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「廃業しなければ」漁師の苦悩…"函館からイカが消えた" 初水揚げなし 産卵数減少、去年より事態深刻か

「イカのマチ」函館に衝撃です。
きのうスルメイカ漁が解禁されましたが、漁獲量はほとんどなく、初競りが中止となりました。
2年連続の異常事態です。

港に帰ってきた船のいけすには、イカがわずか2匹しかいませんでした。

漁師
「去年4匹、きょう2匹、また、何日か(漁は)休み、あす行く元気がない」

漁師
「(Q、出荷は?)「26匹だもん、出せない。」

きのう解禁された函館のスルメイカ漁。
本来であれば漁船は深夜に戻ってきますが、「イカがいない」と9隻全てが早々に漁を切り上げ、初水揚げには至りませんでした。
さらに…

漁船の燃料である重油の価格が中東情勢悪化の影響で高騰。
今年3月、1リットルあたりの平均価格が24円ほど上がり、先月も156円台と高値が続いています。
こちらの漁船、水揚げできなくても、きのう1日だけで燃料代はおよそ8万円です。

漁師
「廃業しなければいけなくなる、本当に。夢も希望もねぇ」

前田愛奈記者
「本来であれば、競りにかけられるスルメイカが並んでいるはずですが、イカの姿はありません。閑散としています。」

函館でのスルメイカの初競りは去年、1965年の市場開設以来初めて延期に。
今年も深刻な不漁となり、2年連続で見送りとなる「異常事態」となりました。

けさ市内のイカ専門店に並んでいたのはスルメイカではなく、まもなく漁期を終えるヤリイカです。

富田鮮魚店 富田和子さん
「残念しかないですね、函館はやっぱりイカがメインだから、イカがないとお客さんは減っていくから、少しでも量があがってくれたら助かる」

専門家は、温暖化による海水温の上昇が要因の一つと指摘します。

北海道大学 中屋光裕准教授
「生まれる時期とか場所とかがだいぶ変わってきてるんで、そういうことが影響して、うまくとれないっていうことになっていると思います」

今年は、最盛期を迎える秋以降も、不漁になる可能性があるといいます。

秋にとれるイカは太平洋側を北上しますが、去年より産卵場にいるイカの数が少なくなっているということです。

北海道大学 中屋光裕准教授
「太平洋、東シナ海で生まれた子どもが少ない可能性がある。産卵量が少なかった。親がその産卵場にたどり着いた数がすごく少なかったんじゃないか」

あす(3日)以降もほとんどの漁船が操業を見合わせるとみられていて、「イカのマチ」の苦悩は続きそうです。

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