元プロ監督率いる森高校野球部「復活の夏」 挫折乗り越えゼロから目指す甲子園
2026年 7月11日 12:20 掲載
HTBが取材を続けている道南・森高校の野球部。元プロ野球選手の監督と選手たちが挫折を乗り越えて挑んだ夏の甲子園出場をかけた戦いを追いました。
去年、8年ぶりに復活した森高校の野球部。
その立役者、吉田雄人監督です。
森町出身の吉田監督は小樽の強豪・北照高校に進み、卒業後はオリックスで5年間プレーしました。去年4人で再スタートしたチームは今年9人の1年生が入り総勢15人に。3年生はいないものの、単独で公式戦に出場できるようになりました。
この1年、吉田さんが特に力を入れて
指導してきたのが2年生のエースピッチャー上出蒼空さんです。
■上出蒼空さん
「初めて会ったときに監督にピッチャーをやりたいと、一緒にキャッチボールをした結果でピッチャーできるよって言ってくれたので、それも森高校を決めたきっかけでもあります」
小学校で野球を始めた上出さん。中学までは外野などのポジションを守っていました。吉田監督の後押しもあり、ずっと憧れていたピッチャーをやるため森高校への進学を決めました。
■上出蒼空さん
「あまり学校に行ってなくて、進学できるところで野球ができるところがあまりなくて。学校に行ってなかった自分が嫌でしたし、親に甘えているところがあったかなと思いますし、親から離れたら自立できるかなと思って森高校に来ました」
■吉田雄人監督
「間違いなく彼に一番厳しく接したと思いますし、それは本人にもピッチャーをやりたいって言ったからにはチームで一番頑張らないといけないって最初に伝えたことなので、厳しく接したんですけど、その中でも本当にあきらめることなく毎日頑張ってくれたなと思います」
部員15人のうち、12人は寮で暮らしています。この日のメイン料理は寮母でもある、吉田監督の母親特製の手作り餃子です。
札幌出身の上出さんも親元を離れて寮生活。
■上出さん
「この漫画はもう買ってないですけど、去年持ってきました。最初の方特に練習1回1回疲れて、いつの間にか買わなくなりました」
翌日に控えた夏の大会の予選には1年間練習に使ってきた特別なグローブで臨みます。
■上出さん
「親に初めて買ってもらったピッチャー用のグローブなので大事にしてますね。(親は)快く送ってくれたので、恩返しというか、いいところを見せて送ってよかったなって思ってほしい」
試合の舞台は函館。スタンドには遠方に住む選手たちの家族も駆けつけます。その中の1人、エースピッチャーの上出蒼空さんの母、朱加さんです。
■上出朱加さん
「大好きな野球を高校で思い切りできることができて悔いなく全力出してもらえればそれで十分、それで勝ちもついてくると思うんで、全力を出してがんばってほしい」
1回の表。森高校はヒットがつながり、2アウトながらランナーを3塁に進めます。4番の一打で先制点をもぎ取ります。
その裏、先発ピッチャーの上出さんは制球が
定まりません。相手に逆転され、3点を奪われました。
初回の乱れから少しづつ落ち着きを取り戻し、3点を追いかける展開で試合を折り返します。
反撃ののろしが上がったのは7回。ヒットとフォアボールで満塁のチャンスを作ります。ショートゴロの間に1点を追加。さらに、相手のワイルドピッチもあり1点差まで迫ります。
2点差であとがない状況で迎えた9回。三者凡退でゲームセット。森高校は惜しくも初戦敗退。3年生のいない中、単独チームで初めて挑んだ夏の甲子園への挑戦が終わりました。
■吉田雄人監督
「お疲れ様、まあ悔しいよね。2年生はあと1年しかない、1年後のきょうはもし負けたら高校野球が終わる、その思いが向こうのチームから感じたと思うし、最後の夏はどんなに調子が悪くても勝ち切れる、正真正銘の自力をちゃんとつけて試合にのぞみたい」
吉田監督が復活させた森高校野球部。遥かなる甲子園という舞台に向かって。夢への挑戦はまだまだ続きます。



















