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ヒグマ最前線

【ヒグマ最前線】300キロ級巨大グマ相次ぐ なぜ冬眠明けに!? 進む新たな対策 “出没ゼロ”のエリアも

大きな足には鋭い爪が・・・。
今月2日、北海道興部町にある住宅近くの山林で撮影されました。
体重は300キロほどあるとされています。

木に背中をこすりつけるヒグマ(撮影・黒澤徹也さん)
木に背中をこすりつけるヒグマ(撮影・黒澤徹也さん)

別のカメラでは・・・木に背中をこすりつけて丸々と太った体を揺らし歩く様子も。北海道苫前町でも。
箱ワナの中からうなり声を上げ突進してくるクマ。
体重は330キロで冬眠明けとは思えない〝異様な肉付き〟です。

冬眠明けにも関わらずなぜ巨大なクマが各地で相次いで出没しているのか。現地を取材しました。

ヒグマを撮影している黒澤徹也さん(興部町)
ヒグマを撮影している黒澤徹也さん(興部町)

興部町に住む黒澤徹也さん。
Qここもカメラですか?
「そうです」
黒澤さんは10年ほど前から自宅近くにある山林にカメラを設置しクマの撮影や痕跡の調査を続けています。

黒澤徹也さん
「去年はここに設置して撮っていたんですよね」
Qどこですか
「この木を2メートルのところに印をつけてこすっていくシーンを去年まで撮っていました」
「においつけだと思いますねあの周りに自分のようなクマがいるって周りのクマに周知するためにやっていると思います」

黒澤徹也さん
「あそこに傷がついていますだいたい2メートル以上の高さについているこういうのはクマの爪ですね。シカが角でつけるのはもっと低い位置なので」
長年クマを撮影してきた黒澤さん。
今年の冬眠明けのクマには例年になかったある〝異変〟が起きているといいます。

黒澤徹也さん:
Q例年と違ってちょっと違うなとか思ったりしたことは?
「映る個体が大きいし太ってますね」
今月2日、黒澤さんの自宅近くにある山林で撮影されたクマ。
丸々と太ったクマの体長はおよそ2メートルで体重は300キロほど。

黒澤徹也さん
「春先はそんなに太った個体は映らないですけれども今年は多いです」「今のところ映ってるのがみんな大きい個体なのでちょっといつもとは違うなと感じがしてます」
先月には別の個体とみられるクマの姿も。
冬眠明けの時期としては多くの脂肪がついているのがわかります。

北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人教授
北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人教授

クマの生態に詳しい専門家はこういったクマは冬眠前には400キロを超えるクマだった可能性があると話します。

北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人教授
「個体にもよって差があるんですけれども大体20%から40%ぐらい冬眠中に体重が落ちると言われている」
「今の時期で300キロぐらいあるクマの場合は間違いなく冬眠直前は400キロを超えているぐらいの大きさになっている」

去年、全道的にドングリなどの木の実が不作となりエサを求めて市街地などへクマの出没が相次ぎました。
道によりますとクマによるデントコーンなどの農業への被害も年々増えていて2024年度には3億5400万円と過去最悪の被害に。個体によっては山にある木の実に頼らず畑にある農作物などで栄養を蓄えていった可能性があるということです。

■北海道大学大学院獣医学研究院下鶴倫人教授
「最近は家畜飼料の高騰化によってデントコーンの作付けとかが非常に増えていてデントコーン自体背も高いですし一回中入っちゃうとなかなか外から見えないということもあってヒグマにとっては非常に利用しやすい農作物の一つになっていると思います」
「クマにとってそれを一回学習しちゃうと毎年同じような行動をとるということも十分に考えられると思います」
「ただですね地域によっては冬眠明けすぐに高カロリーな食べ物特に鹿であるとか利用できるような地域に生息しているクマにとってみたら冬眠明けに体重を増やすということも場合によっては考えられる」

福島町産業課 福原貴之課長
福島町産業課 福原貴之課長

(北海道福島町・2025年7月)
撮影者
「座った。なんで動かないんだろう…」

2025年、度重なるクマの出没に悩まされた北海道福島町。
去年7月には新聞配達員の男性がクマに襲われ死亡しました。
通報者(2025年7月)
「かまれて引っ張られて被害にあった人が助けてと言っていたが抵抗は無力だった」

福島町では対策が進められています。

前田愛奈記者(11日)
「住宅が広がる場所と山との間を区切るように電気柵が貼られています。
この電気柵はずっと海の方まで続いています」

町は去年から山から中心部にかけてクマが出没しないよう町は電気柵の設置を進めています。長さはあわせておよそ5キロにも及びます。

福島町産業課 福原貴之課長
「町民の皆さんの安全と安心これが1番だと思いますのでその対策とするとできることからやっていく。その中でいち早く電気柵、春先から設置させていただいたという状況でございます。電気柵を設置した以外にも2・5キロぐらいの予備がございますのでそこをしっかり有効的に活用していきたいなと思っております」

福島町が設置した電気柵
福島町が設置した電気柵

福島町民
「シカとか来なくなったのでましになったんじゃないですか(クマの目撃は)全然聞かないですね今年入ってから」
福島町民
「町頑張ってるからさ草刈りも予定しているみたいだし助かるすごく」
効果は既に出始めていて町によりますと今年、電気柵を設置したエリアにはクマの出没は確認されていないということです。
さらにクマが身を隠さないよう草刈りを進めているほか見回りするハンターへの報酬など今年度、クマなどへの対策費は2021万円にのぼります。

福島町産業課福原貴之課長
「1番は(費用が)かからないことに越したことはないけども、ある程度町民の皆様の安全を守るためには必要な手段なのかなと思ってますのでやむを得ないのかなと思っております」

埋めたシカを食べるヒグマ
埋めたシカを食べるヒグマ

春の味覚を求めて、山菜採りのシーズンを迎えた道内。
例年、クマによる被害が増えてくるこの時期は人とクマに共通点があると専門家は指摘します。

北海道大学大学院獣医学研究院下鶴倫人教授

「今の時期は草など山菜類などを主に食している時期なので人間との関係でいうと人間側も今の時期に入って山菜採りをされる方多いと思いますのでそういった意味で同じようなエリアで同じものを探している」ちょっと裏山に入るという時でも警戒を怠らず十分な装備をして出かけるというようなことが重要になるのかと思います

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