだって」
吉田さんが復活させた森高校野球部。
夢の甲子園へ。球児らの歩みは地元の人々の応援を背に一歩ずつ前へと進んでいます。

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